パブリック・スクール－イギリス的紳士・淑女のつくられかた (岩波新書) [Kindle]

著者 : 新井潤美

• 岩波書店 (2016年11月18日発売)

感想・レビュー・書評

[じゅたろうさんの感想 · 2018年3月13日]

イギリスのパブリック・スクールについて、その独特の世界観、紳士の文化がどのような歴史によって培われたのかについて書かれています。アッパーミドルという限定された階層の子息が入る学校であるにもかかわらず、広くそれ以外の人々にも知られています。それはこの学校を舞台にした物語が多く書かれていること、それによってイギリスでは身近な存在になっていることがあります。それどころかイギリス以外の海外でも読まれることで、世界中に知られている文化なのではないかと思います。その影響は日本の学校にも感じられるところがあるのではと思いました。しかしイギリスのパブリックスクールでの文化は本物であるがゆえに、その行為の重要性が違ってきていて、歴史によって培われてきた理由というものがあるのだというところを学ぶことができました。

著者プロフィール

上智大学文学部教授

「2015年 『英国近代郵便の成立　～19世紀文献集成～　』 で使われていた紹介文から引用しています。」