OPTION B(オプションB) 逆境、レジリエンス、そして喜び [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 学歴もキャリアも配偶者も抜群な女性の自分語りと思ってたけど全く違った。
    苦境、挫折は避けられない。
    しかし回復するためのレジリエンスは「身につけられる」ことを、合理的に科学的に、同時にエモーショナルに解説していく。
    回復を妨げるバリアを取り除くために、自分が、家族や友人が、コミュニティができることが、大量の科学的エビデンスを元に具体的に例示されている。
    これは生涯の友になる一冊。

  • レジリエンスとは,この本では人間精神に備わったがんばりぬく力であるとする。心のレジリエンスを育む(鍛えるではない)ためのOPTION B(次善の策)を選んでいくために「リーン・イン」の著者としても有名なシェリル・サンドバーグアダム・グラント氏が突然の夫の死を乗り越えるエピソードとともに,専門家にも協力をしてもらって執筆したのが本書である。

    例えば,悪いことや苦難は自分のせいではないということ,すべてではないということ,そして,ずっと続きはしないということ(苦難からの立ち直りを妨害する3P: Personalization, Pervasiveness, Pernaenceかに対応する反応)。
    例えば,不調と好調は波のように,らせんを描くように周期的に繰り返す(否認→怒り→取引・抑うつ→受容の状態)けれど,時間が経てばそれはだんだんと弱まり安定していくということ。

    不調の特性について知っていることがあるのとないのとでは,つらいことに変わりはないにせよ,全く対応が異なると思う。

    気に入っているのは,ゴールデンルール(自分がしてほしいことを人にする)よりもプラチナルール(人がしてほしいことを人にする)を採用しようというところ。

    葛根湯のように読んだ本で,いろんな成分が入っていたと思うけれど,シェリルが自分に起きた苦難をこうやって様々な知見とそのときに実際に彼女が感じた心情吐露しながら書いてくれたということが,なんとなく他のこういった本よりも飲み込みやすくさせているような気がした。

  • すべては、著者シェリル・サンドバーグが
    休暇先で最愛の夫を亡くした瞬間から始まった――

    生きていればだれだって苦難に遭遇する。
    そういうとき、考えるべきは「次にどうするか」である。
    完璧な人生なんてあり得ない。
    だからみんな、なんらかのかたちの「オプションB」を選ばざるを得ない。
    この本は、だれもがオプションBをとことん使い倒せるようにするための本である。
    ――「はじめに」より

    「オプションB」とは「次善の選択肢」のことだ。

    だれであれ、「バラ色」だけの人生はあり得ない。
    「最良の選択肢(オプションA)」ではなく、
    オプションBを選ばざるを得なくなったとき
    その逆境からどう回復すればよいのか。

    夫を失ったシェリルに、友人で著名心理学者のアダム・グラントが教えてくれたのは、
    人生を打ち砕く経験から回復するための、具体的なステップがあるということだった。

    回復する力(レジリエンス)の量は、あらかじめ決まっているのではない。
    レジリエンスは、自分で鍛えることができるのだ。

    この広告を目にしていつか読みたいと思っていました。
    宗教観やら、そうでなくても逆境から突破する方法は人それぞれだと思うけれど、
    参考になる事柄が沢山ありました。
    付箋:
    ・悲嘆はどこにでもしつこくつきまとい、何もできなくさせる。水面下に隠れているばかりか、不意に顔を出す。いつまでも煮えたぎり、くすぶり、うずいている。
    ・悲しみを終わらせようとあがき、むりやり箱に閉じ込めて投げ捨てようとしていた。
    ・デーブのルームメイトとデーブなしで過ごすなんて、耐えきれないほどつらいのではと思った。でも行かなければ彼のかけらがまたひとつ、手からこぼれ落ちるような気がした。
    ・心の痛む話題を避ける現象はあたりまえに見られる
    ・自己への思いやりは、とても大切なわりに話題にのぼることが少ない。自分を思いやることによって、自己批判や恥の意識から解放され、気遣いと理解をもって自分のあやまちに向き合えるのだ
    ・感情を言葉で表現することは、逆境を自分のなかで処理し、克服するのに役立つ
    ・哲学者キルケゴール「人生は後ろ向きにしか理解できないが、前向きにしか生きられない」
    ・1年経つごとに、失われてしまったものを嘆き悲しむ気持ちが少しずつ薄れ、かつてあったものに感謝する気持ちへと、バランスが徐々に変わってきた
    ・順風満帆のとき、自分の真の姿がさらけ出される。逆境のとき、友の真の姿がさられ出される。
    ・フランクル「苦しみのなかに意味を見出した瞬間、それは苦しみでなくなる」
    ・ヘレンケラー「しあわせのとびらがひとつ閉まると、別のとびらが開く。でも、閉じたとびらをいつまでも未練がましく見ていると、自分に開かれた別のとびらに気がつかないことも多いのだ
    ・セネカ「新しい始まりは、すべてほかの始まりの終わりから生まれる」
    ・罪悪感が押し寄せてきた。デーブがいないのに、どうしてしあわせな気持ちになれるの?
    ・大切な人を亡くすと、悲嘆だけではなく悔恨の念にも押しつぶされる。「なぜ自分が生き残ってしまったのか?」
    ・「しあわせとはなんでもないただの水曜日に感じる喜び」
    ・デーブの記憶をなんとかしてとどめておきたいというのが、私の切なる願いだ。デーブのことを話していれば、彼は存在し続けることができる。
    ・マーティンルーサーキングジュニア「どんな人にも、その人を憎むほど自分を卑しめさせてはならない」
    ・レジリエントな組織 あやまちや後悔を認めやすい文化 人はつかんだチャンスより、つかまなかったチャンスを後悔することが多いという「後悔は、やったことではなく、やらなかったことに対して感じるもの」 安心してまちがいについて語れる環境にあるとき、過失を報告しやすく、犯しにくくなる
    ・ともに笑うカップルは、結婚生活が長続きする確率が高い
    ・デーブの死を「乗り越えて」なんかいないし、この先乗り越えることもけっしてない
    ・亡くなったあともだれかをこんなに深く愛し続けられるということロバートウッドラフアンダーソン死で命が絶たれても、絆は絶たれない」

  • ■前提・テーマ
    ・完璧な人生はない。だからこそオプションB(次善の策)を持つことが大切。

    ■苦難からの立ち直りを妨げる3つP
    ・自責化(Personalization)
    ・普遍化(Pervasiveness):この影響が、これからの人生全てに影響を及ぼすように考えること
    ・永続化(Permanence):この影響がずっと続くように思えること
    →もっと最悪なことを考えると「そうならなくてよかった」と思えるようになる。
    →すると感謝の念が湧いてきて、幸福度があがる
    ★感謝することにより、幸福度は上昇する。日々のささいなことに気づき感謝すること。

    ■ストレスと向き合う
    ・場をコントロールできる、と思えることでストレスが低減する。
    ・友人が困っていたらとりあえず顔だけ見せてみる。それがコントロールボタンになるかもしれない。問題解決にはならないが、ストレス緩和にはなる。
    ・自分に関しては、自己への思いやりを持つと幸福度は上昇する。つまり、人間は誰でも落ち度はあると認め、自分を責めすぎないこと。
    ・ジャーナリング
    →トラウマ体験を書き出し向き合う。はじめはつらいが、半年経つくらいには、心身ともに健康になっている。

    ■組織での話
    ・上記は個人での話だが、組織でも同じ。レジリエンスを持ったしなやかな組織が失敗から立ち直り強くなっていく。

  • 著者の喪失の体験と、レジリエンスについて、主に心理学などの研究結果によって得られている説や、さまざまな経験者のエピソードが紹介される。

    個人的には、レジリエンスは個人の力だとして書かれているものを読むことが多かったので、家族のレジリエンス、会社の / チームの / コミュニティのレジリエンスという、個人のものでないレジエンスという考えがとても新鮮で、重要だと思い、読めてよかった。

    すごいと思ったのは著者のシェリル・サンドバーグが一線の研究者や臨床家たちと直接知り合いなので、一般の人だったら本づてに間接的に知り、咀嚼し、自己流で実践せざるをえないようなプロのアドバイスを、直接の手ほどきを受けながら、インタラクティブに、進めていくところ。

    勿論、悲劇は起きないほうがよかったけど、起きたあとの "option B" が驚くほど豊かで、また、その豊かな option B をこうして書いて啓発できる人なんてほとんどいないと思うから、シェリル・サンドバーグのような影響力を持つ人がレジリエンスを高めるよう自分への / 他者へのサポートをこうして呼びかけることはとても意義が大きいと思った。

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著者プロフィール

フェイスブックCOO リーン・イン基金理事長
フェイスブックに加わる前は、グーグルでグローバル・オンライン・セールスおよびオペレーション担当副社長、財務省首席補佐官を歴任。マッキンゼーでコンサルタント、世界銀行で調査アシスタントとして働いた経験もある。ハーバード大学にて経済学の学位、ハーバード・ビジネススクールにて経営学修士(MBA)を取得。

「2018年 『LEAN IN(リーン・イン)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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