孤独論 逃げよ、生きよ [Kindle]

著者 :
  • 徳間書店
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感想・レビュー・書評

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  • 彼の著作は好きでよく読んでいるが、彼がこうした指南書を書くのは珍しい。先日図書館で見かけたものだから、迷わずに借りた。
    あとがきで知ったが、口述筆記で書かれたものだった。若者に向けて語りかけるような文体だったからなるほどと頷ける。
    孤独を恐れるな、奴隷となるな、自分の頭で考えろ、本をたくさん読め、などなど。
    こんなことを田中氏は伝えている。
    若いとき私は今よりずっとトガッていた。仲間で群れるのを嫌ったし、流行を追うのは格好が悪いと思っていたし、普通に生きることに反発があった。著者の田中氏のような極端な人生は歩んでいないけど、それでも紆余曲折な人生だと自覚する。奴隷という言葉は私の中にもあって、させられているのか、自分で望んでしているのか、これだけは明確にして働いてきたと思う。させられていると思う仕事は続かかなかった。本は中学生の頃からずっと読んでいる。こうして書いてみると、私はは田中慎弥氏に少し似ていると思う。

  • この方は作家として結果を残せたからいいもののそうでなかったらこんな事を言えないだろう。
    そもそも、言い方は悪いが親のスネかじって引きこもりでずっと生活していた人が、社畜やブラック企業勤務で心身疲労困憊している人たちに「逃げてもいい、逃げよ」と言ったところでその言葉を受け入れるのは少し複雑だ。そもそもそういう環境下にいないからこそ奴隷にならざるをえないわけで。
    ただ言っていることは理にかなっているしサッと読めるので学びにはなる。

  • 「共喰い」で芥川賞を受賞した筆者による、
    生き方の提案の書。
    組織に縛られて雁字搦めになっていると感じる方には、発見があるかと思う。
    ただ、
    孤独に、ここまで耐えられるかどうかは人を選ぶかもしれない。

  • 田中慎弥氏の小説は読んだことがないのだが、kindle版がセールだったのでさくっと読了。新書だし、観念論だし、内容そのものはphaさんとか栗原康さんのような半世捨て人の人々と同じような主張なので、とくにこれといって目を見開かされるようなことは書かれていなかった。もちろん、ご本人の体験から会得した哲学であるのは間違いがないと思うのだが、やはり残念なのは構成とか執筆の部分でライターを使っているので、文章としてのおもしろさに欠けているところ。結局、ふつーの文章で、精彩を欠いていた。

著者プロフィール

小説家

「2023年 『ベスト・エッセイ2023』 で使われていた紹介文から引用しています。」

田中慎弥の作品

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