ストーリーで学ぶ戦略思考入門――仕事にすぐ活かせる10のフレームワーク [Kindle]

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  • 勉強熱心なビジネスパーソンなら誰もが知っている「3C」「ファイブ・フォーシーズ」「差別化」「コストリーダーシップ」「集中戦略」......。
    身近なケースを扱いながら、その実戦での使い方を示す良書です。グロービスっぽい本ですね。

    【メモ】
    ・顧客、市場、競合、自社、業界を見る
    ・3Cは進化(実行を通じて欠けている情報を埋め、自分たちの初期仮説を手触り感のあるものにする)させてこそ価値がある
    ・利益=価格-コストがすべて。戦略の方向性は①高価格を許容してもらえる状態をつくること②低コストで対応できる状態をつくることの2つ。①が差別戦略、②がコストリーダーシップ戦略。ただしコストリーダーシップ戦略が低価格戦略ではない。
    ・差別化における外側=差別化を図るための「価値」が効果的か、差別化における内側=それを本当に実現できるのか
    ・コストリーダーシップのアプローチ方法
    ①規模の経済:大きくなることによって安くする
    ②経験効果:たくさんつくって手際をよくすることによって安くする
    ③範囲の経済:同じものを使いまわすことで安くする
    ・規模の不経済
    ①生産キャパシティを超えた規模拡大
    ②付加価値に対して物流費がかかる
    ③生産量にバラツキがある
    ④個別論ばかりで共通部分が低い
    ⑤マネジメントの非効率化の発生
    ・イノベーションのジレンマに陥らないための視点
    ①顧客の過剰満足を追求していないか
    ②代替品を脅威として対応していないか
    ③仮説思考で考えているか
    ・PPMの限界を理解する
    ①プロダクトライフサイクルに起因する限界
    ②経験曲線に起因する限界
    ③分析単位に起因する限界
    ④着目点がキャッシュに限定されていることに起因する限界

  • ・仕事は時として、バッティングセンターにいるような状態に陥る。
    ⇒ひたすらこなすだけではダメ。視野を広く。

    ・売り文句の絞り込みにおいては2つの視点が必要となる。
    ①顧客にとってそれは大事なことか?
    ②それは競合と差があるか?

    ・表面的なニーズだけではなく、用事も解決すること。

    ・検討のし過ぎは時間の無駄どころか、害になることもある。企画者は企画の美しさに囚われ、自ら修正できなくなってしまう。
    ⇒早めにやって、早めに失敗することも大事。

  • 覚えが悪いので、復習

    ■■戦略分析のフレームワーク
    ■3C分析
    ・マクロな視点とミクロな視点
    ・市場分析はどう意味のある細分化させるか
    ・顧客分析は固有名詞で
    ・進化させて初めて意味が出てくる。進化させるために何を明らかにするのか
    ・初期仮説立案がミドルリーダーの役割

    ■5F
    ・横軸は、利益を生み出しやすいか(売上ーコスト)
    ・縦軸は、利益がたまりやすいか
    ・意味のある分析にするためには
     -市場定義⇒事実ベースで定量的に記載/評価基準策定⇒脅威レベルの解釈⇒業界構造の把握⇒戦略立案
    (特定の脅威をおさえるためにどうするのか、全体俯瞰し、どんな脅威があるのか等押さえる)

    ■VC
    ・顧客価値の定義⇒行動ベースの分解⇒支援活動の定義⇒比較対象の定義⇒事実やデータの定義⇒示唆を考える
    ・進むべき方向性(戦略)を考えないと部分最適な効率化の打ち手で終わってしまう
    ・裏になる流れ(情報、ヒトの感情)をおさえること

    ■■戦略のパターン
    ・競争するか:高価格/差別化戦略、低コスト/コストリーダーシップ戦略
    ・競争しない:集中戦略

    ■差別化戦略
    ・そもそも差別化戦略は高く売るため
    ・商品の売り文句が、顧客にとって重要なもので、他社より差があるか
    ・顧客にとって重要なジョブにおいて、他社に対して差を出せるか、差を出せるケイパビリティか
    ・ポジショニングマップは、顧客にとって重要な軸か。他社と差があるか
    ・(参考)ブルーオーシャン戦略
    ・そのためにはケイパビリティを高めることが重要。組織目標を細分化させた育成を行っているか
    ・問い
     -自分たちの事業の売り文句は何か?
     -それは顧客にとって重要なことであり、他社に差があるか
     -そのために、組織能力を高めようとしているか

    ■コストリーダーシップ
    ・固定費の大きな業界で有効
    ・固定費における規模の経済は償却費等
    ・変動費における規模の経済は原材料、仕入れ交渉力等
    ・規模の不経済(キャパを超えた拡大、付加価値に対して物流費がかかる、生産量のばらつき、個別ばかりで共有が少ない、マネジメントの非効率)

    ■集中戦略
    ・ニーズは顕在化していないので、徹底的な顧客のジョブ(片づけるべき用事)の抽出
    ・顧客の用事を深堀し、サービスを深化させ、競争優位を確立
    ・ニッチ故なくなる可能性があるので、代替品や新規参入のウォッチが重要(インパクト×可能性)
    ・それをするのが大好きな人がいて、素早く機能的に動ける身軽な構造が重要

    ■■戦略のキーワード
    ■イノベーションのジレンマ
    ・廉価なサービスが出てきたときに、むりやり既存組織で対応しようとせず、小さい機動的な組織を作り対応することが重要

    ■PLC
    ・PLCはそもそもきれいに導入⇒成長⇒成熟⇒衰退を描かないこともある
    ・ステージの定義が非常に難しい。戦う市場による(全体では衰退してても、サブセグメントでは伸びている等)
    ・ステージの定石に合わせた戦略策定
    ・市場の広がりの定義、業界の力学(特に代替品)を考えることで、初めて意味をなす

    ■PPM
    ・PPMの横軸はシェアだが、もともとは経験曲線によるコスト低下によるキャッシュ増という前提がある
    ・したがって横軸はキャッシュの入りを示すような軸でカスタマイズするのがよい
    ・PPMをそのまま使えるのは大手電機メーカー程度
    ・PPMはPLCと紐づいている

    ■PDCA
    ・意図的戦略or創発的戦略
    ・不確実性の高い市場では、ある程度検討したらさっさと初めて失敗する。そして修正する
    ・優れた人材とは、創発的戦略をとっていることを理解し、戦略における不明な点を理解し、実行の結果、何が新たな発見かを的確に把握し、経営陣に戦略提言できること
    ・その提言は何を前提としていて、それを理解するために誰が何をすべきか、思ったような情報が出てこなかった場合にどういったオプションが考えられるかまで考えられていること

  • 世の中「やってみなくちゃわからない」
    ということで溢れています。

    「あたって砕けろ」は言葉の勢いとしては大好きですが、
    現実の私は慎重派で変化する事に臆病です。

    本書では仮説の立て方とそのポイントを
    分かり易く明示しています。

    印象的なのは下記2点でした。

    ① 分析は借り物ではなく自分の手で作る
     ・ネットや書籍のデータを切り貼りして終わり、
    ではなく、自分の耳で聞き、足でとってきた
    情報にこそ価値と自信が生まれる

    ②分析は進化させてこそ価値がある
     ・綺麗なプレゼン資料を作る事が目的ではなく、
      分析を繰り返す事で仮説の精度が向上する。
     ・まずはやってみる、そしてもう一度考えてみる
      を繰り返すことが大事で、分析はゴールではない。

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著者プロフィール

ビジネスの創造や社会の変革に挑戦する高い志を持ったリーダー輩出のために尽力。2022年2月時点で在校生・卒業生の累計は約1万人に達し、日本最大のビジネススクールへと成長しています。その他、関連事業として、 グロービス・コーポレイト・エデュケーション、グロービス出版、GLOBIS 学び放題、グロービス・キャピタル・パートナーズ(ベンチャー・キャピタル事業、 GLOBIS知見録、出版/電子出版事業 一般社団法人G1、一般財団法人KIBOWがある。

「2023年 『読めば3年後の未来に先回りができる 入社1年目からの「働き方」』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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