蒲公英草紙 常野物語 (集英社文庫) [Kindle]

  • 集英社 (2008年5月25日発売)
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みんなの感想まとめ

物語は、静かで温かい感情を呼び起こす作品で、日露戦争の時代背景を持つ福島県の山奥の村が舞台です。槇村家の病弱なお嬢様と、そのお話相手となる峰子の交流を通じて、彼らの生活や周囲の人々とのつながりが描かれ...

感想・レビュー・書評

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  • 良かった。
    恩田陸ってこんな作品もあるんだ。
    常野の話だが、SFすぎなくてほっこりした内容。槙野のお屋敷のお嬢様は病弱でお屋敷から出られない。そのお嬢様のお話相手としてお屋敷に通うことになった峰子。
    静かで暖かい気持ちになるお話だった。

  • 蒲公英草紙 (常野物語)

    超能力を持ちながらも人の上に立たずひっそりと暮らす常野の人々。「光の帝国」で語られた人々が旅人として登場する物語です。「光の帝国」が常野の人々が中心の話だったのに比べ、この物語ではある平和な村落が舞台となっています。
    主人公”ねこ”の目を通した、村落の中心である家の病弱な娘、聡子のお話です。聡子は常野の人が言うところの”遠目”の能力があり、未来のことを知ることができます。そんな聡子が台風の最中に子供達を助けるために起こした行動とは?
    ストーリー的には先が十分予想できますが、そんなことは全く問題ではありません。恩田さんのストーリーテラーとしての能力に身をゆだねることによって、恩田ワールドに入っていくことができます。そこには私たちが回顧する、古き良き時代の、”未来への夢”や”誇り”があります。平和な日常と大きく動き出そうとしている時代のうねり、儚い恋心に芸術論や静かな友情があります。そんな中で常野のひとびとが物語に少しずつ入り込んで来て、最後の運命の日を迎えます。
    エピローグでは、私たちがたどり着いてしまった”今”という時代の絶望とかすかな希望に思い至ることになります。
    ページを無我夢中でにめくってしまう、とても素晴らしい物語です。お時間があれば、是非に。

    竹蔵

  • ひとつの長編。「彼らが、そして私たちが、これからこの国を作っていくことができるのか、それだのの価値のある国なのかどうかを彼に尋ねてみたいのです。」僕たちはみんなの一部。みんなもかつではこうだった。

  • 大正時代を舞台にした不思議なファンタジー。

  • 聡子様が強くて素敵だった。常野の人たちの穏やかさはどこから来るのだろう。

  • 最初の数ページを読んで、どんなに頑張っても私にこの文章は書けないと思わされた。文章が美しく、目に浮かぶ情景にただただ引き込まれるがままだった。

  • 峰子は、槙村家の聡子お嬢様の話し相手になるようにと父親から言われて、隣の家に行くことが嬉しくてたまらなかった。槙村家はこの村の中心のような家である。みんなが槙村家の人たちを敬愛していた。そして槙村家の人々も村のためになることをいとわなかった。そんな時代の物語。槙村家にはいつもいろいろな人たちが逗留していた。その中には、不思議な能力を持った家族もいた。常野の一族だ。

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著者プロフィール

恩田 陸(おんだ・りく):1964年、宮城県出身。小説家。92年『六番目の小夜子』でデビュー。2005年『夜のピクニック』で第26回吉川英治文学新人賞および第2回本屋大賞、06年『ユージニア』で第59回日本推理作家協会賞、07年『中庭の出来事』で第20回山本周五郎賞、17年『蜜蜂と遠雷』で第156回直木三十五賞、第14回本屋大賞を受賞。ほかの著書に『spring』『なんとかしなくちゃ。青雲編』『鈍色幻視行』『夜果つるところ』『夜明けの花園』『珈琲怪談』『酒亭DARKNESS』、エッセイ集『土曜日は灰色の馬』『日曜日は青い蜥蜴』『月曜日は水玉の犬』など多数。

「2025年 『spring another season』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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