キチガイ地獄

  • 青空文庫 (2017年7月12日発売)
3.60
  • (2)
  • (1)
  • (1)
  • (0)
  • (1)
本棚登録 : 29
感想 : 1
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (72ページ)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • とても面白かった。
    夢野久作の作品はこれが初めてだったけど、語り主である主人公を信じられなくなるなんて経験は初めてだった。
    最後まで読んでから改めて読み返すと、違和感は山ほど出てくる。だというのに語り方があまりにも丁寧で読みやすい上、「主人公は精神病患者で話が頓珍漢になることもある」という前提があるため、気を抜くと多少の違和感も感じられず普通に読んでしまう。
    要所要所の伏線回収、どんでん返しという構成で終わる話なのに、読み終わってからも不安や恐怖がまとわりついている。自分が立っている地面の感触が信じられなくなるような感じだった。
    こんな終わり方、こんなどんでん返しのやり方もあるのだなと感心したし、面白さを恐怖や混乱が勝るだなんて経験は初めてで、その感覚も含めて楽しい作品であった。

全1件中 1 - 1件を表示

著者プロフィール

夢野 久作(ゆめの・きゅうさく):1889 - 1936。本名杉山泰道。政治結社玄洋社系の杉山茂丸の長男として福岡市に生まれる。修猷館から慶應義塾に入学するが中退。はじめ近衛歩兵第一聯隊に入隊するも除隊。その後、農園経営、僧侶、謡曲教授、新聞記者など、職業を転々とする。1926年37歳のときに雑誌「新青年」に投稿した「あやかしの鼓」が入選し注目をあびる。35年、推敲10年人間の意識下を描いた1200枚の大作『ドグラ・マグラ』を出版。「瓶詰地獄」「氷の涯」など奇想の溢れる特異な文学世界を生み出した。

「2026年 『白髪小僧 夢野久作全童話 上』 で使われていた紹介文から引用しています。」

夢野久作の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×