おもしろいストーリーをつくろう: 画創り・インパクト・プロットで考えるストーリー構造論(仮説) マンガ・アニメ・ゲームのストーリー構築法 (沼books) [Kindle]
- Numatayasuhiro (2017年5月12日発売)
- Amazon.co.jp ・電子書籍 (216ページ)
感想・レビュー・書評
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この本もストーリーの作り方の本。アンリミで読めます。エンターテイメントとしてのストーリーを作るためのウハウの分析がすごいです。そもそものストーリーというものの定義が明快。著者のストーリーの定義とはコンテンツの理解を助けて受け手にわかりやすさを伝えるための方法のひとつ、ということ。
私の場合、直接「お話」を作りたくて、この手の本を読んで学んでいるわけですが、皆さまが、仕事上や生活上において「自分の意志」という、ある意味コンテンツを伝えるにあたって、「ストーリーという面白さ」という衣もまとわせることにより「自分の意志」が伝わりやすくなる、ということでしょうか。
で、その面白さとは何なのか?ということも明快に定義されていて、面白さとは4段階に分かれているそうです。
①興味をひかれる
・感覚的なもの。人間は(動物は)動いているものに興味を惹かれるようにできている。敵から逃げるためと、獲物を捕らえるために備わった本能。例えばドラマ性も全くないアクション映画だとしても、面白く観れる理由はここにある。どんどん情報が更新(つまり動く)されるタイムラインを持つSNSが、あまり動かないブログを押しのけているのもこのあたりに理由があるのかもしれないとも思う。
②快い刺激
・動物の本能として安全を感じさせるような「音」や「ビジュアル」という刺激は面白い、楽しいという感情を生む。ネット上でネコ画像やキレイな風景などがもてはやされるのはこのあたりに理由がある。
③期待している感情を高ぶらせることができる
・人間は常に物事に意味を見つけたがるもの。Aという事象はBという状態に変わることが、(その人にとっての)世界の物語のルール。そのルールが予想通り満たされれば嬉しくなる、つまり嬉しい。勧善懲悪モノの楽しさはこのあたりから
④達成感を得る
・目的や達成は脳内で快感をもたらす。感動と漠然と呼ばれているものの正体は達成感であることがほとんど。あるエンタメ作品を観て聴いて感動するというのは登場するキャラクターに感情移入してい、そのキャラの達成感を受け手が我がことのように達成したと感じることにある。
そのあたりを考えてみると、やはり、あらゆる分野において、ストーリーというものは強力な武器になるものなのだな、と納得できますね。
2017/12/27 05:39詳細をみるコメント0件をすべて表示