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Amazon.co.jp ・電子書籍 (357ページ)
みんなの感想まとめ
伊藤若冲を中心に描かれるこの物語は、彼の独特な画業や人生を深く掘り下げています。若冲の作品に込められた孤独や自戒の念、さらには彼の周囲の人々との関係が、歴史的背景を交えながら生き生きと描かれています。...
感想・レビュー・書評
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何年か前、美術館の若冲展を見に行きました
作品全てを知っているわけでは無いですが、
作中に出てくるマス目の屏風絵は、この時代に像や豹南国の猿など、見たこともないはずのものが描かれて、その出来栄えが素晴らしかった
その伊藤若冲の物語
やっと読むこと出来ました
あの鬼気迫る鶏の中に、こんな孤独と自戒の念が込められていたのかと思いました
もちろん物語でしょうが、若冲、お志乃、弁蔵の人生が若冲の作品と共に進んでいきます
辛い事の多い人生
されどどこかで支え合っている人生
読み終わった後すごく心に熱いものが残った詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
妻を自死させた自責と後悔からの逃避として。若冲を姉の仇と憎み、贋作を描く義弟・弁蔵に対抗するため。2つの仮定を挟むことで伊藤若冲の画業の謎と実像に迫った小説。若冲の絵に漂う翳りから生まれた想像力豊かな物語はフィクションである。しかしこれが妙に生々しくリアルだった。
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若冲を主人公にした小説です。
ですので 実際にはいない人物も出ていますが
史実に基づいた事件や大火や
応挙なども出ています。
自分が見た絵についても
その絵が描かれるまでの事が書いてあって
小説なんだけど
そういう背景で描かれたのかなぁなんて思って読みました。
あれだけの絵を描く人ですので
変人であって欲しいと思っていますので
この小説での若冲の表現は 納得で読めました。
若冲ファンが読むと もしかしたら イメージと違うって思うかもしれないし、
私のように そうそう、、って 思いながら読むかもしれないし。。。
いくつかの章に分かれているので 読みやすかったです。 -
生誕300年を記念して開催された展示会が、数時間待ちの大盛況となり話題になった、伊藤若冲。
書店巡りをしていたところ、この絵師の名前そのものが題名になっている小説が文庫化されていたので、電子書籍版で読んでみることにしました。
舞台は、江戸時代中ばの京都。
若冲が40歳の頃から、物語が始まります。
大店の長男として生まれた若冲。
しかし商売は弟たちに任せて、長年、絵を描く日々を過ごしています。
一見めぐまれた環境にいる若冲ですが、娶った妻を亡くすという、暗い過去を背負っています。
そのような過去と向き合い、絵の世界に没入する若冲。
しかし大店であるからこその、兄弟親戚やライバル店との諍いが、次から次へと起こります。
当時の京都で一流として認められていたのは、風景や草花などの、美しさを強調した絵。
題材のリアルな面も描写する若冲の絵は、”奇抜な絵”とされますが、しだいに高い人気を得ていきます。
身に降りかかる騒動に対峙しながら、自らと向き合い絵を描く、そんな若冲の85年に渡る生涯が描かれています。
家族構成などは、通説とは異なる設定で書かれているようです。
そのため読む人によって、評価が分かれているようですが、「芸術を極めるとはどういうことか」について、ひとつの切り口を提示してもらえたなと感じました。
同時代に活躍した池大雅、与謝蕪村、円山応挙、谷文晁、といった画家たちも登場し、日本画鑑賞が好きな自分は、興味深く読み進めることができました。
まだ美術学校が無いこの時代に、画家と呼ばれる人たちがどのように自らの芸を磨いていたのか。
当時の空気を嗅がせてもらったような感覚にもなりました。
時代小説好きの人、芸術に興味がある人、人間模様を描いた作品が好きな人・・・さまざまな読者に響く部分のある作品だと思います。 -
伊藤若冲の半生を想像力豊かに描かれる。
絵の道に集中するために隠居した後から話は始まる。有名な絵を描くタイミングでのエピソードが綴られる。
個人的には、想像の部分が多すぎて受け入れにくい。作者が若冲の絵の背景を押し付けられてる感じがして、それにしっくりくる人は良いかもしれないが、自分はあまり共感できない。
なぜあんな個性的な絵を描いたのかと言う天気迫りたいあまりに、視野が狭くなっているような。
とにかく、作者の若冲観を押し付けられてる感じが心地よくない。 -
新刊(文庫・千葉2)
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若冲の妻が虐めで自殺、周りと関係無く絵に没頭する姿、異母妹の志乃、きれいな絵で無く死の影を伺わせる絵枯れた葉
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華やかな色彩のイメージから陽気な人だと思っていたら、妻の死を一生悔やんで妻を悼むため、そして己を憎む贋作者との対決のために描き続けた、どちらかというと暗い人だということにびっくり。ただ、このあたりは作者の想像らしい。作者は歴史に造詣が深いようで、事実をしっかりと知ったうえで実在の人物をうまくデフォルメしたり架空の人物を登場させたりしているが、要するに本人がオタクだったということは間違いないと思う。なので全編を流れる妻の死にたいする悔悟の念は小説としてはよくできているが、少し現実離れしている気がしないでもない。とはいえこれは絵を理解する能力のない私だから思うことかも。お志乃が若冲の作品から本人の気持ちを手に取るように理解したり、若冲が贋作者との共作の境地にいたることなど、絵画作品をそれほど深く理解することは私には不可能。
丸山応挙や与謝蕪村その他、歴史で習った人たちが出てくるのも興味深い。蕪村もイメージとちがっていた。
この本を読んだおかげで若冲について少し調べて興味深かったのは、鮮やかな色が今日まで残っているのは高い顔料と高い薄絹を使っているから。そして二度塗りをせず、驚くほど薄く塗る高い技術があったからだそうだ。そのほか裏から塗ったり、升目を使ったり。天才には違いないけれど、お金の心配をせず画業に専念できた環境と、当時にしてはものすごい長寿だったこともあり、飽きずに対象を観察し練習を重ね、試行錯誤を続けた時間もさぞかし長かったのだろうと思う。
著者プロフィール
澤田瞳子の作品
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