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Amazon.co.jp ・映画 / ISBN・EAN: 4988013338296
感想・レビュー・書評
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2018/8/27
これからも何度も見ます。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2016年に公開されたDamien Chazelle監督、Ryan Gosling、Emma Stone主演のミュージカル映画。女優の卵の女性と自分のお店を持ちたいジャズピアニストの男性のラブストーリーです。ストーリーだけだと、よくある恋愛映画なのですが、そこかしこにあるちょっとしたアクセントが効果的で面白い作品になっています。映画の始めにある「Another Day of Sun」を観て、これは面白そうなミュージカル作品だなと思いましたが、全体的にはミュージカルとはちょっと違うなと感じました。
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共感からは遠いところにいるからこそ、その輝きや傲慢に憧れを抱くよ。
二人とも夢を叶えたことには違いないのに、それでも「もし違う人生だったら……」を一緒に妄想せずにはいられない。
現状に満足しないハングリー精神とみるべきか、いつまでも夢見がちな「夢追い人」なのか。
寂しいのは最後に二人が描いたのが未来ではなくて過去であることで、バッドエンドと捉えてしまうとしたらその不毛さ故かな。
それでも最後に二人が交わした微笑みは「分かるよ、君の考えていることは。でも前に進むしかないだろう?」という類いのものだと信じているので、昔の恋人同士というよりはかつての戦友というような気持ちで、諦めと受容の滲んだ前向きさというような、そんなじんわりとしみてくるラストでしたので、個人的にはハッピーエンドです。
そんなことを考えながら再鑑賞するとアナザーデイオブサンで泣く。 -
感動したって言葉より、五感全部に響いて感じた!という表現がしっくりくる作品。
「セッション」を観たあとに、『血と汗と涙とエネルギーだけで構成されたような映画』と書いたのですが、こちらは『希望と現実の狭間の中で行き来する、夢追い人たちのエネルギーが溢れたような映画』そう、やっぱりデイミアン監督の作品はエネルギーなんだ!
オープニングから一気に非現実な夢の世界に引き込むような、無名の役者たちの圧巻の歌とダンスは、彼らの緊張感と、それにも増して伝わる喜びのパワーが画面いっぱいに広がって、そのとてつもないパワーを全身に受け取って、思わず涙が出そうになった。
華やかなロサンゼルスの片隅で、なかなか日の目を浴びることのない音楽、演劇、ダンスでいつか有名になる事を夢見る若者たちの、エネルギーを溜め込んで、このスクリーンに一気に爆発させたイメージ。
自分は何かに変身できるかもしれないおとぎ話を信じて、でも何度も打ちのめされて現実に引き戻されて、夢を諦めそうになったり、でもまた立ち上がったり。
夢を追い続けよう!
落ち込んでも陽はまた昇る。
そんなオープニングの歌のメッセージは、若くて実績もなくても、低予算であんなに人をアッと言わせる作品を作った、デイミアン チャゼル監督から発信されるからこそ説得力を増す。
セブから発せられた、純粋にジャズを愛する人達への愛のメッセージ。
映画ファンたちをワクワクさせてくれる、所々に散りばめられたさりげない古き名作たちへのオマージュなど、本当に悔しいほどに演出の何もかもがセンスいいんです。
おかげでどこ切り取っても映像が美しくて夢のよう。
思わず一緒に踊りたくなるようなステップの効いた小粋なダンス。
ジャズベースで、どこか懐かしいようなミュージカル音楽。
(因みに映画の中では微妙な扱いだったジョン レジェンドの歌声もある意味いいスパイスになって、やはり痺れます。)
スタートから、長回しワンカットが何度もあり、映画でありながらもまるで自分もロサンゼルスで夢見る彼らと一緒にいるような気分になる。こんな映像はミュージカルではなかなか珍しくて、だからこそ舞台のような臨場感があって観ていても楽しかった。
そしてなによりも現代のロサンゼルスが舞台でありながら、懐かしいハリウッドを思わせるロケーションでのデートシーンや、ミアの着る60年代風のカラフルな彩りのファッションが現代の話の中でも無理ない程度に、ノスタルジックな雰囲気を漂わせる作品に仕上がっていたのも個人的にはかなりツボでした。
作りはポップだし、ストーリー自体は比較的シンプルで分かりやすいし、何よりもこんな風に最後までずっと夢の世界に引き込む魔法をかけてくれて嬉しかったけど、結末を含めてストーリーを観れば、やっぱりこれは大人のための映画なんだろうなと思う。
結末は何も想像してなかったけど、考えれば考えるほどなるほどと納得させられて唸った。
こんな感じでべた褒めしてますが、あくまでも私は、「サウンドオブミュージック」と「メリーポピンズ」を幼稚園から毎年観てもいまだ飽きないような、大のミュージカル映画好きです。
そんな私にとっては心の宝物として追加されたこの作品ですが、ミュージカル嫌いのタモさん系の志向の方に、これだけは絶対違うから観て!ってお勧めヤツではありません。
そういう意味ではもろミュージカルです。
因みに、当初ミアの役はエマ・ワトソンにオファーが来ていたそうですが、最終的にエマ ストーンに決まって良かった!
この映画全体に漂うクラシカルな雰囲気には少し勝気で、でも美人すぎない、キュートなエマ・ストーンの方がぴったりな気がする。
そしてライアン・ゴズリングのあの哀愁漂う困り顔がラストに向かってある意味女だけでなく男心でさえもキューと胸を締め付けてくれそう。
そういう意味では、最終的にこの2人をキャスティング出来たこの作品はやっぱり持っているなと思いました。
この作品の良さを最大限に感じるために、とにかく大きなスクリーンのシアターで(出来ればDOLBY ATOMOSで)観ることをお勧めしたい。
ぜひこの溢れるエネルギーを身体で感じて下さい!
追記 :この素晴らしい作品のオマージュにもなった鈴木清順監督にも追悼の意を捧げます。
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