はじまりへの旅 [DVD]

監督 : マット・ロス 
出演 : ヴィゴ・モーテンセン  フランク・ランジェラ  ジョージ・マッケイ 
  • 松竹
3.68
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感想 : 46
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Amazon.co.jp ・映画 / ISBN・EAN: 4988105073296

感想・レビュー・書評

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  • みんぱくの映画イベントで観た。
    血縁関係はあるが、全く異なる3つの家族それぞれの在りようが描かれている。
    映画で主に描かれているのは人里離れた山中で自給自足に近い生活を送る家族である。

    その生活は極端すぎて、親族や時に親子の間にも摩擦を生む。

    解説によれば、この家族はそれぞれ現在のアメリカを体現しているとも見ることができるそうである。

    一家の楽器演奏や歌声が美しかったのも印象に残る。

    結末は色々な見方があるとは思うが、私は子供たちが自らの意志で多様な選択肢の中から選んだという点にほっとした。
    映画としては話に没頭して観ることができたので、とても良い映画だったと思う。

  • 子育てには正解がない。親が子に与えられるものって(気持ち的にはともかく、環境としては)、実は結構限られてる。でも、その中で迷いながらも最良と考えたものを与えるしかない。
    ただし、適宜見直しは必要。
    でもそれが本当に本当に本当に…難しい。精神的にも、築いてきた価値観的にも、金銭的にも…あらゆる意味で。

    そんな人類の永久的課題を、ズバッと、でも、とてもコミカルに描いた作品。

    アメリカの超絶山奥に世間から完全に隔絶して暮らす、父と六人の子供たち。偏屈だけど実はかなりインテリかつハイスペックな父の下で山暮らしをする彼らは、野生動物並みの身体能力と、書籍から得た知識に過ぎないとしても驚異的な知性と思考力を持っていた。どれぐらいかというと、一度も学校に行ったことのない長男が受験した国内最高ランクの有名大学全てに合格してしまうぐらいに。

    けれど、家族だけのそんな隔絶生活に転機が訪れる。精神を患って都会の病院に入院していた母の葬儀へ出席することに。そして子どもたちは生まれて初めて外の世界に接することになったのだ…。

    山暮らしだった子どもたちは、家族以外の世界を全く知らない。学校に行ったこともないし、インターネットも、テレビも電話もない。

    ある程度の経験を経て自らの意思で今の原始的で異質な生活を選んだ偏屈な父は、それが正しいと思っていた。けれど外を知ればそれに反発をする子は当然ながらいて…。

    人生において何が正しいかなんて決めることは、たとえ親でもできないんだな、と思った。
    同時に、余程のことがない限り、他の家庭の方針を否定したり貶めたりすべきではないし、なにかを押し付けるべきでもないんだなとも思ったけど。
    唯一確信できたのは、所詮別人格で別の人生を歩む子の為に親ができることは、少しでも多くの選択肢を用意することでしかないんだなということ。

    ただしそこには、父や母のように成人して後に自らが選択して言葉にして実行したことには、他の誰でもなく、自分自身がきちんと責任を持つべきであるという重い真理も含まれる。

    だからこそ、最終的には何を敵に回しても妻の遺言は遂行したのに、これまでは用意してこなかった子ども達のための選択肢を用意するに至る父が愛おしくなるとともに、敬意を感じずにはいられない。

    一見明るく軽い家族のロードムービーかと思えば、家族や教育や社会性についてなど、とても色々なことを思うディープ作品。
    私の稚拙な文章だと暗くて重く感じるだろうけど、最初から最後までとても明るく爽やかな気持ちで見られるので、世の親御さんには是非一度観てみてほしい。

  • 文明から切り離された森の中で生活する奇妙な家族が「下界」に降り立って、その生活や文化のギャップをユーモラスに描くコメディだと思ってましたが意外なほどシリアスで考えさせられる作品。

    猟をして鹿を食べたり、夜は焚き火の明かりで哲学書を読みながらお互いの思想を語り合うような生活は魅力的だし、海辺で、草花を頭に飾ってヒッピーのような姿でママの好きだった「Sweet Child O’ Mine」を歌って踊る子どもたちの姿が妖精のように美しくて、幸せそうで、この家族の一員になりたいと本気で思った。

    森の生活のキャプテンでもある父親ベンは、敬愛するノーム チョムスキーの哲学を独自の解釈で時々おぃおぃ!と突っ込みたくなるような教育をするけれど、その一方では子どもたち一人一人をちゃんと個人として尊重して対等に接しているから、子どもたちもベンを心から慕って愛してるんだろうなと思う。

    もちろん、親の思想によって子供たちの人生を縛ってはいけないし、どんなに仲の良い家族でも一生家族だけで過ごせるわけもないわけで、妻の死や息子の反抗期でいきなり現実に向き合うこととなって、強靭な彼の心がいきなりポキっと折れてしまった時の姿は、彼の家族への深い愛が分かってたからこそとても切なくて遣る瀬無いシーンだった。

    この作品はベンたちのようなアナーキーな生活をするコミューンを批判してるわけでも、賞賛するわけでもないけれど、自分の確固とした思想を持ってしても、自分たちの作った夢のユートピアだけで人生を完結する事なんかできなくて、いつか現実社会のコミュニティとの間にそれなりに折り合いをつけて生きていかなきゃいけないんだということを考えさせてくれる。

    一筋縄ではいかないベンたち家族は、再出発してまた、はじまるこれからの日々もきっと色々大変な難問が待ち構えているけれど、ベンの子どもたちへの愛と、子どもたちのベンに対する敬愛が満ちていた、羨ましい家族のカタチを見せつけられたのできっと大丈夫。
    最後はなんだかとても幸せな気分で劇場を後にした。

  • すごくすごく良かった。
    けど、これは自然主義?の大切さを感じつつ 社会に溶け込む重要さを捨てきれない、トータルで懐古主義のおっさんロマンの一面も感じてしまう。

    一般的な生活が一番!とは言えないけど、やっぱりあの森の中での生活は 女の子たちや母親にとって出産やら月経はどうやってやり繰りしていたのかぞっとする。
    化学繊維はすごいよ。衛生的な水も。そしてゴミも臭いも出るんだよー
    父親の言ってることの正当性も心底分かるんだけど、やっぱり”彼”の立場から言ってるものでしかない。
    彼は妻のことを妊娠出産時の精神の崩れと認識してたけど、子どもには父親が母親を森に押し留めたと感じていた。
    後からは訂正していたけど、彼が母親を殺したとまで。
    社会に怒りをもって、森に籠って。自分の主張をこどもたちに理解?させて。妻が否定しだしたことも認めず。
    こんな風に穏やかにきちんと他人の意見に耳をすます人ならきっとこうはならないよなぁ…

    ロリータに対しての考察やそのやりとりについて
    父親の行っていることにも照らし合わせてるんだろう。
    (プラス、子どもたちに対しても嘘をついたり 大人の言葉で誤魔化すってことをせず その年齢に合わせたなりにきちんと伝える人だって説明だろう)
    けども、崇高で純粋だろうが一方的な欲望をもって少女に向けて性行為を行うことと、今の現代社会に異を唱えて森に籠ること、それで隠喩してる監督にやっぱりファンタジーを感じてしまう。

    すごく良く出来てて、良いとは思う んだけど。
    これは(メインで)子どもを育てたと感じてるひとには心底ファンタジーという名のご都合主義になってる気がしてしまう。

    あの娘が言っていたように、

    物語は男の視点で書かれてる
    だから読者は不思議と彼に共感しちゃうんだけど――
    ただ そう思わされてもやっぱり間違ってる

    好きにならずに居られない、けれど否定しないといけない物語。

  • 最初の30分くらい違う映画みてるのかなって不安になるくらいパッケージのデザインとの意外性がありすぎて吃驚した。グロいし暗いし異世界の物語を見せられてるような。
    ママが死んで、葬式に参加するために家族総出で車に乗り込んでからはわりとハートフル。
    誰が悪いとか何が悪いとかではないのが切なかった。確かにこの家族は普通と大きくズレている。が、知識も生活力も体力もある。本でで学べることはなんでも吸収し育ったが、本で学べないリアルな生活は何も知らない。
    なによりもみんな美しすぎて、そう、美しすぎて涙が出た。火葬シーンがあんなにも美しいなんて。
    ボゥ役の子どこかでみたことあるなーと思ったらパレードへようこその子か、やっぱり味がある。すごく良い映画だった。

  • 行き過ぎたナチュラリストと
    その子供たち。簡単に言えば。

    ある意味、究極。ちょっと引く。
    だけど、それが正義に見えてくる。

    でも、それじゃ〜ダメなんだよね。
    確かに。

    現代社会へのアンチテーゼ。
    それも色々な考え方ができるという、
    考えさせられます。

  • 冒頭から大自然の中でのコアな自給自足生活が描かれ、子供達と父親の野生的な生活風景に胸が熱くなります。
    太古からの自然の中で逞しく生きていくのはやはり過酷、かといって資本主義社会の中で妥協しながら生きて行く生活も、窮屈で生きる歓びに欠ける…試行錯誤しながらも極端になりすぎず、どちらの要素も取り入れながら中庸へと向かっていくバランス感覚が必要だというメッセージが胸に響きました。

    全編を通して彼らの姿に共感する要素が多過ぎて、色々と感慨深かったですが、これからも原点に戻りたい時に、たまに見返すことになりそうです。

  • * 山奥でサバイバルと言いつつも、出てくる日常がとても綺麗。Sigur Rosの音楽がとても合う毎日。
    * そしてファッションがいちいちおしゃれ。親父の真っ赤なスーツとか、下の子たちのマスクとか、センスよすぎだろ。
    * 子供たちが素晴らしい演技をする。長男と次男はそれぞれ違う種類だけどとても強い目力を持っている。そして下二人の子が口達者でたまらなくかわいらしい。
    * この親父は自分の理想をものすごい努力で子供に受け継いでいたけど、やっぱりそれって簡単なことじゃない。子育てって本当に難しいし、悩むんだろうな。
    * だからこそ貫き通していた父親の強い信念がぽきっと折れてしまうシーンがとてもつらい。それでも子供たちは救ってくれる。そこで号泣。
    * 反抗した次男が仁王立ちして腕組んでそっぽ向いてたのに、親父の折れた発言を聞いて振り返っちゃうところとかも切ない。きっと子供たちはいつも強くて怖くて完璧だった親父のこんな姿見たことなかっただろうな。
    * 最後は妥協案みたいなエンディングなんだけど、それでもとてもほっこりした気持ちになれた。
    * きっとまた見るだろうお気に入りの映画になった。

  • ユジク阿佐ヶ谷にて。

  • グリーンブックからのヴィゴモーテンセン繋がりで鑑賞。
    まず父親1人で6人も子供育ててるだけですごいこと!自然の中で訓練したり武器を使って狩りをしたり私たちとはかけ離れた生活。それでも読書する時間を作ったり、なぜそうしたいのか自分の言葉で説明させたり色々参考にしたいなと思うことは多かった。
    赤毛のお姉ちゃん2人が可愛かった。最後の歌もよかった!!

  • 教育に感心。自分の気持ちや考察とか感想を言葉で表現させて褒めたり、意見を言わせて否定する訳ではなく良いと思ったら採用、物事を自分の言葉で説明させる……。どれも大事な事だと思った。

  • 文化のぶつかり合い、前半は、テンポが遅かった。

  • 子供たちめちゃくちゃかわいかった…!!!学校にも行かず森の中で育てられる子供たち。運動神経は抜群、教養も一流大学に簡単にはいれるくらいにある、だけどコーラもゲームも知らない。側から見れば虐待、だけど本人たちは幸せそうでもある。途中バスの中で小説の考察を述べるシーンがあるけれど、彼ら自身とリンクする。自殺してしまった母親を社会から奪い返して彼らなりに弔う姿は美しかった。子供のためってどういうことなのか考えさせられる。みんな本当に愛らしくて色彩豊かでいい映画だった〜。

  • 実家があんな豪邸なら私も安心して森などで俗世を忘れて生きられるのに

  • 親父の愛。子どもたちを手放すところが切ない。
    子どもたちの歌が神々しい。

  • 好みだった。

    調子にのった従兄弟をナイフでキルしなくて良かった。ヒヤヒヤした。

  • 2020/06/07

    妻とアマプラで鑑賞。父親の教育方針により、現代社会から離れて自然の中で暮らす子供たち。生きる力は並外れたものがあるものの、社会のルールや常識から外れたために、周りからは変人扱いされてしまう。象徴的なのは妻方の祖父が権力を使って子供からを父親を引き離そうとするシーンで、子供のためにどちらがいいのか観るものに訴えかけてくる。確かに祖父と暮らすのが物質的には満たされるかもしれない。しかし、母親を失い父親まで失ったら子供はどうなるのか。子供はやはり、ずっと一緒に生活してきた父親のことが大好きなのだった。

  • 引用

    ”希望はないと思うと 確実になくなる
    自由への衝動と 物事を変えるチャンスを感じたら
    世界をよくできるかもしれない”
    ノーム・チョムスキー

  • 難しいテーマやなぁ...
    ちょっと気になるのは、お父さんもおじいちゃんも精神病だった妻(娘)に翻弄されられていただけだったらツライかなぁ...
    あ、あらすじとか予告編は全然見当違いな感じなので参考になりません。これは宣伝が下手打ってるわ〜

  • 邦画的な雰囲気もありつつ見やすいテーマでしたね。
    あと一歩でした。

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