あなたは、誰かの大切な人 (講談社文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 2014年作品の短編集
    「最後の伝言」-紐親父と母親の話で、2020年前後からは受け入れられない話
    「月夜のアボガド」-思いのメキシコ人のメキシコ料理、アラサー独身女子の話、今時代にマッチしてほっこりする話
    「無用の人」-無口な元父親の話。男としてはちょっと寂しい話。
    「緑陰のマナ」-トルコ、神から与えられた食べ物(マナ)を亡き母親の残した梅干しに例えた話。しんみりする話。
    「波打ち際のふたり」-高齢者介護と2人の中年女性友達の話。私(男)の近未来だったら・・・。
    「皿の上の孤独」それぞれ病がある元仕事パートナーの話。
    年齢を重ね、眼精疲労が酷くなった自分と重なる。

  • ほっこりする良いストーリーでした。

  • 短編集…とても読みやすい。自分とのつながりを感じやすい親しみのもてる内容

  • 短編集で読みやすかった。
    色鮮やかな風景、美術と建築と旅に見識があるであろう作家ならではの物語ばかりで、とても良かった。たまにこれは作者のことを言ってるのだろうか…などという描写があったり。タイトルにじ〜んときたり。癒しの時間だった。
    短編だからあっけなく感じるものもあったけど、総括的にとても良かった。

  • アラフィフ世代は親のことをいろいろと考えることが出てきますね。

  • 好きだった話:
    •美に理解のあるお父さんが娘に素敵な桜景色が見えるお部屋を残した話
    •独身中年女性2人が親問題や仕事に奮闘しながらも、定期的に旅をして人生を楽しむ話

  • 短編6編のなかで、私が最も惹かれた物語が『最後の伝言』。
    平林栄美、妹の真美が、母を見送る葬儀の場面から物語は綴られる。
    母のトシ子は、美容師の腕一本で娘2人を育て上げ、亭主を喰わせて家庭を維持してきた。
    髪結の亭主の三郎、通称サブちゃんは、これ以上ないぐうたら男で生活力はゼロ。
    しかも放浪癖もあり、長期間家を空けて外の女性と過ごす事など珍しくはなかった御仁だ。
    ただ一つの取り柄として、そんじょそこいらの俳優などは太刀打ちできないほどの色男で、どんな女性達のハートをも一瞬にさらってしまう程の魅力を擁していた。
    そんな男の連れ合いになったトシ子は、C調男のイケメン旦那を一生喰わせて支えるのだと云う矜持を抱き、それを幸せとして噛み締めていた。
    娘2人にとってもぐうたらな父親なのだが、子供の頃から超イケメンの父親が自慢だった。
    娘たちへの優しさの表れの一つに、時折の帰宅時に手土産として、銀座不二家のケーキを買ってくれたりもした。

    そんな優しさもある喪主となるべき父親が葬儀に顔を見せない。
    当然喪主として、結婚以来喰わしてくれた髪結の妻を見送るものと皆が思っているにも関わらず、姿を見せない。
    葬儀社の担当者から、栄美は喪主の変更を求められる。
    さて、この後の展開は⋯⋯。

  • 身近なひととの温かみのある交流が描かれていて読みやすかった

  • どれもアラフォー独身女性が主人公の短編集。
    でも大切な人がいて、大切に思ってくれる人がいる。
    外国の描写、食べ物の描写、建物の描写、風景の描写、どれも目に浮かぶようで、いますぐどこかに行きたくなってしまった。

  • 読んだことないやと思って買ったものの、読んだことありました。笑

    でもあんまり覚えていなかったので、しっかり読みました。
    2回目に読んでも、心にじーんときました!

    特に1つ目の「最後の伝言」が好きです。
    あいにくこういうお父さんではなかったけど、お母さんのお父さんに対する気持ちはすごくよく理解できて。
    最後にお父さんも現れてよかった。

    短編で読みやすいので、寝る前のちょっとした読書時間とかにオススメです!

著者プロフィール

1962年東京都生まれ。関西学院大学文学部、早稲田大学第二文学部卒業。森美術館設立準備室勤務、MoMAへの派遣を経て独立。フリーのキュレーター、カルチャーライターとして活躍する。2005年『カフーを待ちわびて』で、「日本ラブストーリー大賞」を受賞し、小説家デビュー。12年『楽園のカンヴァス』で、「山本周五郎賞」を受賞。17年『リーチ先生』で、「新田次郎文学賞」を受賞する。その他著書に、『本日は、お日柄もよく』『キネマの神様』『常設展示室』『リボルバー』『黒い絵』等がある。

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