後宮に星は宿る 金椛国春秋 (角川文庫) [Kindle]

著者 :
  • KADOKAWA
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感想・レビュー・書評

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  • 4.0
    普通に歴史物として面白い。主人公の聡明さが痛快。

  • 外伝含め全12冊。読み終わるのが惜しくなるような壮大な物語。
    理不尽な法により家族・親族を殉死させられ、一人後宮に逃げ延びた病弱な少年、星圭。親族の罪の連座制により処刑されそうになったが、時の皇太子の命により宮刑を受け、後宮にて使えることとなった青年、玄月。
    この二人が後宮のみならず、広大な大陸を駆けて、様々な人々に会い、数々の死線を超えて、大人になる。この二人がどうか幸せになりますようにと祈りながら読んだ。
    きっと、もう一度最初から最後まで読み返す日が来る。

  • 最近増えてきた某大国の文化をベースにしたファンタジー物。
    病弱だが頑張り屋の主人公と、彼を支える少女が序盤はメイン。文体は読みやすく、主役のキャラたちは努力家でけなげなので素直に楽しめると思う。

    ストーリーもキャラも王道ゆえに先が読める。また同様のファンタジー物との差別化はあるかと言われると悩ましい。

  • 22/7/16〜7/17 kindle unlimited
    外戚の政治干渉を防ぐ手立てとして、皇后の親族を先帝と共に殉死させる、という法律がある世界
    古今東西歴史でもファンタジーでも、外戚の権力による困りごとはよくあるが、思い切った方法だったのでびっくりした

    読みやすい文章だが、人物像がしっかりしているので軽すぎなくてよい

    続きが気になってあっという間に読了

  • あんま読んでる人いないけど面白いよ〜

  • 正直、最初は興味本位から読み始めました。
    カミングアウト! すれば、私は「BLは主人公が女装美少年」が好きー笑
    そういう興味もあったんですが、これはそんな俗な興味などすぐに忘れさせてくれました。
    とてみ読み応えがあると同時に、主人公遊圭の成長譚もさることながら、
    真っすぐな気性の正義感がある聡明な少年の人柄に強く惹かれます。
    名家の御曹司として生まれながら、病弱であるがゆえに学問や書を読むことに時間を費やしてきた遊圭。
    そんな少年が持ち前の聡明さを発揮しつつも、時に自分の無力さ、無知さに打ちひしがれ
    それでも負けずに難事件に挑み、自らも窮地を脱するー。
    この物語には、美貌の若き宦官が遊圭の協力者かつ敵として登場します。
    あるときは敵対者でもあり、あるときは理解者でもあり、あるときは救済者でもあります。
    この宦官に少年遊圭が放った言葉が印象的でした。
    ー正直に職分をまっとうした人間が、ささやかな願いも叶えられないまま野垂れ死にするような国の在り方は、
    果たして正しいのでしょうか。
    この言葉には、深い意味が込められています。
    尚食という部署の年配女官が病を得て退職することになりました。
    長い後宮生活で女としての幸せをついに得られなかった彼女の最後の願いが
     ー皇帝陛下にひとめお会いしたい。花嫁衣装を着てみたい。
    その願いを叶えるべく、遊圭が奔走しているときの言葉です。
    後宮に美姫何千といいますが、その中で皇帝に見初められて妃になれるのはわずかな数のみ。
    その他大勢は皇帝に逢うことすらなく、無為に花の盛りを後宮散らすことになります。
    にも拘わらず、女官は「皇帝の花嫁」として一生涯、皇帝に貞節を誓わなければならない。
    そこに、後宮で生きる女の哀しみがあります。
    遊圭の決死の活躍により、その老女官は最後に花嫁衣装を着て皇帝に拝謁し、
    更に一夜だけですが皇帝と共に「妻」として過ごし、引退後は「妃」としての待遇を与えられる
    ことになりました。
    皇帝の粋な計らいも良かったけど、私は少年遊圭のその優しさに打たれました。
    こんな男の子がこれからどんな風に成長してゆくのか どんな立派な大人の男性になるのか。
    彼の成長を見届けたいと思いました。
    最初は興味本位だけで読み始めた物語でしたが、深い味わいのある内容にハマりこんでいました。
    「後宮編」は三巻までで、以降は男性に戻った遊圭の成長が描かれるようです。
    とりあえず、四巻以降も少しずつ読んでいって、ついてゆけそうなら最後まで読み通したいです。


     もう随分と続刊が出ているようなので、どこまでついてゆけるでしょうかー。

  • さくさく読めて、続きが気になる!

  • 注目作として、本屋で陳列されてました。
    別にBL要素はありません、主人公は必要にせまられて、女装するだけで、誰かと出会ってドキドキ、とかは、追われている身だからであって、公式カプはありません。

  • お勧めから読んだのだけど、中々面白かった。

  • 実は、この次の「月」から読み始めちゃったもんだから、そもそも遊圭がどういう経緯で後宮に入ったのか、玄月との出会い、明々や胡娘との出会い、そういうのが読めて大変満足~✨新刊が出てるのに中々そちらに行けなくて、Twitterで感想を上げてる方のツイみて何となく焦ってたんだけど、まあともかくマイペースに読み続けるよ~!続きがあると言う幸せ……(*^^*)

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著者プロフィール

1966年島根県生まれ。神田外語学院卒業。プログラマー、介護職などを経て、現在ニュージーランド在住。2013年、第4回野性時代フロンティア文学賞を受賞し、受賞作を改稿、改題した『天涯の楽土』でデビュー。著作に「座敷わらしとシェアハウス」「金椛国春秋」「親王殿下のパティシエール」シリーズ、『狩猟家族』『蒼天の王土』『マッサゲタイの戦女王』『霊獣記 獲麟の書(上・下)』がある。

「2023年 『蒼天の王土』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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