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感想・レビュー・書評
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階級社会、格差があからさま、在住民、移民、お金持ち、貧乏、様々なフィルターで篩いにかけられる。良い悪いではなく、最低限生きていくための制度を作ったらそうなったのかしら。日本の「京のぶぶ漬け」の真逆を感じた。
日本はどうカテゴライズされるのか。戦後の高度経済成長を知る団塊の世代、一億総中流とバブルを知っている一部の人、私たちのような就職氷河期世代、少なく生まれてきた若者たち。どこの国もそれぞれ事情があって、社会課題は山積みだが、生きていくための仕組みを作る公務員が減らされては一億総崩れだ。保身の人々に移民受け入れや外国人材の受け入れを真剣に考えている人がいるのか。自国のことについていろいろ考えてしまった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
地べたの泥水を吸い、太陽の光を浴びることなくとも、劣悪な土壌で不適に咲いている薔薇
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日本にニュースでは全く伝わってこない、UKでの底辺託児所からみるイギリスでの貧困層(といっていいのか)の実情がリアルに伝わってきた。
彼ら以上に貧しい暮らしをしているアフリカの人はきっとたくさんいるけど、それでも希望にあふれているようにみえるのは、明日が今日よりいいと信じられている力なのか、と感じる。
なるべく多様なバックグラウンドな環境に触れられたらと思うけど、日本ではなかなか難しいなぁ。
ドープな毎日を。 -
底辺保育園での日々、緊縮財政の中底辺保育園が閉鎖され、フードバンクに様変わりするまでの日々を描く。英国では保育園も教育する場所として認識されており、子どもたちの成長の尺度も用意され、保育園卒業の頃には自分の意見をきちんと他人に伝えられるようになっていることを目標としている、というのは本当に子どもたち、ひいては社会の今後を考えた素晴らしい制度と思う。何も与えず同じ行動を強要させ反論できない天使のような子どもたちを育てるのは違うのではないかと警鐘を鳴らす。政治は底辺から始まっているのだ。