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- / ISBN・EAN: 4547462112835
感想・レビュー・書評
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2010年、メキシコ湾沖で起きた原油流出事故を描いた半ドキュメンタリー映画。当時の日本では海洋環境汚染を中心に報道されていたが、映画では事故後のことには触れない。事故の様子と現場作業員たちの避難行動を描いた群集劇パニックアクション映画だ。
それにしても、事故からわずか5年の2016年に公開されたことに驚き。事故原因は海底油田掘削機を管理する企業幹部の安全義務違反という人為的なものだし、死亡者もいた。そんな実在する事件を一般向けのアクション映画にしてしまえるのが、アメリカ合衆国の懐の深さなのか。日本ならNHKで関係者インタビューと再現ドラマを放送するくらいだろう。
そして、本作品に登場する人物の多くは未だ生存して、日常を送っている。エンタメ性を重視して、キャラクターの性格を誇張するわけにもいかず、それぞれの個性や存在感は薄い。
マーク・ウォールバーグ演じる主人公も勇敢だが、超人的な活躍をすることはない。美人すぎる彼の奥さんは許される誇張だ。気になったのはジョン・マルコビッチ演じる会社幹部を徹底的に悪役にしているところ。この演出は訴えられなかったのか。
と、映画公開時の世間の反応のことばかり想像してしまう。見どころは各キャラクターの行動や感情じゃなく、海上掘削機の大爆発を忠実に再現したことだろう。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
実際にアメリカであった最悪の油田事故の話。
ストーリーの展開や伏線の散りばめ方がきちんとしていてダレることなくドキドキハラハラしながら楽しめる。俳優がいい!
ただやはり実話に基づいていて、亡くなった方々がいると思うといたたまれない。
安全管理が重要な職種にいる人は特に考えさせられる映画だと思う。