ソング・オブ・ザ・シー 海のうた [Blu-ray]

監督 : トム・ムーア 
出演 : デヴィッド・ロウル  ブレンダン・グリーンソン  フィオヌラ・フラナガン  リサ・ハニガン  ルーシー・オコンネル 
  • TCエンタテインメント
4.17
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感想 : 12
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Amazon.co.jp ・映画 / ISBN・EAN: 4562227884185

感想・レビュー・書評

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  • 以前観た、トム・ムーア監督の「ケルズの書」をテーマにした作品が良かったので、本作も観ておかなければと手に取った。

    本作はいわゆる「異類婚姻譚」。アイルランドやスコットランドなどに伝わる、アザラシと人間の姿を行き来する妖精セルキーの物語。
    少年ベンと生まれたばかりの妹シアーシャをおいて、母親のブロナーは海に帰ってしまう。

    ベンは哀しみを胸に抱え、口のきけないシアーシャと、灯台守の父とともに、灯台で暮らす。
    母親との別離のきっかけをつくった妹に、ベンはつらく当たるのだが、その妹自身、長じて母親と同じセルキーとしていま目覚めようとしている。

    そんな奇怪で陰鬱な生活をうれえた祖母が、子どもたちを街へ連れていくのだったが、あらゆる場所が妖精の世界とつながっており、むしろ事態の展開を早めるだけなのだった。

    セルキーの伝承をもっと詳しく知っていれば物語をより楽しめただろう。とはいえ圧巻の美しい海辺や海中、妖精の世界や太古の神々の幻想的な絵巻物。十分に堪能させてもらった。

    個人的にアイルランドあたりのケルト民謡の音階が大好きなので、目でも耳でも満足。そういえば、ベンたちの住む灯台も、ちゃんと赤と白のアイルランドのそれっぽいかわいいデザインになっていて、本作がかなり丁寧に作られていることがわかる。

    ところで、なにか既視感があると思ったら、その正体はジブリだった。こんなところにまで影響を与えているのだな。
    あまり気がつきたくはなかったけれど、ベンとシアーシャが犬にのって走るシーンは「となりのトトロ」のネコバスだし、キリスト教以前の太古の神々が海原を歩くシーンは「もののけ姫」の、なんだっけあれ、巨大な森の神みたいなやつだきっと。

  • アイルランドの伝承世界をもとにしたアニメーション。異類婚姻譚でもある。

    英語とは異なる柔らかい響きの歌声(英語版も字幕がなかった・・)と夜の幻のように煌めく絵の美しさに圧倒される。

    吹き替え版を見る前にまずオリジナルをそのまま見たほう良いかもしれない。
    こども向けの作品なので、歌以外は難しくないし、音楽的な柔らかい響きのキャラクターの声を味わうことが出来る。

    子ども時代と静かに別れを告げ、孤独と折り合いをつけていく少年と、地上の世界に縛られている父親(=大人)の諦めが印象的だった。

  • きれいなアニメーションだった。
    あざらしの妖精の話は全然知らなかったので少しわからないところがあった。映画を見ながら調べた(^-^;
    普通は「敵」として戦う相手であるフクロウの妖精も、恐ろしいだけの化け物じゃないから退治するものではなかった。そんな部分に優しさを感じる物語。きょうだい仲良くなるのがすばらしかった。
    大人こそ楽しめるアニメだった。

  • アイルランドに語り継がれている、セルキー伝説を元に描かれた海辺のとある家族の物語。

    どうしても、女の子のキャラクターが可愛すぎるのが逆にネックになって、公開当初は後回しにしていました。しかし実際観て観ると、背景の絵がまるで色鉛筆で描かれた、ファンタジー絵画のようにとても綺麗で、あの、丸っこい人間たちのポップな顔も観ているうちにだんだんと気にならなくなりました。

    ストーリーに深いメッセージ性は(恐らく)無いのですが、北欧の民話やアイルランド文学では度々登場する、セルキーについて認識が薄いと妖精?セルキー?アザラシ?何なの?ってなってしまい、少し分かりにくいかもしれません。

    因みに「セルキー」とはアザラシの事を指していて、特別の力を持つセルキーは陸に上がると人間の姿に変え、海に戻るときはアザラシの皮のマントを被る、所謂人魚姫に近い存在としてアイルランドをはじめとした北欧の民話で言い伝えられています。

    人間に姿を変えたセルキーは容姿が非常に美しく、時に人を誘惑して骨抜きにしたり、逆にアザラシのマントを隠されてしまい、海に帰れなくなってしまうなどの様々な伝説があり、この映画もそんな民話が基盤になっている作品です。

    個人的にセルキー伝説に興味があり、大学でアイルランド文学も専攻していましたが、映像作品になるとなかなか少なく、セルキー伝説を元にしたアニメーションは今回初めて観ました。

    セルキー伝説の映画では「フィオナの海」が好きなので、兄弟だし、少し近いものを想像していましたが、こちらはまた違ったものでした。
    あちらは少し哀切さを残した、静かな作品なのに比べると、こちらはもう少しエンターテイメント性を持たせていて、さすがアニメーションといった出来栄え。予想とは違うけど、冒険あり、家族愛ありで、もしも子どもと観るならこっちの方がオススメです。

    総合的にストーリーがすごく良くできてた!というわけではないのですが、映像が本当に美しい。
    仄暗い海の中のクジラの周りで泳ぐ少女とアザラシの絵も、時折主人公の兄弟を導くように現れる光の表現も、明と暗のコントラストが見事でその絵の中に入っていきたい!と思わせる不思議な魅力があります。

    そして何より物語の始まりから流れるケルト語?の海の歌が本当に心地よく、もし夜の海でこの歌を聴けたなら、きっと日本人の私でもセルキーの存在を信じてしまうんだろうなと魔法にかかったような気持ちになりました。

    1つ気になるとしたら、度々ジブリを思わせるようなモチーフや風景が出てきて、映画の中に入っててもそっちに意識が引っ張られてしまう。
    監督さんがジブリを参考にしているかどうかはわからないのですが、たまに崖の上のポニョ、となりのトトロ、ハウルの動く城、千と千尋の神隠しなどを思い出してしまい、その度に呼び起こされて少し集中できなかった。
    もし、これから観る人がいれば、なんならいっそのことジブリっぽい箇所を探しながら楽しむ方法もあるかもしれません。

  • アイルランドでは妖精セルキーは陸では人の姿、海ではアザラシの姿になると伝えられてきた。
    幼い兄妹ベンとシアーシャは父と島で暮らしていた。
    生まれた時に母が海に消えたことからベンはシアーシャに意地悪してしまう。
    シアーシャが6歳になってもまだ話せるようにならないことから、祖母の住む街で暮らすことになった兄妹だが、馴染めず島に戻る決意をする。
    しかし、途中フクロウの魔女マカにシアーシャが連れ去られてしまう。

    感想まとめは沢山あるのでそのうちにブログにでも書きます。
    自宅での音響チェックのために見慣れた本作を鑑賞。
    音がやばすぎて感激しました。
    今回は羊の模様も美しく描かれてるの気づきました。

  • TVにて
    とにかく妖精の世界の映像が美しく,アザラシもかわいい.

  • ファンタジーアニメ。
    水彩の背景がとても幻想的で美しい。

    キャラクターも独創的でユーモラス。
    不思議な世界観で、ラストまでうまくまとまっている。
    上質な一本。

  • 絵本ライクな絵柄のアイルランド制作アニメーション映画。
    モチーフはセルキーという人魚伝説。
    これには日本の羽衣伝説のような、「アザラシは毛皮を脱ぐと中身が美女で、毛皮を人間の男に隠され結婚させられるが、何年かして毛皮を見つけ出してアザラシに戻り、子供を残して海へと帰ってしまうという話」がある。

    という辺りを予備知識として持っておくと良さそう。
    幻想的で雰囲気がすっごくいい映画でした。
    ケルト神話が息づく世界で、妖精ハーフの兄妹が冒険する。妖精や不思議な生き物たちは都会の文明に押されて、でも地下や森や海にまだいる、という世界。
    こういう、神話を根底に据えたお話を子どもたちが観るっていうのは、現代の語り部の代わりになるんじゃないかな。「もののけ姫」や「千と千尋」で神なる物への畏怖を知るように。

    物語前半でさんざん邪険にしていた妹を、後半では助けるために奔走する兄の構図も王道だけど好き。

    ちょうど「海獣の子供」を読んでいて海の得体の知れなさとか大きさについて刷り込まれていたので、なんかタイムリーだった。

    主人公兄妹の妹のほう、シアーシャという名前なんだけど、名前の響きがいいな。実際のアイルランド女性名のようですが。

  • ベンの気持ち(「シアーシャにお母さんを取られた」的な)はちゃんと納得いったんかな、というところはちょっと気がかりだけども良かったー!

  • ケルト神話を元にした珍しいアイルランド製アニメ。可愛らしい絵柄と雰囲気のある美術から、結構期待が高まるが、イマイチ感情移入しにくい。あまり馴染みのないような国の映画は、独特な価値観や考え方、感情によって動いているせいか、ついていけなくなる事が多い。逆を言えばこちら側が日本とハリウッド映画ばかりに毒されているからかもしれないが。それにしてもパッケージでは可愛く見えたキャラデザインも、一度すきっ歯に目が向くと、気になってしょうがなかった。☆3

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