「意識高い系」の研究 (文春新書) [Kindle]

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  • 文藝春秋 (2017年2月17日発売)
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感想・レビュー・書評

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  • 意識高い系とリア充の違い。同じように見えて立場はかなり違う、と言う。土地に土着するのがリア充なんだそうだ。『つねに祭りは、その土地に永年土着することによって生じる濃密な人間関係の結果としてのハレ(非日常)の具体化だ。』賃借人に許されるのは祭りの観覧だけである。

    『実を言うとリア充とは、自己アピールとはまったく無縁な、至極土着的で閉鎖的なコミュニティの中に生きているのである。私たちが目にしているほとんどのリア充は、実際には偽物である可能性が高い。』

    『「意識高い系」の人々はすべて大都市(東京)に住む(彼らの想像するところの)リア充(生態)を模倣しているが、真のリア充は土地に土着した自明の人間関係の中で暮らしているからむしろ閉鎖的であって、このようなアピールの必要性がない。よって彼らの過剰な自己宣伝のみが突出して鼻につき、いつしか「意識高い系」と呼ばしめた。』

    面白いのはスクールカーストの話。『スクールカーストの非支配階級は、その土地に拘泥して得られる人的メリットがほとんどないため、土地を媒介とした人間関係をリセットすることによって、人間関係の再構築、つまり人生のやり直しを希求する傾向がある。』

    『「新天地」は本人の創意工夫によって、「土地」の上に立脚した「地元」という旧世界で寡占的であった自らに対するレッテルを、完全に跳ね返すことができる稀有の場である。』

    『この国における大学教育は、「土地」から離別したグレート・リセットの機会を提供する格好の場である。しかし、真の意味でグレート・リセットが行える理想郷としての大学空間は、国公立大学に限られている。なぜなら、内部進学者が皆無であるからだ。このことは、極めて重要な事実である。』

    『付属校からの「エスカレーター式入学」の問題の一つは、親の世代の収入に依拠した「階級」の固定化である。』そして、一般学生と内部進学生の差というのは、余剰資本の有無であり、『その余剰資本の格差は、結局のところその本人の親の不動産、つまり土地によって決定されるのである。それはまるで内部進学者はティーガー戦車で、「正面」から入学した人間は村田銃を持った民兵のようである。』

  • ふむ

  • もうちょい頑張って欲しかった。2になって続編を希望。
    とゆうのも、なんとなく提議された諸問題?が何故かすっきりしない感じは、未だ研究の余地有りかなと思っちゃって!ᕦ(ò_óˇ)ᕤ
    意識高い系にみられるセントラルドグマ内部に肉薄したルサンチマンの解剖。そこには超越的存在に繋がろうと芥川龍之介の「蜘蛛の糸」のように細い淡い繋がりの糸に必死にしがみつき泥臭さを神聖なサブカルで誤魔化す魑魅魍魎達の姿。決して意識高い人になれない島国ゲマインシャフト勇者の対処の仕方などコラムも。
    本書ではリア充とそうでない横文字好きリア充になりたい!意識高い系を解剖する。
    真のリア充はネットで検索してもひっかからない。真のリア充は閉鎖的であるしそれで充実しているから。
    本書と同じような感じで「   」も思い浮かんだ。
    巻末の土地資本主義な日本の地盤を泥臭いどころかうんこ臭い努力をして掴み取ったH氏の話。そしてH氏のその鞄持ちをしていたリアルエピソードはリア充。

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著者プロフィール

古谷経衡
1982年札幌市生まれ。作家・評論家。立命館大学文学部史学科(日本史)卒業。(社)令和政治社会問題研究所所長。(社)日本ペンクラブ正会員。NPO法人江東映像文化振興事業団理事長。インターネットとネット保守、若者論、社会、政治、サブカルチャーなど幅広いテーマで執筆評論活動を行う一方、TOKYO FMやRKBラジオで番組コメンテイターも担当。『左翼も右翼もウソばかり』『日本を蝕む「極論」の正体』(ともに新潮新書)、『毒親と絶縁する』(集英社新書)、 『敗軍の名将』(幻冬舎新書)など著書多数。

「2023年 『シニア右翼』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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