BUTTER [Kindle]

著者 :
  • 新潮社
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レビュー : 5
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感想・レビュー・書評

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  • おもしろかった。

    長すぎるという評価が多いみたいだけど、終始一貫して食べ物のシーンや描写が多く、まったく飽きないどころかほぼ一気読みしてしまった。
    夜中に、玲子が実家に帰って犬を連れてから、横田の家に潜り込むシーンだったせいでなになになにするの?どういうつもり?とドキドキハラハラして寝付けなかった。

    脇役のメンツもみんないい味出してて、本当にその辺にいそうな感じ、リアルに感じる。

    柚木麻子、かわいいキャピキャピ小説か、あるいは棘だらけのつらくなるだけの内容かと勝手に名前から想像して、読んだことなかったけど、なかなかどうして骨太で、ぐいぐい引き込まれた。

    篠井さんが娘と登場した時にはうるっときてしまったな。
    救われるラストでよかった。

  • 女性記者が、三名の男性の連続変死事件の被告人に対して面会・取材を続けていく話。

    前半~中盤はとにかくバターを使った料理の描写が本当美味しそう。

    「蜜蜂と遠雷」が聴覚の想像をかきたてる話なら、この作品は味覚の想像をかきたてる話。

    他方で、男性の死が周りにつきまとう被告人のバックグラウンドを追うなかで、被告人に感化されていく主人公たち。

    なまじ被告人の放つ食べ物の誘惑が強いだけに、色々ハラハラするし、心理描写も粘性が高く、重い。

    飯テロ要素を差し引けば、心を抉る系の作品として「ポイズンドーター・ホーリーマザー」「海の見える理髪店」になんとなく似てるかな、という印象。

    食べ物描写と登場人物の女性観が見事に溶け合って作品として秀逸だと思う。

著者プロフィール

柚木麻子(ゆづき あさこ)
1981年、東京都生まれの小説家。立教大学文学部フランス文学科卒業。2008年に「フォーゲットミー、ノットブルー」で第88回オール讀物新人賞を受賞し、2010念二同作を含む初の単行本『終点のあの子』を刊行。2014年に『本屋さんのダイアナ』で第3回静岡書店大賞小説部門受賞。2015年『ナイルパーチの女子会』で第28回山本周五郎賞受賞、直木賞候補に。2017年『BUTTER』で直木賞候補。2019年、『マジカルグランマ』が第161回直木賞候補となる。

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