男と女 デラックス版 [DVD]

監督 : イ・ユンギ 
出演 : チョン・ドヨン  コン・ユ  パク・ビョンウン  イ・ミソ 
  • TCエンタテインメント
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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4562474185745

感想・レビュー・書評

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  • この映画の感想もしくは評価は、大きく分かれると思います。
    どこにでもある不倫-結末を描いたメロドラマという人もいるでしょう。
    また、フィンランドと韓国と二つの国の美しい自然をカメラを通して淡々と描き出しつつ、極寒のフィンランドの降り積もる雪のように儚く散った男女の恋を情緒豊かに表現したという人もいるかもしれません。

    この映画の優れたところは、不倫をけして綺麗事に描いていないところです。
    男女ともに家庭持ちであり、しかも、それぞれの子供たちは精神的にかなり重い障がいを抱えています。そんな二人が出逢い、愛し合うようになったとしても、女性側が言ったよあうに、まさに「見込みのない恋」です。
    これは物語りですから、敢えて二人が家庭を捨てて身勝手な不倫の恋に生きる-という結末を用意しても良かった。けれとも、ラストには男女ともにお互いの家庭に戻る-女性側は夫に不倫がバレて離婚することになりましたが-という結末は、二人が結ばれるよりはるかに重く、リアルな終わり方だと感じます。
    不倫の恋は誰も幸せにはなれない、、、という残酷な現実を見る人に突きつけているようです。

    映像美も素晴らしかったですし、男性側の感情を抑えた中にも時に激情をほの見せた演技は真に迫っていました。
    正直、☆四つの良い作品だと思うのですが、気になるのは、ラストです。
    男性、女性、それぞれが配偶者、子供がいる恋愛でありながら、結局、男性側はすんでのところで妻子を選び、家庭に戻っていった、、
    一方、女性側は夫に「好きな男がいる」と宣言して、離婚した。ドラマからでは、離婚をどちらが言い出したまのか、果たして夫が言い出したのかは判らない、見ようによっては女性側から言いだしようも見える。
    が、結局、女性の方は不倫の挙げ句に家庭も、何もかも失った。
    今も昔も、国が違っても、不倫の代償を最後に負わされるのは女性だけ-という気がしてなりません。
    二人が別れててゆくという結末は良かったけれど、女性だけがすべてを失うという終わり方は、やはり同性としては素直に納得はできないものでした。
    しかし、これも現実的だといえば現実的終わり方であり、やはり不倫の残酷さをリアルに描いているといえるのかもしれません。

  • 男と女

    男である事を
    女である事を
    何処かで追い求め続けたふたり

    踏み出した一方の足取りは軽かった
    ただ会いたくて
    ただ顔が見たくて
    ただ声が聞きたくて

    声を聞き
    体を合わせ
    女である事
    男である事の喜び 歓び 悦び

    ブラックコーヒーにミルクが注がれ
    スプーンでかき混ぜ
    合わさり
    混じり
    溶けていき
    口の中で、苦味と柔らかさが広がりホットする
    そんな温かい時間
    時を忘れ

    コーヒーの苦味を知り、大人になり
    ミルクの優しさが、童心に帰らせてくれて

    いつの日か
    軽かった足取りが
    心を持っていかれ

    心に重くのしかかり
    行き場をなくし
    自分の出した答えに、間違っていなかった。という確信を求め

    ふたりの想いとは裏腹に
    コーヒーのカップは空となり
    苦味という、後味だけを残した

    不倫
    複雑な思いが交錯し
    現実と非現実を生き
    踏み込んだ池の沼にハマらぬ様に
    その折り合いをつける事なのかもしれない

  • 男の気持ち、女の気持ち、感情の動きの機微がよく表現されていたと思う。静かな、地味と言えば地味な作品だけど。

  • 子持ちのダブル不倫はきついなーと思いつつもコン・ユ目当てに視聴。
    良かった。まさに男と女の話だった。

    女優さんの、母の顔、職場の顔、女の顔がどれも素敵でリアルで、ぐっと引き込まれた。

    冒頭の、息子がいないとだめなはずなのに、
    一人でホッとしてる自分に対する混乱のシーン。
    あと川で靴をぱっと投げるシーン。


    コン・ユはただのだめな男だと思うけど、
    これまたリアル。。。
    話がしたいんだ、って。


    結ばれない結末がまたリアルでとてもよい。
    不倫は絶対に良くないんだけど、
    夫婦もいろいろあるし外でふーって息つきたい気持ちも
    少しはわかってきた大人の階段登った今だからこそ、
    非常に心に染みた映画だった。
    R35じゃないって話してる人がいたのも、納得。
    若いときは絶対につまらない映画に感じたはず。


    あと映像は言わずもがなで、音楽も良いなと個人的には思う。
    アバンチュールなシーンに流れる
    アルゼンチンタンゴのような、
    大人なアップテンポなメロディには
    すっと目も耳も引き込まれた。

  • うーん、そもそもギホンがなぜにあんなに妄執的な恋に落ちたかの部分があんまり説得力を持って描かれてないんだよね…。だからその後のストーカー部分もなんか浮き上がっちゃう。後半に来ての葛藤とか、最後のなんか「まあそうだよね」って部分はそれなりに説得力があるから、前半がやや残念かな。

  • もうね、このコン・ユだからセーフになったけど、ほんとこれはストーカーなんだよね。
    けど、彼女にとってはきっとそうじゃなくて。

    それくらいしないと、それくらいだからこそ伝わるときもあるんだよね。
    その偶然の関係が、たまたま支えあってるのかもしれない。

    なんにしても、心と体の休まれない関係はお互い疲れてしまうだろうな。
    丁寧で良い映画

    http://news.livedoor.com/article/detail/11351768/

    ―「男と女」について話したい。ギホン(コン・ユ) とサンミン(チョン・ドヒョン) の間で関係を主導的に引っ張っているのはギホンだ。その反面、ギヨンは受動的な人だ。家庭の中で色んな面で寂しさを感じている人物だ。だからなのか、ギホンのサンミンに向けた求愛が一見現実逃避に見えた。

    コン・ユ:そう見えたかもしれない。ギホンも人間なので現実逃避の面がなかったとは言えない。だが、それよりも重要なのは愛だと思いながら演技に没頭した。ギホンはもともと受動的な人だ。そのようなギホンが下手だったが積極的にサンミンに近づいたのは、彼にとって大きな変化だった。愛とはそういうものだ。愛すると無我夢中になる瞬間がある。消極的で受動的でありながら自分の感情を表に出さないギホンがまるで何かに導かれるように行動したのは、ギホンにとってサンミンはそれだけ強力に惹かれる相手だったからだと思う。

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