池上彰の「経済学」講義1 歴史編 戦後70年 世界経済の歩み (角川文庫) [Kindle]

  • KADOKAWA (2017年3月25日発売)
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みんなの感想まとめ

経済史を通じて現代の課題を理解することができる一冊で、親しみやすい語り口が特徴です。著者の講義形式で展開される内容は、経済と歴史、政治体制がどのように絡み合っているかを丁寧に解説しており、特に日本経済...

感想・レビュー・書評

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  • 2017年に出版された本を、2025年の今読んでみると、その後の歴史の「答え合わせ」をしているような感覚を味わえます。

    それはさておき、本書は池上彰さんらしい親しみやすさと分かりやすさを重視した、大学講義を書籍化した一冊であり、経済史の入門書として万人におすすめできる内容です。

    共産主義を批判的に取り上げている箇所が多く、特に毛沢東による「密植(稲を隙間なくびっしりと植えて収穫量を増やそうとする農法)」や、人海戦術でスズメを一斉に駆除した結果、害虫が増えて農作物が壊滅し、大飢饉に至るという話は、もはや滑稽さすら感じます。

    日本経済史に目を向けると、悪名高いバブル崩壊についても、知っているようで実はよく分かっていなかったそのメカニズムが「プラザ合意」にまで遡って丁寧に解説されており、理解が一層深まりました。

    経済という切り口を中心に据えつつも、歴史や各国の政治体制といった、経済と切り離せない要素もあわせて学べる内容と思います。

    敷居は高くなく、少し前の本ではありますが、今読んでも十分に面白かったです。

  • 経済学というより現代史講義だった。現代史については他の著書で説明されている内容をかいつまんだイメージ。大学の講義をベースにしているが、臨場感を伝えるためか、ほぼ書き起こしに近い内容になっているので、スッと入ってきやすい。流石に、「ここでこの映像をご覧ください」的なセリフはカットできなかったのか、と思ってしまったが。意外と人に説明できるレベルで理解できていない事項も多かったと反省させられる。この講義を教室で聞いているつもりで、自分が質問を振られたら答えられるだろうか、という緊張感を持ちながら読むといいかもしれない。

  • 本当にわかりやすくて面白かったです。公害問題、バブル経済、社会主義の失敗、これらの事実の羅列ではなく、こういった歴史から何を学ぶかに目を向けています。この講義が奇しくも2014年で、ロシアのクリミア併合とウクライナとの関係性も解説されており情勢の理解に役立ちました。

  • ロシアと中国の歴史、日本の戦後について。
    視点が面白い。日本は昔は貯金する習慣がなかったが、戦中の国による預金キャンペーンから預金の習慣が根付いた。それが、『キッザニア』という子供の職業体験施設から見える。メキシコのキッザニアでは受け取った給与はそこにいる間に使い切るが日本の子供は預金して帰る。
    色々な国を見てきた、また戦後に子供時代を生きた、池上彰の視点というのが語られると、なるほどなあ、と納得する。
    戦後日本ではインフレを起こしたから「預金封鎖」をした。知識としては知っていたが、改めて解説を読み理解できた。大半のお金は手元になく、電子上の数値である現在だとよくわからなかったが、なるほど、昔だとそうなるのか。そして、だから今やるとうまくいかないのか、と。

    とても良書であるが、大学で行った講義を書籍にしたもので、当時動画や写真を示された箇所が掲載されていないのが残念。動画はともかく、写真は掲載してほしい。しかも写真も同じページに掲載されていないので探しにくく、後ろのページを探してもないので、掲載していないのか……とやっとわかるという……。
    著作権の関係だと思うけれど、本にまとめる段階でその話を別の例えにするなど差し替えてほしかった。

  • 経済学というタイトルだけど、「歴史編」と謳っているように、実質は経済の視点からの現代史講義という内容だった。経済学を勉強したい人にとってはちょっと肩透かしを食らってしまうと思うけど、池上さんの他の現代史をテーマとした著書と比べても出色の出来となっている。

    戦後復興からの高度経済成長期、プラザ合意を契機とする円高とその結末としてのバブル崩壊。昭和から平成への経済史を通して金利や為替の動きと社会との関連が手に取るようにわかるようになっているのは流石。公害や環境問題からの視点もあり、経済学を通して、現代社会に求められている「豊かさ」とは何かを考えさせる。人気の著者がかんたんにまとめて本出してみました、という巷に溢れるベストセラーとは一線を画す良書。

  • 基礎教養の足りない人にはおすすめ。
    (私は理系大卒の40台なオジさんです。)

    天安門事件とは
    反日教育に至った経緯は
    中国政策の失敗
    ソ連の疑心暗鬼な理由

    そういったことがよくわかりました

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著者プロフィール

池上 彰(いけがみ・あきら):1950年長野県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業後、73年にNHK入局。記者やキャスターを歴任する。2005年にNHKを退職して以降、フリージャーナリストとしてテレビ、新聞、雑誌、書籍、YouTubeなど幅広いメディアで活躍中。名城大学教授、東京科学大学特命教授を務め、現在5つの大学で教鞭を執る。著書に『池上彰の憲法入門』(ちくまプリマー新書)、『お金で世界が見えてくる』、『日本の大課題 子どもの貧困』編者、『世界を動かした名演説』パトリック・ハーラン氏との共著(以上ちくま新書)、『なぜ僕らは働くのか――君が幸せになるために考えてほしい大切なこと』(監修、学研プラス)、『経済のことよくわからないまま社会人になった人へ』(ダイヤモンド社)、『20歳の自分に教えたい経済のきほん』(共著、SB新書)ほか、多数。

「2025年 『池上彰の経済学入門』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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