ルートヴィヒ デジタル完全修復版 [DVD]

監督 : ルキーノ・ヴィスコンティ 
出演 : ヘルムート・バーガー  トレヴァー・ハワード  ロミー・シュナイダー 
  • KADOKAWA / 角川書店
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Amazon.co.jp ・映画 / ISBN・EAN: 4988111250360

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  • LUDWIG
    1972年 イタリア+フランス+西ドイツ 238分
    監督:ルキノ・ヴィスコンティ
    出演:ヘルムート・バーガー/ロミー・シュナイダー/シルヴァーナ・マンガーノ/ジョン・モルダー・ブラウン

    1864年、ルートヴィヒ(ヘルムート・バーガー)は18歳でバイエルン国王となる。芸術を愛する彼は作曲家のワーグナーを呼び寄せるが、浪費家の彼のせいで国庫は圧迫され重臣たちはワーグナーを嫌う。ワーグナーは人妻ビューロー夫人(シルヴァーナ・マンガーノ)を公然と愛人にしており、ルートヴィヒのことも金づるくらいにしか思っていない。

    一方ルートヴィヒは、年上の従姉でオーストリア皇帝に嫁いだエリーザベト(ロミー・シュナイダー)を慕い心の拠り所としていたが、勝気な彼女はルートヴィヒを翻弄するばかりで、自分の妹ゾフィー(ソーニャ・ペドローヴァ)とルートヴィヒを婚約させようとし…。

    ほぼ4時間、戴冠してから謎の死を遂げるまでのルートヴィヒの半生を、ヴィスコンティがあますところなく映像化。とにかく宮廷の調度や、衣装が豪華絢爛で、それらを眺めているだけでうっとり。そしてヘルムート・バーガーの美しさ。しみじみ、人類史上最高の美しい男性は、ヘルムート・バーガーか櫻井敦司だなと思う(※個人の感想です)

    ルートヴィヒの半生については、以前読んだ『狂王ルートヴィヒ』( https://booklog.jp/users/yamaitsu/archives/1/412203115X)通りだった印象。ワーグナーはとにかく尊大で嫌なやつ。純粋で傷つきやすいルートヴィヒのその純粋さと寵愛につけこんで、やりたい放題。調子に乗りすぎというか欲張りすぎたせいで自滅した感じ。ビューロー夫人も悪辣。家臣たちの諫言のおかげとはいえ彼らが追放されたときはスッキリ。

    1866年、普墺戦争が起こるが、弟のオットー(ジョン・モルダー・ブラウン)は出征しているのに、ルートヴィヒは戦争嫌いゆえ隠棲。オットーは戦場で心を病んでしまう。このオットー役のジョン・モルダー・ブラウンも大変美少年。どこかで見覚えがあると思ったら、イエジー・スコリモフスキの『早春』に主演してた子ですね。このオットーは、すごく良い子なのに真面目ゆえどんどん病んでいってしまい本当に可哀想。

    戦争が嫌いなルートヴィヒは、とにかく政治に向いていない。ピュアで繊細ゆえ、夢見がちで現実逃避癖があり、自分の世界に閉じこもってしまう。世界は耐え難いほど卑しい、だから関わりたくない、信念をもって自由に生きるというルートヴィヒ。しかしそんな彼に説教してくれるデュルクハイム大尉(ヘルムート・グリーム)の言葉がものすごく的を得ていて激しく同意。王という立場における特権的な自由は、真の自由ではない、ただの快楽への逃避だと。

    ちょっと改心したルートヴィヒは、ゾフィーとの婚約を突如決意する。しかしその場の勢いだったので、だんだんやっぱり嫌になり…。もともとエリーザベトは、ルートヴィヒを憎からず思ってはいたのだろうけど、妹との婚約をすすめたのはあまりに残酷だ。結局ゾフィーも不幸にしてしまう。結局ルートヴィヒはこの婚約を破談、今度はお城築城にはまり、お気に入りの取り巻きを集めた引きこもり生活に。

    ルートヴィヒは同性愛者としては描かれていないが、エリーザベト以外の女性には興味を示さず、どうやらずっと童貞設定。お取巻きはすべて美男子で、うっすらホモセクシュアルぽいが、これは監督の趣味もあるでしょう。では独身を貫いたのはそれほどまでにエリーザベトを愛していたからか、というと、それもちょっと違う気がする。ワーグナーのトリスタンの舞台にしきりに彼女を招待していたルートヴィヒは、トリスタンとイゾルデに自分たちをなぞらえて陶酔していただけだったのかも。

    さてそんなわけでグッドルッキングガイを集めて日夜遊興に明け暮れるルートヴィヒの、趣味のお城ですが、本作ではリンダーホーフ城がローエングリン風でとても美しい。こんなお城があったらそりゃ引きこもりたくもなるわなー。国務も戦争もしたくないもんね。とはいえ、家臣たちがそんな王を許しておけるはずもなく、政府は廃位を計画。最後までルートヴィヒに味方してくれたデュルクハイム大佐が変わらず良い人だった。

    終盤30分くらいは、ベルク城に軟禁されたルートヴィヒがひたすら不憫。結局彼は、散歩中に同行していた医師とともに湖で溺死する。この映画では、「医師を殺して自分も自殺したのだろう」と推測されているが、死の場面自体はなく溺死体で発見されるのみ、真相は謎のまま。長尺だけどとにかく目の保養には事欠かないので退屈するヒマがなかった。美しい青年時代から、病み衰えた晩年まで演じたヘルムート・バーガーも素晴らしい。

  • ビスコンティ監督のバイエルン王ルードヴィッヒ二世の生涯を描いた映画  超長い(3時間超え)し、話があまりないので2倍速で見たらとてもおもしろかった(監督ごめんなさい) エカテリーナ二世の夫もそうだけど、陰キャのオタクみたいな人が王位に就くと孤独と重責と特権でもれなく精神を病んでかわいそう  この当時のドイツの制服は最高に素敵。 裸の男性が実っている木は笑った   氷栗優先生のマンガだと最後王がなんで死んだのかわからなかったけど、映画だとわかりますね。オタクからアニメとかマンガとか精神の支えを奪うともれなく死ぬんだよ。

  • 南ドイツへ向けての予習。
    「ルードヴィヒ2世」って美と芸術へ耽溺の人の代名詞的扱いすらあって、オタク基礎教養みたいなところあったけど今まで避けて来てたものをついに!

    「自分が生きたい世界」と「生きなきゃいけない世界」の乖離は辛いよね。
    気質的に美とか芸術とかの社会・倫理・政治あたりのいわゆる常識的な枠組みから外れた世界を愛し理解しそこに生きがちなタイプなのに、でも自分自身では生み出せない(プロデュースかパトロンが限界)せいで孤独を癒すすべがなかったのかも、とも思ったり。

    ・イタリア語だったのでなんで?と思いきや、イタリア語版こそがオリジナルの扱いとか
    ・ヘルムート・バーガーが、まんまルードヴィヒに見えてくる
    ・4時間という長丁場
    ・ここいらんやろ、みたいなシーンもあると感じてしまったけど、それは現代になじみすぎた感覚かもしれん…
    ・ヴィッテルスバッハ家の血統の恐ろしさよ
    ・エリザベートさんもがっつり描かれてた
    ・ルードヴィッヒもまた人生のことあるごとにトートと踊っていそうな
    ・そして、近親婚を繰り返してきた各ヨーロッパ王族がやがて消えていくのはある意味必然だったのかも?
    ・ワーグナーが人間的にクソな描写でw
    ・でもワーグナーのわんこはカワイイ
    ・人間的にどんだけクソでも、生み出したものが素晴らしければ後世で称えられるってことかもしれない
    ・ルキノ・ヴィスコンティ作品、やはり死に近づいてしまった人間は顔が白くなっていく演出よね?
    (ルードヴィッヒは白塗りほどではなかったけど)

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