究極のBtoBマーケティング ABM(アカウントベースドマーケティング) [Kindle]
- 日経BP (2016年12月7日発売)
- Amazon.co.jp ・電子書籍 (210ページ)
感想・レビュー・書評
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著者はすごい方だしABMを日本のB2B企業も実践していくべきだと同意しますが、内容がお気持ちの羅列で薄いと思います。
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ABM第一人者 庭山さんによる解説書。マーケティング関連の書籍ではBtoCがほとんどで、BtoBについての具体的な戦略に関するものがない。ABMは、そもそもBtoBのために出来上がったメソッドなので、非常に腹落ちする。やりたいなぁ、これ。
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ABMだけでなく、これまでのマーケティング理論(One to Oneマーケティング、インバウンドマーケティング)、ツール(CRM、SFA、MA)等の思想も簡単に復習できてる。BtoBマーケッターとして一読の価値があると思います。自社のマーケティングに関する取り組みを、診断・改善する際のベースとして利用できそう。
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究極かどうかはさておき、ABMについての背景や導入効果、具体的な進め方、必要となるソリューション例などが良くまとまっているため、初心者から中級者まで幅広く役に立つと思います。
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MA(マーケティング・オートメーション)の屍…。マーケティングと営業の間に深い溝が存在する。マーケティングは営業に精度の高い案件・リードを渡せているか?営業に渡した案件はきちんとフォローされているか?(要するに MQL は SAL になっていないのではないか?)マーケティングは「リードの数」を数えるが、営業は「リードの質」に興味がある。マーケティングは「Webアクセス」で大騒ぎするが、営業は「予算を確保しているか」が大事。マーケティングは「未来の種まき」が好きだが、営業は「今期中に刈り取れるもの」しか興味がない。
営業とマーケティングの架け橋となる BtoB マーケティングの考え方が、ABM (Account Based Marketing) であると、著者は位置づけ、ABM を下記のように定義している:「全社の顧客情報を統合し、マーケティングと営業の連携によって、定義されたターゲットアカウントからの売上最大化を目指す戦略的マーケティング」
そして ABM をデマンドジェネレーションの進化形(日本の中堅以上の企業に特化)ととらえ、<a href="http://mediamarker.net/u/muranaga/?asin=B015H0F0ZW" target="_blank">MA のために必要なデマンドセンターという横串組織</a>が、ABM でも必要という持論を展開する。このため本の後半は、MA によるデマンドジェネレーションと同様、データマネジメントとコンテンツマネジメント、分析が重要である、という話に落ち着いていく。ABM と言っているが、内容的には MA 本と重複している。
この本の前半では、ABM という新しいマーケティングコンセプトが、日本の組織・ビジネスにどう影響を与えるかを、さまざまな観点から説明する:
・既存の BtoB マーケティング手法との関係:CFM / SFA / MA の最適配置
・日本の企業にどのようにアプライされるか。営業・製品・マーケティングの連携。
・代理店との関係の変化
この手の本の難しさは、新しいコンセプト(実際には古くからあるコンセプト)というだけに、説得力のある論理展開・事例紹介が少ないことにあると感じる。特に現場感のある事例がないと、なかなか「腹落ち」しない。実際には、自分たちでやってみて、試行錯誤の中から自分たちなりの知見を得ていくしかないのかもしれない。そしてそれは「自分たちの知見」であって、少し抽象度を上げた汎用性のあるロジック・フレームワークには落ちにくいのかもしれない。 -
この方のもう一冊前の本がBtoBマーケティング学ぶのには最適。近年は、ABMつまり企業単位でどのようにデータマネジメントして攻め込むかを考えるのがトレンド。これができたら本当にBtoBマーケは変わると思うけど、変えるのは相当大変。というか、トップダウンで役員以上がコミットしないとかなり無理がある。
でもやってみたい。