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感想・レビュー・書評
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内容が難解。だけど、この時代に対する対応能力の重要度がいかに高いかというコトを認識できる本。
TEDで伊藤穣一氏のコトは知っていたけれど、こんなに凄い人だったんだ……。
http://www.tabe-atl.net/2017/08/read-9-principles.html詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
MITメディアラボ所長の伊藤穣一氏とWIRED編集者ジェフ・ハウ氏の共著。
旧来の社会の常識やビジネスの定石が通用しなくなる、激変する世の中の新しいプリンシプルが9つのお題で語られる。
9つのプリンシプル(原理)とは…
1 権威より創発
2 プッシュよりプル
3 地図よりコンパス
4 安全よりリスク
5 従うより不服従
6 理論より実践
7 能力より多様性
8 強さより回復力
9 モノよりシステム
9章に分かれてはいるが、必ずしもMECEにはなっておらず、それぞれが重なり合って異なる角度から語られているように感じる。
1から4がより根源的な原理で、5から9はその原理に従うための心得、という感覚で受け止めた。
ところで、この本、日本語訳が酷い。
山形浩生氏の翻訳した本は過去にも読んだことがあるのだが、意図的なのか、どうしちゃったのだろうというくらい読みづらい。
その一方で「訳者あとがき」がとてもよくまとまっている。
9つのプリンシプルを以下の通り、端的に言い換えてくれているのだ。
・自然発生的な動きを大事にしよう
・自主性と柔軟性に任せてみよう
・先のことはわからないから、おおざっぱな方向性で動こう
・ルールは変わるものだから、過度にしばられないようにしよう
・むしろ敢えてルールから外れてみることも重要
・あれこれ考えるより、まずやってみよう
・ピンポイントで総力戦やっても外れるから、取り組みもメンバーも多様性を持たせよう
・ガチガチに防御をかためるより回復力を重視しよう
・単純な製品よりはもっと広い社会的な影響を考えよう
個人的に最も印象的だったのは「4 安全よりリスク」に登場する、中国の深センにおけるビジネス環境のダイナミズム。
日本に比べると異次元のスピードで進んでいることがよく伝わる。 -
僕としては、難しかった。
かたーい肉を食べてる感じ。たまーに柔らかい肉にたどりつく。
でも、読み応えがあった。付箋やシャープでお気に入りの文章に線をひいた。
極端に走るような感覚がなく、読んでいる自分に思索の時間と選択ができる。
なんども読み返したら、必ず新たな発見がある!
未来はわからないけど、今僕ができること、どんなチームと関わっているのか。
しっかりと考えて行動したい。
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伊藤穰一という人の凄みを感じる。大学の落ちこぼれの人が、いや落ちこぼれた人だからこそ、ここまでできた?
彼自身の中にある羅針盤に忠実に生きる、真の意味でのまじめな人である。
彼の強みは、好きということに対しては、徹底的に好きになるその力の凄さだ。
彼こそMITメディアラボの所長に本当にふさわしい人物と思えてくる。
未来への羅針盤を伊藤穣一から伝授してもらおう。
1.権威より創発
2.プッシュよりプル
3.地図よりコンパス
4.安全よりリスク
5.従うより不服従
6.理論より実践
7.能力より多様性
8.強さより回復
9.モノよりシステム
「能力より多様性」ということに、とても刺激を受けた。