文學界2017年2月号

  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・雑誌
  • / ISBN・EAN: 4910077070270

感想・レビュー・書評

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  • 松浦理英子さんは初読み。
    4 年ぶりの新作 320 枚の「最愛の子ども」。
    固有の三人称多視点の物語を、非固有の一人称複数視点「わたしたち」で包み込んだ群像劇を、読者が神の視点で読む構造の作品。長さを感じず最後までおもしろく読めた。傑作じゃないかな。
    馳平啓樹さんの「毛沢東の家」。
    作品自体もなかなか良かったが、
    線路が分岐部で枝分かれして、
    レールがどんどん離れてゆき視界から消えてゆく様が映像で頭に浮かんだ。
    水原涼さんの「托卵」。
    千尋のなかに駒子は存在し続けるのか。
    岸川真さんの「撞木」。
    2016 年 10 月号の「坂に馬」が非常に良かった岸川さんだが、
    本作も読ませるねえ。ダイナミックな描写が魅力的な方だ。
    山崎ナオコーラさんの墓参記の最後に西加奈子さんらと比べて仕事がパッとしないと書かれているが、そんなこと思うんだとびっくりした。
    そろそろ芥川賞を差し上げてください。
    “特集 石牟礼道子を語る 鼎談 虐げられし者たちの調べ 伊藤比呂美×高橋源一郎×町田康” おもしろい。伊藤さんのパワーすごい。「苦海浄土」読みたいが何故か読めないでいる。
    阿部和重さんの「Orga(ni)sm」。だいじょうぶなのか。
    新人小説月評に今回から矢野利裕さんという人。文學界の人選ミスなのか。今後が心配。

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