君の膵臓をたべたい (双葉文庫) [Kindle]

  • 双葉社 (2017年4月27日発売)
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みんなの感想まとめ

愛と死という重いテーマを繊細に描いたこの作品は、主人公とヒロインの高校生の恋愛を通じて、価値観の擦り合わせや人間的成長を描写しています。ヒロインの病気という不幸な状況にも関わらず、彼女の明るさと積極的...

感想・レビュー・書評

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  • 高校生の恋愛を描いた小説。まず冒頭でヒロイン山内桜良の葬儀がとり行われたことを伝え、生前の桜良と主人公の少年が過ごした日々を回想する。印象的な人目を引くタイトルについては、序盤早々に主人公と桜良の間で交わされた愛の言葉だったらしいことが仄めかされる。

    主人公である"僕"は、偶然からクラスメイトの桜良が膵臓の病により死期が近いことを知る。"僕"に興味を持った桜良は、自身の不治の病をあっけらかんと打ち明け、家族以外で唯一秘密を知った"僕"に積極的なアプローチを繰り返すようになる。読書好きで友だちもいない、学校でも地味な存在である"僕"は、自分とは違い明るく異性からも人気のある桜良の積極的な行動に戸惑いながらも、彼女に対する気持ちが徐々に変化していくのを感じる。前述のプロローグと終盤の彼女の死後を描く数十ページを除いて、大半が"僕"と桜良の会話と交際のシーンに費やされ、数少ない他の登場人物の出番も限られている。

    「愛と死」という王道恋愛小説が扱いそうなテーマを、ラノベ風のマイルドさで味付けした作品である。二人の交際も高校生として咎められない程度の範疇に留まり、桜良の死を除けば刺激の強い要素はほとんどない。普段から他人と接することのない男子高校生が、偶然をきっかけに可愛い同級生から交際を迫られる流れなど、いかにも異性に縁のない男性の妄想から紡がれた一部のラノベ作品にありそうな展開である。

    全般に起伏が少なく、とりたてて驚くような出来事もない。死を間近にしても屈託のない桜良のややエキセントリックな言動や、作品の大半を占める桜良と"僕"とのやりとりを好意的に受け取れるかが、作品を楽しめるか否かの分岐になりそうだ。物語が動く終盤については、やや粗が目立つようにも感じられた。本来は重いテーマをソフトな作風で仕上げ、小説を読み慣れない層にも受け入れられたのがヒットの要因だろうか。基本は、大学生ぐらいまでの若い読者をターゲットにした作品だろう。

  • 電車の中で読んでいて涙が出た。正確には涙が流れることはなく、体が熱を帯びて目に水分が溜まり視界がぼやけた。というのが正しい表現ではある。
    正反対の二人が同じ時を過ごしていく中で、価値観が擦り合わさり人として成長していく姿を描く。
    タイトルのみならず、中身にも心が惹きつけられる作品。万人に勧められるそんな本。

  • 恋愛ものによくある、病気で不幸パターンの小説で『君の膵臓を食べちゃいたいくらい愛してる』なのかと思っていたけど、実際には『爪の垢を煎じて飲む』の方だったようで、読むこと自体を敬遠していました私が大間違いでした。
    笑わずには読めないし、涙無くしても読めない。でも、もっと若い時にこの作品に出会いたかったー。にしても、2人のやり取りや掛け合い、いいなぁ。

  • 小学生のときにアニメ映画をみて
    物語って凄いんだなと感動を受けた本です。

    少し成長して小説を読んだ時も何回も何回も泣きました

    君の膵臓をたべたいだけじゃなく住野よるさんの作品は全部いいのでぜひ︎︎

  • 主人公がどんどん成長していく様子がとてもよかった。
    そして女の子も、表現としておかしいかもしれないけど、とても綺麗だと思った。
    最後は個人的にはまさかの展開だった、、。
    感動する作品でした。

  • 映画を見て知ったのですが、何度見ても感動しますっ!クラスの人気者だが、膵臓の病気で長くは生きられない桜良と、人と関わることを避けていた僕、の二人が共に成長していく物語。最後、桜良は通り魔によって亡くなったしまいますが、桜良との思い出は僕の中や、みんなの中で生き続けると思うし、桜良もみんなと過ごした日々は亡くなった後もどこかに残っていると思う。みんなが生きている限り、桜良はみんなの中で生き続けると思う。
    ストーリーは好きなので、これからも何度か読んでいきたい。

  • 泣いた。

    どこかで見たパターンとか言う人も居るけど、
    そんな事言ったら、世にある物語はほとんどそうだよね。

    純粋に、いい作品でした。

  • これの前に
    アレコレ読んでいて・・・
    こんなに良いなら
    もっと早く読みたかった
    いいです!!

  • 短いか長いかの違いはあれ「生きる」と「生きている」は、違うんだよなぁと漠然と考えながら読んでいました。

    誰にでも訪れる「死」が別つ若い二人の「生」の濃密な時間と笑い声、終焉までのロードムービーのような小説。
    インパクトなタイトルですが、色々な想いが伝わります。

    限られた時間が示唆されたボーイミーツガールなストーリーが、爽やかに、そして切なく描かれています。
    文体を色々言われるようですが、ラノベを読み慣れた身には、一人称の文体は入り込みやすく、また、感情に寄り添いやすく、気持ち良く読了。

  • 漠然と『生きている』自分は、いつか必ず訪れる死期を
    他人事のように捉えて日々を過ごしていますが、
    死は意識の内側に取り込んだ時、初めて生きる事の意味を深く知る事ができる。
    そういうものなのかもしれませんね。

    本の虫で他と関わりを持たない友達ゼロの主人公は、
    ふつうなら絶対に交わることのないクラスメイトの明るく快活な少女、
    山内桜良と、彼女の重大な秘密を共有したことをきっかけに
    急速にお互いの距離を縮めることになります。

    生命のタイムリミットがあるからこそ、周囲とは最期まで
    笑顔で関係を維持したい、彼女の意思は真理です。
    ただ、それでは感情が引き攣ったままで、本当の自分自身の意識を
    殺して日常を送らざるを得ず、相応の副作用も伴うことでした。

    家族以外に秘密にした自らの死期、それにより抑圧された意識。
    彼女は顔は笑っていても、心は冷え切ってさめざめと泣いていた。
    だからこそ、誰かと一緒でいないと存在を保てない自分たちとは
    対極にいる主人公の存在をひときわ意識するようになったのも頷けます。

    主人公は誰にも心を開くことの無かった生き方を
    彼女との交流の中で徐々に変化させていき、
    彼女は彼女で、押し込めていた自分の感情を吐き出せる
    家族以外で唯一の関係の彼を必要とした。

    彼らは互いを一般的な恋や友情と名前のついた関係でなく、
    その場の自分たちにしか名付けできない概念として
    昇華させようとしていたのかもしれません。
    人の生命とはただそこに存在するだけでは意味がなく、
    『生きることは誰かと心を通わせること、そのものを指して生きると呼ぶ』
    この言葉こそお互いが至った、人の生きる存在意義であり、
    核心になる部分だったのだと思います。

    山内桜良が心を通わせた人たちに想いは伝わり、
    その想いが繋がることで、友達のひとりも居なかった主人公には
    その存在を認めてくれる仲間ができた。
    心は目に見えない、けれど人同士をつなげる強い鎖のようなものであり、
    ひとりで居られる心の強さも、みんなと交流できる心の強さも、
    同じ様に大切なものなんだと、そんなメッセージが
    伝わってくるような気がしました。


    人生はいつか終わりますが、それがいつかは具体的に分かりません。
    自分はどれだけの人と心を通わせることができたか、
    その密度で価値が変わるものではないのかと、改めて
    考えさせられました。

    これを読んだあなた、自分はあなたと心を通わせることが
    できたでしょうか?
    少しでもそれができていれば、この本を読んだ価値がありました。
    そう言えるかもしれませんね。

  • さらっと読める。

    目新しい何か、がある物語ではない。

    響く人には響くのだろうなぁという感じ。

    人に聞かれた時「読みやすいよ」と答えるだろうけど「お勧め」とは言わないかも。

  • 主人公の男子高校生の成長物語。周囲に壁を作って生きている。その割には、他者の自分を見る目を異常に気にする。それが、この小説中、自分自身の名前を隅付き括弧で表現することに表れている。 そんな主人公に対して、桜良は、その持ち前の積極性から、どんどんと、主人公の心の中に土足でずかずかと入っていく。最初は戸惑うものの、主人公は、だんだんと桜良に惹かれていくのである。 桜良が死んだ後、以前は苦手だった恭子と行動をともにする。そこに、主人公の成長をみることができる。 そして、もう、自分の名前が隅付き括弧では、表現されなくなるのである。

  • 主人公の成長が本当によかった
    「僕は友達をつくったことがなくて感覚が分からないから君との関係を基準にした」などの表現が、彼女の存在が主人公の在り方を変えた感が強くてとてもよい~
    読了後に爽やかな気分になれる作品ってほんといいなあ

  • 最後が衝撃。

  • 電車の中で涙が止まらなくなって、なぜここで読み始めてしまったのだろうと大変後悔した作品です。
    伏線はあったのに、先入観に見事にはまり込んで、どんでん返しをまともに食らいました。
    後半は驚きと涙の怒涛の展開でした。
    こういう作品に出会えたときの衝撃が忘れられないから、読書はやめられないんだよなー...

  • 読みやすい文章と短さではあるものの、登場人物の言動とノリがアニメっぽくて少し気になった。

    本編最後に主人公とヒロインがお互いをどう評価し感じていたのかわかって満足。

  • 他人が存在して作られる彼女と、
    全て1人で誰にも染まることなく生きるぼく
    彼らの純愛、相思相愛が愛おしい...

    本と向き合うだけじゃダメだよな
    直で相手と向き合い他人を知り、本とかで自分を客観視するハイブリッドが求められるんですね

    「私の魅力は誰かがいないと成り立たない」と彼女は言ったが、他人と自分をはっきり分析できているあたり主人公よりも上手な気がした。他人を気にしない、誰にも迷惑をかけない。自己完結する僕に魅力を感じる理由もめちゃわかるが。結局生き残れるのは他人に関与しすぎない人な気も。

  • 大学生のときに読んだ思い出に残っている一冊。その時分に塾講師をしていた同級生にお勧めしたところ同じく感動したとの感想をもらいました。特に若い男性には男の子に共感できるところが多いのではないかと思います。ラストシーンではその切なさに涙なしには読み進めることができませんでした。

  • DISH//(あいみよん)の猫を聴いてたら瑞々しい青春を猛烈に感じたくなりまして、この曲のイメージとなった本書を読むに至りました。結末知りながら読みました。私は今37歳のおばさんでして、主人公が学生、且つ、10〜20代ターゲットのようなストーリーを手に取る気が全く起きませんでした。今までは。。痩せ我慢してました。反省。主人公とサクラの友達でも恋人でもない存在というシンプルな考え方にハッとしました。生きてる実感麻痺気味の社会人にもおすすめです。本書頑張れば2時間くらいで、頭空っぽ(ここ重要)で読めます。無気力な時に読むのおすすめ。

  • 以前途中でギブアップした小説。意外と面白かったです。「青くて痛くて脆い」が良かったので思い出して読みました。
     主人公のこの年齢らしい捻くれた言い回しが読むの辛かったのですが、恋愛とは違う主人公の成長を描いた点が好感持てました。
     桜良の最後はもう少し盛り上げても良かったかなと思います。
     若い人や読書初心者にはいいんじゃないでしょうか。あ、面白かったと思ってますよ。

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著者プロフィール

高校時代より執筆活動を開始。デビュー作『君の膵臓をたべたい』がベストセラーとなり、2016年の本屋大賞第二位にランクイン。他の著書に『また、同じ夢を見ていた』『よるのばけもの』『か「」く「」し「」ご「」と「』『青くて痛くて脆い』『この気持ちもいつか忘れる』『腹を割ったら血が出るだけさ』がある。カニカマが好き。

「2023年 『麦本三歩の好きなもの 第二集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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