風の十二方位 (ハヤカワ文庫SF) [Kindle]

  • 早川書房 (1980年7月24日発売)
3.50
  • (1)
  • (2)
  • (5)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 109
感想 : 6
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・電子書籍 (442ページ)

みんなの感想まとめ

多面的な魅力を持つSFとファンタジーの短編集は、著者の創作過程や登場人物への愛着を深める要素が詰まっています。特に、各章の前に添えられた著者のコメントは、作品に対する理解を深め、読者に楽しさを提供しま...

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 日本でも海沿いでは風向きを最大十二の方位があると考え、表現する方言があったらしい。

    その話を聞いてふとこの本を思い出した。
    SFとファンタジーの短編集で、グィンの多面的な魅力を味わうことが出来る。
    昔の表紙も良かったが、この表紙もきれいで良いと思う。

  • とても興味深いまえがき。
    書き終えた物語の登場人物(脇役)から続編を書くようせっつかれて従い、しかもああいう連中とは議論の余地がないとまで言っていて、立場があべこべです。
    著者の中ではありありとした人物像ができあがっているのですね。長編で登場人物が多いと混乱しないのかな?作家の頭の中は忙しそうだ。

    短編集の各章の前に、創作にまつわる著者のコメントがあり、そのなかに自らを樹上性のSF作家だと分類しているのがポケモンの属性みたいでおもしろかったです。

    こうした創作のこぼれ話を知るとその作品に愛着がわきます。

  • 面白い!ページを捲る手が止まらない!とはならないけど面白かった。自分に読解力がもっとあったらもっと楽しめたかも。

  • 【オンライン読書会開催!】
    読書会コミュニティ「猫町倶楽部」の課題作品です

    ■2022年10月24日(月)20:30 〜 22:15
    https://nekomachi-club.com/events/ea96d1af9877

  • グインの解説付きで一編一編を読むことができる。
    難解、でもおもしろい。時間がかかる。

    「九つのいのち」:同じ人から複数のクローンが同時に作られるとこういうことがありうるのかー

    「革命前夜」:「真の旅は帰還である」って他の本でも最近出てきたが、誰かの言葉だろうか。本筋とは関係ない

    そこはかとなくユーモアが感じられる。

  • 1975年刊行、たいへん興味深い短編集だった。以下、まとめ
    セムリの首飾り:ファンタジー世界に恒星間飛行がでてくる。浦島効果により愛情がすれちがう話
    四月は巴里:フランス中世の詩人を研究しているアメリカ人が、中世末期の巴里に魔術で呼び出され、交流をする。ローマ時代の娘や未来の異星人考古学者も加わる。
    マスターズ:黒魔術ならぬ黒数字、ゼロを発見した修士の話。中世風。科学史SF「心の神話」
    暗闇の箱:ファンタジー世界の戦争と暗闇をつめた箱の話。象徴的
    解放の呪文・名前の掟:ゲド戦記と同じ世界を扱った魔法もの。名前の掟ではイエボーがでてくる。
    冬の王:『闇の左手』の世界の王、両性具有の世界だが、王は女性として書かれている。敵にコントロールされていることを知った王は退位して、異星に学びにいく。
    グッドトリップ:麻薬でトリップできない男の話。
    九つのいのち:辺境の開発惑星に応援に来たクローン10人のチームが落盤事故で1人を残して死ぬ。他人を理解する必要のなかったクローンが、他者に出会う。
    もの:滅びゆく島で、レンガで海に道をつくる男の話。
    記憶への旅:記憶喪失をあつかったもの
    帝国よりも大きくゆるやかに:混成人類のチームが植物だけの惑星で恐怖を感じる話。全植物が一体となって感情をもっているという話で、感情を同調してしまう能力者が活躍する(チームの人間関係は混乱する)
    地底の星:異端者として弾圧された天文学者が銀鉱山に逃げ込む話。中世もの
    視野:火星の遺跡(祭壇)を調査したチームが視覚や聴覚に異常をきたす。神を見聞きするようになったという話
    相対性:樫の木の一人称で書かれた、馬車の社会から自動車社会の変化。車は移動せず、木が伸びたり縮んだりしていることになっている。
    オメラスから歩み去る人々:最小不幸社会のサイコミス(心の神話)
    革命前夜:オメラスの続編、『所有せざる人々』のプロローグ。無政府主義運動の革命家(女性)の晩年の話。革命にたいする無理解とか、指導者崇拝などにうんざりしていて、むかしの愛情を思い出している。

    全般に考えさせられる作品である。老子の思想にかなり影響をうけている。

全6件中 1 - 6件を表示

アーシュラKルグィンの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×