本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Amazon.co.jp ・電子書籍 (236ページ)
みんなの感想まとめ
ユーモアと知的好奇心が融合したエッセイ集は、著者の独特な視点や思考プロセスを垣間見ることができる魅力的な作品です。著者が描くエピソードは、短くも深い内容で構成されており、通勤時間などの隙間時間にぴった...
感想・レビュー・書評
-
貴志祐介さんのエッセイがあることを知り手に取る。あんな恐ろしい小説を書く人だとは思えないくらいユーモラスでギャップにやられる。文章が綺麗なので、上質で贅沢なエッセイを読んでいる気分で楽しめる。2、3ページで1つのエピソードが終わるので通勤電車に最適!
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
大好きな貴志祐介さんのエッセイ集。あんな面白い作品を作り出す貴志さんは何を考えて生活しているのだろうと気になって本書を手に取りました。
するとやはり面白い。興味深い。私の頭じゃ到底考えられないような次元の世界のことを考えていてワクワクした。特に印象に残っているのは、「なぜ哺乳類に緑色の生物は存在しないか」と「早口言葉の作りかた」である。前者では、生物学分野にも造形の深い貴志さんだからこそ論じられる内容で、面白かった。確かに車輪の持つ生物はいないし、緑の哺乳類もいないよなあ。考えもしなかった。。すげえ。後者は、貴志さんの遊びの一つのメモ書きのようなものだろう。どうしたら人が噛みやすい早口ことばを作り出せるのか、実際に作るにはどの順序で作ればいいのか。貴志さんの遊びに対する思考プロセスが垣間見えて、なにやってんだこの人と思いつつやはり頭の中に面白い世界が広がっているんだなあと思った。
他にも旅行記や読書経験のインタビューなど内容は盛りだくさんである。貴志さんが影響を受けた本、自分も読んでみよう。 -
著者唯一のエッセイ集。本書でも、興味深い生物の紹介や科学的知見が満載である。たとえば、ミントの主成分であるメントールと冷感は、神経系の受容体が似ていることから、涼しいと感じるとか、アフリカミツバチは、キラービーと称されるほど、ミツバチの天敵である。
また、著者は心理学、生物学をもとに、人間の闇の部分を書くが、本書のエッセイを読むと、その理由がわかる。著者の考えとして、人間のつくるシステムは、以下の考えでは遅かれ早かれ破綻してしまう。一つは、絶対に誤りを犯さないシステム、もう一つは性善説に基づくシステムである。人間とは、環境次第で善にも悪にもなれる生き物で、人間には必ず負の側面をもつ。そのため、もし、このような闇の部分を蓋をして、ないものとするのは、どこかで爆発してしまうと考える。
それと関連して、読書、とくに文学作品を通じて、想像力を働かせる重要性を説く。まともに読書経験を経ずに、想像力を膨らませておかないと、以上のような悪、闇に直面する際に苦労する。以上の理由から、著者がなぜ、ホラー小説を書き続けるのかを理解できる。闇の部分を知ることは、ある種のワクチン接種、免疫を高めてくれるのだ。 -
貴志祐介初のエッセイ本。あとがきにもあるように幅の広い話題が混在しているものの、逆に貴志さんの人となりや執筆テーマに関する考え方が垣間見えた。特に面白かったのは、悪役の特権、早口言葉創作法、文学におけるヒューマニズムと悪について、の3つ。
著者プロフィール
貴志祐介の作品
本棚登録 :
感想 :
