BRUTUS(ブルータス) 2017年 6/15号[死ぬまでにこの目で見たい 西洋絵画100]
- マガジンハウス (2017年6月1日発売)
- Amazon.co.jp ・雑誌
- / ISBN・EAN: 4910277530673
感想・レビュー・書評
-
絵を見るのも好き。だけど近くに美術館がない悲しみ。
山口晃さんも好き。
その2つの幸せ。
大掃除中の、登録し忘れ雑誌。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
西洋絵画はやっぱりキリスト教とは切り離せないものだと改めて痛感。
とりあえず、オルセーとルーブルに行かないことには死ねないことがよく分かった。
まずは、バベルの塔を見逃しちゃいけないっていうことだな。 -
画伯の言葉が制作者からの実感を伴ってる、ギャラリストとかの現代アートの話良い。
-
「死ぬまでにこの目で見たい西洋絵画100」と少しオーバーなタイトルがついているが、西洋絵画の見かたを真正面から語る、正統派な特集だと思う。
(山口晃自身のコメントで、タイトルについては編集者がつけたと明記してあった。「100は無理やりだ。見たいとあるがコメントせねばならぬ為、既に見た絵が殆どで矛盾している。私としては好きな画家の複数毎を見たい。自分の好みを人に押し付ける気はない。死ぬまでにとは大仰だ。」)
選択された絵はかなり有名な王道の絵が多いが、山口晃のコメントが面白い。
絵描きとしての技術力の高さ、プロフェッショナルな人間だからこそ指摘できる内容であり新鮮。
・ドガの絵の仕上げの輪郭線に対する指摘。
・ボナールの絵が、明暗の諧調がしっかりしているからこそ、観察者は色の冒険に安心して酔えること。
・マンテーニャの細部への書き込みも全体感の確からしさがあるからこそであること。
・ブリューゲルのグレージング、透明層、不透明層による3Dにも類する表現。
紙面では分からず、本物と対面しないとわからないこのような指摘が、絵と対面したい!という気持ちを高ぶらされる。
私の大好きな、マザッチョの「楽園追放」も選ばれていた。
あの絵は、現地で観た瞬間、身動きできなくなるほど衝撃を受けたが、説明にあるように、カルミネ聖堂の光の入り方等、計算されているということが初めて分かった。 -
同じ描き手だから言えるコメントが面白いですね。