男はつらいよ・寅次郎ハイビスカスの花 特別篇 [DVD]

監督 : 山田洋次 
出演 : 渥美清  倍賞千恵子  前田吟  下條正巳  三﨑千恵子 
  • 松竹
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Amazon.co.jp ・映画 / ISBN・EAN: 4988105073166

感想・レビュー・書評

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  • 寅さんシリーズ48作の中から
    特にすきな一篇を選びだし、
    新しい音楽、
    新しいサウンドで
    新装開店(リニューアル)いたします。
    スクリーンで寅さんを
    見たことがない世代の人にも
    ぜひ見てもらいたいと
    思います。
    山田洋次

    男はつらいよ
    寅次郎ハイビスカスの花 特別篇

    ♪主題歌は 八代亜紀です♪
    八代亜紀の歌声だけでお酒が進みます。

    寅の帰りを待つ人びと

    リリー
    さくら
    ーそして 寅さん

    男はつらいよ シリーズ中 屈指の名作!
    寅次郎ハイビスカスの花 特別篇

    僕の仕事はセールスだ
    サンプル片手に、地方都市を訪ねて歩く
    旅先で安いビジネスホテルに泊まることもある
    そんなとき僕は決まっておじさんの事を思い出す
    今頃何をしているんだろう。
    僕と同じように
    トランクを提げて旅をしているのだろうか。
    あぁ、会いたいなぁ、おじさんに...

    あたしたちみたいな生活ってさ
    普通の人たちとは違うんだよね
    それもいい風に違うんじゃなくて、
    なんていうかな...
    あってもなくても、どうでもいいみたいな...
    つまりさ、あぶくみたいなもんだね。

    リリーさん。
    目が大きくて華やかな人だった。
    気性が激しくて
    おじさんとはよく喧嘩もしてたけど
    本当は二人は愛し合っていたんじゃないかな...

    北海道、中年男女三人旅、ロードムービー...
    小樽の屋台での再会...
    リリーの夢の舞台を語る寅のアリア...
    あいつは多分泣くな...語る寅の目には涙が。
    さくらからの寅との結婚を承諾するリリー。

    このごろ、おじさんの夢をよく見る...
    夢の中のおじさんは、
    いつも若くて元気いっぱいだ
    そうです。
    僕のおじさんというのは、
    東京は葛飾柴又の生まれ
    フーテンの寅こと車寅次郎です

    笑いあり、涙あり、シリーズ屈指の名作
    「寅次郎ハイビスカスの花」のリニューアルです

    俺がいたんじゃお嫁にゃ行けぬ
    分かっちゃいるんだ妹よ
    いつかお前の喜ぶような
    偉い兄貴になりたくて
    奮闘努力の甲斐もなく
    今日も涙の、今日も涙の陽が落ちる
    陽が落ちる

    ドブに落ちても根のある奴は
    いつかは蓮の花と咲く
    意地は張っても心の中じゃ
    泣いているんだ兄さんは
    目方で男が売れるなら
    こんな苦労も、こんな苦労もかけまいに
    かけまいに

    毎シーン毎シーン人情と笑いの連続。
    喜劇役者 渥美清の魅力と
    山田洋次の描く市井の人々の人情が
    余すところなく発揮された大傑作です。

    さくら、リリー病気?
    俺に会いたいっつってるんだ。し。
    何も確かめぬままとらやを飛び出す寅さん
    ちょっと待ってよ!
    お兄ちゃん!どこ行くつもりなの?
    決まってるじゃねぇかリリーんとこだよ!
    リリーさんの病院がどこだか判ってるの?
    どこだい!その病院は?
    沖縄県那覇市。
    沖縄ぁ?そこ、ど、どうやって行くんだ?
    どこで汽車乗り換えるんだ!
    リリーが待ってんだよぉ。待ってんだよ。

    こんな遠い...弱ったねぇ、
    千葉県だったらタクシーで行けるのに...
    早く行きたいんだろ?要するに。
    飛行機で行きゃいいじゃねぇか。羽田から。
    ダメ!飛行機はダメ!
    どうしてぇ?怖いのかい?
    怖い...怖くない!怖くないけど、飛行機はイヤ。
    金の問題じゃない!イヤなものはイヤ!
    イヤなものはイヤだっつってんの!
    そんなこと言ってる場合じゃないのよ!
    イヤだよ!
    でもねぇ。
    イヤだっつってんだよ!
    しかし...
    乗らないっつったものは乗らないんだから。
    乗らないっつうの!!!
    近所の人から御前様まで来て説得される始末。
    飛行場着いてからも
    どうしても嫌だって柱にしがみついて動かない。
    結局、美人のスチュワーデスさん達に釣られて
    やっとこさ飛行機に乗りました。

    那覇空港降りるとグッタリ。
    飛行場の外まで車椅子で運ばれてました。
    兎にも角にもリリーのもとへ。

    お前の手紙見て、すぐ飛んできたんだけどね、
    何しろお前...遠いからな。
    時間が掛かっちゃって、遅くなったけど
    勘弁してくれなぁ。
    寂しかったんだろ?ひとりぼっちでな。
    もう俺が付いてるから大丈夫だ。え。
    泣くな、泣くんじゃないよ。
    みっともないから、な?
    取り出したハンケチで
    涙ぐむ自分の鼻をかむ寅さん。

    沖縄の生活。
    リリーが居候する民家。
    家の外の通りで、行商帰りの寅を待つリリー
    寅さーん!おかえりぃ!
    あー暑い、暑いよぉ。
    ごくろうさん。
    今夜ね、美味っしいお刺身あるよ!
    あ、そう。ビール冷えてるか?
    もちろんさ!
    うぇぇっへ。
    汗かいただろ?はぃお風呂行っといで。
    はぃよ。
    おぃ、お前も入るか?
    もう入っちゃったよぉ。
    ...差し向かいの夕餉を取る寅とリリー。
    虫の音や暑いだ寒いだの他愛のない会話
    横になった寅に団扇を扇ぐリリー...
    仲のよい幸せそうな夫婦そのものです。

    さっき富子ちゃんがきてね、
    私に聞きたいことがあるって言うの。
    あたしと寅さんは、夫婦かって聞くの。
    (急にそわそわしだす寅さん)
    それで、お前何て言ったのぉ。
    まだ式は挙げてないよってそう答えた。
    そういうものの言い方は
    誤解を招くんじゃないかなぁ、もぅ...
    それじゃ寝ようかぁ...
    寅さん
    え?なに?
    あたし一度聞きたかったんだけど、
    あんた今までに誰かと所帯持ったことある?
    そそういう過去は触れない方がいいんじゃないの?
    お互いに色々あるからさぁ。
    あたしはあるよ。所帯持ったこと。
    あぁ、知ってるよぉ。
    寅さんどうなのさ?
    いぃじゃないのぉぉ、んな、今ぁ。
    白状したっていいだろ?
    あんつまりさ、こっちがいいなぁって思っても
    向こうがよくないなぁって思うこともあるしさ、
    要するにいつもフラれっぱなしってことだよぉ。
    ふん、そんなことまで俺に言わせんのかよ、ばかぁ。
    さぁもう寝よ。
    じゃあねぇ?
    こうやって、女と差し向かいで
    ごはん食べんのなんか初めてなの?
    そうそう初めて初めて。
    またはぐらかしてしまう寅次郎でありました。

    昼のあまりの暑さに涼しいところを探し回る寅。
    日陰を探して飛び込みます。
    アイスキャンディーを額にあてながら、
    電信柱の細い影に入ろうとする寅次郎。
    馬っ鹿っだねぇ...堪らなく可笑しいシーンです。

    あたし明日から働くことにした。
    バカだねえ、お前。よせよせ。
    それよりお前はね、この庭でさ、
    花でも眺めてぶらぶらしてればいいんだよ。
    涼しくなるまで。
    もうお金無いの。どうやって食べてくの?
    お前貯金あったじゃないか。
    もう遣っちゃったのよ。
    俺がなんとかしてやるよぉ。
    嫌だね!
    男に食わしてもらうなんてあたしまっぴら。
    水臭いこと言うなよ!俺とお前の仲じゃねぇか。
    でも...夫婦じゃないだろ?
    (ドキッとする寅)
    あんたとあたしが夫婦だったら別よ。
    でも違うでしょ?
    バカだなぁ、お前ぇ...
    お互いに所帯なんか持つ柄かよぉ...
    真面目な面して変なこと言うなよぉ...お前...
    (照れくさそうに笑いにしてしまう寅)
    (涙ぐむリリー)
    あんた女の気持ちなんかわかんないのね...

    翌朝、リリーは置き手紙を残して旅立ってしまいました。
    慌てた寅は行く先も判らない船に飛び乗って
    リリーを追いかけました。
    数日後、柴又の駅前に行き倒れが...
    三日三晩飲まず食わずで柴又に辿り着いた寅でした。
    夫婦なら別よ、ことの顛末を聞くとらやの面々。
    翌朝、リリーがとらやを訪れました。
    リリー!
    帰ってたの?寅さん!
    ひどいじゃないか、お前!
    俺を置いてけぼりにしてよぉ!
    ごめんね、寅さん!
    でも良かった、帰ってて!
    びっくりしたよ。
    リリーには甘えられるんだね、寅さんは。
    寅が甘える女性は、母親とさくらと、
    そしてリリーだけかも知れません。

    とらやの面々と囲む食卓。
    二人で暮らした沖縄の思い出話に花が咲く。
    寅はごろりと横になる。
    ♪リリー沖縄民謡を謡う♪
    あたしは白浜の 枯れた松の木なのか 
    春になっても花は咲かない 
    好きな人とどうして一緒になれないんだろう
    って歌なの。
    素敵な歌、とさくら。
    再び歌い、つぶやくリリー。
    あたし 幸せだった あん時…
    沖縄の日々を思い出す遠いまなざしのまま
    寅の口からこぼれたひとこと。
    「リリー 俺と所帯もつか…………」

    一同固唾を呑む。目を丸くするさくら。
    しかしリリーは皆さんが誤解するじゃない、
    冗談よと笑い飛ばす。
    あたしたち 夢を見てたのよ きっと… 
    ほら あんまり 暑いからさ。
    そ、そぅそ。 夢だよ夢だ…   
    はぁあ はぁは 夢か…

    リリーを駅まで見送る寅とさくら。
    ねえリリーさん、
    さっきさ、お兄ちゃんが変な冗談言ったでしょ。
    あれ、少しは本気だったのよ。
    判ってた...でも、あれしか答えようがなくて...

    ねぇ寅さん。
    もし旅先で辛い目にあったら、
    またこないだみたいに来てくれる?
    あぁ。どこでも行くよ。沖縄でも北海道でも。
    飛行機に乗って飛んでくよ。
    嬉しい。きっとよ。
    あぁ。

    夢から覚めても幸せとは限らないもんね。
    お兄ちゃんの場合は...。

    場面は再び、仕事帰りの満男。
    今日も柴又の陽が落ちるのでした。

    結婚して責任を背負う自信がないフーテンの寅
    言葉に出して確かな愛を確認したいリリー
    愛しあい、人生の連れ合いとなるはずの二人は、
    ついに勢いとタイミングがすれ違い続け、
    されど互いに大切な存在であり続けたのでした。

    本作品は、長年「男はつらいよ」を支え続け、
    あの世へ旅立った高羽哲夫、笠智衆、渥美清を、
    最高傑作でみんなで笑って泣いて送り出す、
    お別れの会であり、はなむけの作品なのでした。

  • シリーズ49作目。名作の誉高い「ハイビスカスの花」。満男が寅さんを回想するという設定で、最初と最後に撮り下ろしの映像に挟まれ、「ハイビスカス〜」がそのまま全編流れます。

    「ハイビスカス〜」については今更コメントをする必要はないでしょう。シリーズに全作品を通じて寅さんが最も結婚に近づいたのがこの作品。なんとも切なく、悔しくて、やるせない。まぁ48作目まで観て、晩年の渥美清の姿を見届けた後なので、本作における若く溌剌とした姿はまた別の意味で切ないです。

    名作ゆえに何度見てもよいとは思いますが、ひとまずはシリーズをどうしてもコンプリートしたい人だけが本作を見れば良いとは思います。

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著者プロフィール

1931年大阪府生まれ。54年、東京大学法学部卒。同年、助監督として松竹入社。61年『二階の他人』で監督デビュー。69年『男はつらいよ』シリーズ開始。他に代表作として『家族』(70)、『幸福の黄色いハンカチ』(77)、『たそがれ清兵衛』(02)、『家族はつらいよ』(16)など。2012年に文化勲章を受章。

「2019年 『男はつらいよ お帰り 寅さん』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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