LGBTを読みとく ──クィア・スタディーズ入門 (ちくま新書) [Kindle]

著者 :
  • 筑摩書房
4.08
  • (5)
  • (5)
  • (1)
  • (0)
  • (1)
本棚登録 : 80
レビュー : 7
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (175ページ)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • セクシアルマイノリティの基礎をやさしく解説。最低限知っておきたい知識を、それらの歴史も含めて辿っていく。本書の内容が(現在の学術的な水準に合わせて必要な論点をカバーしているという意味で)どのくらい信頼の置けるものかはわからないが、少なくとも僕自身には馴染みのない議論が多く、非常にためになった。
    とくにジュディス・バトラーの[「パフォーマティブ」の議論が多少なりともわかった(気がする)のは収穫。「セックスは、つねにすでにジェンダーなのだ」と言われてもいまひとつピンとこなかったけど、そう説明されればなるほど、そうか、と。
    著者も無知は罪と再三書いているとおり、こういう知識はしっかりと持っておかなくてはいけないと思うのだけど、その必要な知識を得る機会は生活・教育の中でどの程度あるものだろう。

  • 「LGBT」を手がかりとして、性の多様性を理解する方法を説いた本。

    本書はセクシャルマイノリティについて正しく知るための最初の一冊であり、さらに理解を深めるためのガイドブックにもなります。

    本書を読んで、性の多様性について自分がいかに上辺だけの理解しかしていなかったのかを痛感しました。まずは正しく理解することから。

  • LGBTやクィアスタディーズに関する議論の前提となる知識について、歴史的な議論の変遷や社会運動とのつながりを踏まえながら、分かりやすく解説してくれる本。
    LGBTなどのトピック自体に関心が薄かったとしても、差別や偏見との向き合い方、知識の重要性、「普通」が持つ問題とその相対化、など考え方の枠組みも参考になるものが多かった。
    一方で簡潔さと引き換えに、事実と価値判断の区別が不明確であったり、自明ではないように思える二元的な対立軸が前提となっていたり、特定の価値判断から結論を先取りされているように見えたりする部分が少なくなく、しっかりと理解するには他の文献にも当たってみる必要がありそう。

  • セクシュアル・マイノリティについてほとんど知らないところからクィア・スタディーズの門戸を叩くのに有用な本だと思いました。正直クィア・スタディーズの5つの基本概念については今まで聞いたことがありませんでした。章ごとにその章の目的が整理されていること、また本書末に少なくない数の文献案内がされていることが良かったです。

  • LGBTなどを代表とする、世間での「性」に関する問題について理解するために必要な最低限の知識が書かれています。
    なかなかに骨太な内容ですので(この学問が)、準備編として丁寧に紙面を割かれて、難解な部分を説明されています。それを踏まえての入門と応用編とに構成されています。歴史的に何があって今があるのか。世界の思想的な潮流も踏まえたうえで見ていくことで、背景から知ることができるようになっています。
    この問題については、これからの時代、知っておかなければならないし、その一歩としておすすめできると思います。
    「性」にまつわる世間の対応について、歴史的にその背景を知ること、その構造的な理解をすること、それを知らない人間による無責任な差別がなぜ起こっているのかを知ること。自分とは違う他者と共存して生きていくために必要な知識は、まず宗教だと思っていました。それと同じくらいに本書の知識が重要だと思います。

全7件中 1 - 7件を表示

著者プロフィール

森山至貴(もりやま・のりたか)
1982年神奈川県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科国際社会科学専攻(相関社会科学コース)博士課程単位取得退学。東京大学大学院総合文化研究科国際社会科学専攻助教を経て、現在、早稲田大学文学学術院専任講師。専門は、社会学、クィア・スタディーズ。

「2020年 『あなたを閉じ込める「ずるい言葉」』 で使われていた紹介文から引用しています。」

森山至貴の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
J・モーティマー...
ピエール ルメー...
遠藤 周作
米澤 穂信
ヴィクトール・E...
有効な右矢印 無効な右矢印

LGBTを読みとく ──クィア・スタディーズ入門 (ちくま新書)を本棚に登録しているひと

ツイートする
×