初・湯浅政明にして、初・森見登美彦なんです。
実は万城目学との区別がうまくできていないんです。
でも宇多丸さんが好きって言うから。
実は大学生のころ、彼女の部屋に中村佑介の絵が飾ってあったんです。アジカンが好きだったらしく。
だけどチャラい大学生がウェーイしているものは嫌いだし、一見サブカルで衒学的なうじうじ大学生が恋愛にすべてを架ける、という作風にもすでに食傷気味なんです。
モラトリアムの感覚は嫌いじゃないけど、それを罪悪感とともに抱くものジクジクしたものは共感できても、それをネアカに肯定する作品は苦手というか。
そう、この作品はまさにモラトリアムをきらっきらに描くから、まあ感受性の枯渇した中年にとっては、どうせ中高生にしか響かないんだろう、とひねこびた見方しかできない。
実は見る前から、あーこの作者をこの監督が撮ればこうなるんだろうなーという悪しき予断を持っていた。
それが実現してしまった。残念。作品が自分に響かないことに。
これは映画の感想としては最も低俗なのだが、気持ちに余裕があるときに見ればよかった、というもの。
あとは箇条書き。
・クソサブカルヤロウ星野源が、主役の座を奪われているという作品の構成は、なかなかよい。そのかわり花澤香菜の説得力よ!
・中村佑介のイラストが、イラストチックの枠を越えてアニメとして動いている、というだけで、本来なら素敵。(できうるならば林静一を!)
・四季を一晩に、という改変は、いまひとつ伝わりづらかった。
・LSD感覚?……というか4話のうち最終話において、内面のファンタジーに突入する。それがこの監督の持ち味なんだろうけれど……やっぱり、気持ちに余裕があるときに見ればよかった。映像の上を眼が滑って。
・この世の本が全て古本として繋がっている、という、たぶん原作に描かれているであろう感覚は、響いた。