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感想・レビュー・書評
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ただ一人だけ、本気で好きになった人がいた。苗字の変わったその人に、Facebookで友だち申請を送ってしまったーー。それをきっかけに、忙しくて、金がなくて、ホテルで他愛のない話ばかりをしていたあのころの記憶が甦る。
どなたかがレビューで書いていたが、「ひとつも共感できるエピソードがないのに、描かれている感情はものすごく理解できる」というのがすごく的確だなと思った。流行りとか、「外側」は移り変わっていっても、人の感情なんて何パターンかしかなくて、ずっと同じような悩みをぐるぐるしているんだろう。その「変わらないところ」をすっとすくい上げているような気がした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
渋谷系世代を狙った本、ちょーっとおもねり過ぎな気も。ドンピシャ世代で自分も中二病爆発してたので、読んでて時々恥ずかしくなってしまった。
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また10年後読み返したいと思った本。
「あなたは私にとって遅すぎて」スーとのやりとり。「君の身体にもたくさんの成仏していない言葉がつまっているんだよ」と彼女の言葉。
ボクに影響を与えた人たちが、なぜ居なくなってしまうのか、なぜ突然すれ違うのか、変わらずにいられないのか。二回読んだが、理解がむずかしかった。他のレビュアーも言う通り、20年前の恋愛を振り返られるような世代になればわかる気もした。
最近小説を読む時間が取れなかったので、軽めのを、と思い手に取った本だが、その通り、さらっと読める小説だっだった。 -
過去を振り返るエッセイ連作的な構成。
物語がガツンと盛り上がる瞬間はないように感じたが、些細な日常の描写に魅力を感じた。
「美味しいもの、美しいもの、面白いものに出会った時、これを知ったら絶対喜ぶなという人が近くにいることを、ボクは幸せと呼びたい。」
は、平凡だけど、素敵な言葉。 -
あり合わせでも、思いつきでもいい夢と呼んだものすら支えてくれる存在。
そんな人がいることが今日を明日につなぐ。
たとえもう会えなくても。 -
最高に切ない。最愛のブスに出会える奇跡。もうあれだ、よんでみて、としか言えない。
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わからない。普遍的な名作とはいいがたいような気がするけど年とってくるとこういう小説の断片を拾って自分に当てはめて涙することができるようになるんだな。
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最近はネットで話題の本をぱっと買うことが増えた。
誰が推していただろう。たぶん好きな学者か誰か。
都会に出てきたものの、そんなたいそうな夢もなく、何者かになりたかったわけでもないけれど、何者にもなれなかったことも分かっていて、でも何かにしがみついていたいようなそんなどうしようもない気持ちを思い出していた。
後少しで読み終わるのにどうしてかこのままやめてしまいたいような。
もうこのまんまでいいかって。
結局その数日後には読み終わったんだけど。
終わったけど終わらなくてこの気持ちはこの先も続く気がした。