幸福の「資本」論――あなたの未来を決める「3つの資本」と「8つの人生パターン」 [Kindle]

著者 :
  • ダイヤモンド社
4.13
  • (15)
  • (13)
  • (10)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 125
レビュー : 18
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (262ページ)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • この本の残酷な所は、
    これから、個人が、
    「好きなことで生きていく」「得意なことで生きていく」ことが、
    「正しい生き方」であると、喝破している点だと思います。

    少し前の、日本では、それらの価値観は、「正しくない生き方」とされ、
    全否定されていました。強者以外は、それらの言葉を口にはできませんでした。
    「そんな人生甘くないよ」、「もっと現実をみろ!」というのが、
    その価値観を否定する、もっともスタンダードな言葉です。

    しかし、ここ十数年で、
    日本と日本人を取り巻く環境がガラリと変わってしまいました。

    相変わらず、政府は、経済成長、経済成長と言っていますが、
    成長できる資源は、日本は、どんどん減少しています。
    多くの識者が指摘していますが、日本の国際競争力は、
    もはやかなりの分野で、失われています。
    これから、競争力をつけるといっても、その担い手である、
    人材の絶対数が著しく減少します。
    今の状態を維持するのも、やっとだと思います。

    また、上場企業が倒産することは、珍しくなくなりました。
    リストラは今や当たり前となり、組織に依存して生きるというのが、
    かなりリスクな生き方になりました。

    日本は、超高齢化社会+人口減少社会+少子化+労働者数の減少という
    未曽有の社会に突入し、社会の様々なシステムが機能しなくなっています。

    橘氏の一連の著作は、個人が経済的合理的に生きるには、
    どうすればいいか、個人が国家や組織に依存せずに、
    どう生きればいいかという視点で書かれたものが多いですが、
    この著作では、個人の生き方をリスクヘッジする上での
    最適化する「生き方」を述べています。

    それが、自分の持っている資源(人間関係、能力、資産等)を、
    「好きなこと生きていく」、「得意なことで生きていく」へ投入するというやり方です。これが、最も個人を最適化できる生き方です。

    何かに依存することでしか安定を感じられない、そうでなければ、
    不安になるというのが、
    多くの日本人のメンタリティーです。

    以前は、会社が豊かになれば、個人が豊かになりました。
    今は、全くそうではありません。
    それは、世帯収入を見ると、はっきりします。
    94年比較で、2割以上収入が低くなっています。一方GDPは増加しています。
    一生懸命努力してきましたが多くの日本人は、貧しくなりました。
    今後は、もっとこの傾向が顕著に出てきます。

    以前まで美徳とされていた人生観や労働観が、全く役に立たなくなっています。
    それを認識する上で、橘氏の著作が一定の指示を受けるのは、非常に頷けます。

  • 幸福の条件は自由、自己実現、共同体
    これは幸福の3つのインフラと対応している
    金融資産、人的資本、社会資本

    幸福を支える3本柱のバランスを取ること。

    以下ネタバレ
    2019.07

    幸福の条件は自由、自己実現、共同体
    これは幸福の3つのインフラと対応している
    金融資産、人的資本、社会資本


    インプットがあり幸福になる。インプットから幸福を感じる、変換効率が人によってちがう
    資本を1つしか持ってないと、ちょっとしたきっかけで貧困や孤独になる。ノーマネー、ノーフリーダム
    年収800万円まではお金と幸福は比例する


    全ての富は差異からうまれる
    最も重要な富の源泉は人的資本
    金融取引と労働は同じ経済構造
    金融と違うのは自己実現の観点

    1. 収入は多ければ多いほうが良い
    2. 同じ収入なら安定してるほうが良い
    3. 自己実現できる仕事の方が良い

    自己実現とは「かけがえのない自分になること」
    人的資本に期待してることは2つ
    ・人的資本からより多くの富を手に入れる
    ・人的資本を使って自己実現する

    ■クリエイティブクラスとマックジョブ
    新しい働き方のキーワード
    知識社会化、リベラル化、グローバル化
    →これが三位一体で進行中
    知識社会は知能の高い人がアドバンテージ
    仕事に求められる知能もあがる

    仕事は3分類になる
    ルーティン→低所得になる
    インパーソン→低所得になる
    シンボリックアナリスト
    →仕事の価値は時給計算できない

    シンボリックアナリスト=クリエイティブクラス
    └クリエイター→拡張可能な仕事→映画
    └スペシャリスト→拡張不可能な仕事→演劇


    ■マックジョブに自己実現はあるのか
    仕事観は仕事を、労働、キャリア、天職のどれでみなすか?に分類される。
    マックジョブ=労働でも自己実現できる
    意義や改善を自ら主体的に考える人はいる
    雇用側は同じ給与を払うだけで良く、やりがい搾取できる
    サラリーマンってなんだ?

    ■サラリーマン
    ジョブ型とメンバーシップ型
    ジョブ型は必要なスキル資格が明確に決まっている、メンバーシップ型はゼネラリスト(海外では通じない言葉)自社特化=他社には転職できない、その代償としての終身雇用、年功序列

    好きなものに人的資源を集中投下

    生き物の進化
    住み分けすることで共存してる
    弱者の戦略
    1.小さな土俵で勝負する
    2.複雑さを味方につける →シンプルは大企業が得意
    3.変化を好む→安定した市場は大きいやつが取りに来る

    大企業ではイノベーションが生まれない
    リスクを取れない
    イノベーション→失敗→昇進から外れる
    イノベーション→成功→特別報酬は出せない
    イノベーションを外注する

    35歳までに自分の好きなプロフェッションを実現できるニッチを見つけること
    フリーエージェント化、大組織と取引するのが知識社会での基本戦略

    ■老後を考える
    老後の問題は、人的資本を失ってからの期間が長すぎること。生涯働くのが最強。生涯共働きが最強

    ■社会資本
    幸福は社会資本からしか生まれない
    個人と間人
    ムラ的な間人主義に最適化されていた日本
    リベラルでは間人主義的な幸福は古臭い
    自己決定権を持つ個人の幸福へ価値観が変わってきた

    アメリカの新上流階級
    BOBOS

    幸福な人生の最適ポートフォリオとは
    強いつながりを恋人や家族などに最小化し、
    友情を含めたそれ以外の関係は貨幣空間に置き換える

    組織に生活を依存せず、スペシャリスト、クリエイターとしての人的資本(専門的な技術、知識、コンテンツ)を活かし、プロジェクト単位で気に入った仲間と仕事する

    ■本当の自分はどこにいる?
    幼い頃に友達グループの中で選び取ったキャラ

    ■まとめ
    1.金融資産は分散投資する
    2.人的資本は好きなことに集中投下する
    3.社会資本は小さな愛情空間と大きな貨幣空間に分散する

    幸福は手に入らない
    逆境を乗り越えた後に幸福を感じる
    幸福になることを目指して努力するのが一番幸せなのかも



  • 2019年 59冊目

  • 幸福になるための本。より正確に言えば不幸ではない状態になるための本。幸福になるための最終目標は人それぞれだが、その土台は共通であるという考え。

    この本では幸福の土台を「金融資産」「人的資本」「社会資本」の3点からなると説明している。このように基礎が整理されていると、自分に欠けているものは何か見えてくるので良い。問題が明確になっているのなら、半分は解決したも同然である。

    ただし人によってはこの本を読んでも救われないかもしれない。なぜなら仕事にしろ人間関係にしろ、最適な場所に行け、というのが本書の主張だからである。今この場で幸せになるための本ではない。好きな場所へ移動できる力を持つ者が幸せになれるのだ。

  • 言われればたしかにそうだよなぁーと。
    立場が不安定でも、サラリーマンを辞めた途端に幸せを感じるようになったのは、人間関係の問題がクリアになったからであろう。
    自営業者のなったいま、付き合いたくない人とは付き合わなければいい。

    3つの資産をおさらいしてみよう。
    本日寝る前に。

  • 金融資産、人的資本、社会資本。幸福になるための三つの資本を整理して理解できる。それぞれがあるとき、ないとき。どう違うのかが分かりやすく書かれていた。
    結論として、全てを満たす人はほぼ無いこと、幸福を求め追いかけているときこそが一番幸福なときというしさはとても共感できた。

  • 意外なことに、初橘玲。
    認識していることの再確認が多かったのと、記載内容がちょっとふわふわしている。
    ・マイナス金利の世界では、賢いひとは利潤を最大化するために金融資本よりも人的資本を有効活用する、すなわち「働く」
    ・私たちの働き方は「労働とみなす」「キャリアとみなす」「転職とみなす」に当てはまるといわれる
    ・大企業への入社試験では、「尖った」人は落とされることも。どんなに優秀でも、会社の求める適性とは異なる場合
    ・メンタル不調を訴えるサラリーマンの一番多い悩みは、不勉強による能力不足が根本原因であることが多い
    ・欧米でもバックオフィスは「会社の仕事」をしているため、レイオフの手続きは厳密に定められている
    ・「生涯共働き」を超える最強の人生設計はない
    ・徹底して社会的な動物であるヒトは、家族や仲間と強いつながりを感じたとき等に幸福感を感じるプログラムを持っている
    ・「自分の人生を自分の自由に決められる」おとが幸福感に結び付く

  • 橘玲著。

    結論としては、「好きを仕事にする」以外に生き延びることはできない。っていう話。
    人生を支える資産・資本は「金融資産」「人的資本」「社会資本」であり、この3つの内、1つではなく、2つ持つことで人生は安定する。という話を軸に、各資産・資本を獲得する手段を色んな例を元に書いている本。
    橘玲氏の本を読んだことない人はとりあえず読んでみるといいかも。

  • 人的資本、社会資本、金融資産の関係性とその捉え方はこれまでの時代とは異なっている。
    愛情と自分の時間を一極集中させ、お金は分散させるのは良いなと思う。
    その先の自分の役割、使命みたいなものは自分で探し出して行く必要がある。

  • 『幸福の「資本」論―あなたの未来を決める「3つの資本」と「8つの人生パターン」』(橘玲著)/ダイヤモンド社)vol.423
    http://shirayu.com/blog/topstory/economy/5022.html

全18件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

作家。2002年、金融小説『マネーロンダリング』(幻冬舎文庫)でデビュー。『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』(幻冬舎)が30万部の大ベストセラーに。著書に『日本の国家破産に備える資産防衛マニュアル』『橘玲の中国私論』 (以上ダイヤモンド社)など多数。『言ってはいけない ~残酷すぎる真実』(新潮新書)が50万部超のベストセラーに。

「2019年 『1億円貯める方法をお金持ち1371人に聞きました』 で使われていた紹介文から引用しています。」

幸福の「資本」論――あなたの未来を決める「3つの資本」と「8つの人生パターン」のその他の作品

橘玲の作品

外部サイトの商品情報・レビュー

幸福の「資本」論――あなたの未来を決める「3つの資本」と「8つの人生パターン」を本棚に登録しているひと

ツイートする