「学習する組織」入門 ― 自分・チーム・会社が変わる 持続的成長の技術と実践 [Kindle]
- 英治出版 (2017年6月21日発売)
- Amazon.co.jp ・電子書籍 (402ページ)
感想・レビュー・書評
-
■学習する組織とは
事業環境の変化に適応できる組織を指す。
「学習」とは、「目的に向けて効果的に行動するための意識と能力を高めること」
「能力」とは、ルーティンのこと。
「意識」とは、行為者が外の世界や自分自身の行動、自身や集団の心理変化にどの程度気づいているか、ということ。
→つまり「目的に向けて効果的に行動するために、集団としての意識と能力を継続的に高め、伸ばし続ける組織」
■学習する組織の構造
以下の3つの力、5つのDisciplineを統合して伸ばしていく必要がある。
①志を育成する力
1.自己マスタリー:個人向け。自身の能力と意識を伸ばし続けること。
2.共有ビジョン:組織向け。組織のメンバーが共有していただく未来への憧憬のこと。そのためには目的意識が必要。
②複雑性を理解する力
1.システム思考:物事のつながりや全体像を見て、本質について考えること。重要な原則は、構造がパターンに影響を与える、ということ。
③共創的に対話する力
1.メンタルモデル:現実を解釈し、行動するか判断する際の思考の枠組みのこと。メンタルモデルは無意識で行動できるように昇華されるが、それが現実に即し、目的達成に役立つかどうかを見極める必要がある。
2.チーム学習:チームにおけるメンタルモデル。すなわちアラインメント(合致)の状態を作ること。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
特に、システム思考とメンタルモデルという2つのディシプリンが重要だと思った。この2つは意識すると物事の本質をより捉えやすく、改善すべきところが見えてくるので、仕事以外の普段の生活でも役に立つと思った。
-
【メモ】
・学習する組織=目的に向けて効果的に行動するために、集団としての意識と能力を継続的に高め、伸ばし続ける組織
・組織学習=組織内で知識を創造・保持・移転するプロセス
・自己マスタリー=継続的に私たち個人のビジョンを明確にし、それを深めることであり、エネルギーを集中させること、忍耐力を身につけること、そして現実を客観的に見ること
・共有ビジョン=私たちが創り出そうとする未来の共通像であり、組織全体で深く共有されるようになる目標や価値観や使命
・システム思考=システムのパターン全体を明らかにして、それを効果的に変える方法を身につけるための概念的枠組み
※システム=一般に相互作用する要素の集合体
・メンタルモデル=私たちがどのように世界を理解し、どのように行動するかに影響を及ぼす、深く踏み込んだ前提、一般概念であり、あるいは想像やイメージ