OPTION B(オプションB) 逆境、レジリエンス、そして喜び (日本経済新聞出版) [Kindle]
- 日経BP (2017年7月19日発売)
- Amazon.co.jp ・電子書籍 (274ページ)
感想・レビュー・書評
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FacebookのCOOであるシェリル・サンドバーグが、夫との死別からどのように立ち直ったのかを語った本。アダム・グラントとの共著であるが、一貫してサンドバーグ視点で話が進む。タイトルである「オプションB」とは、次善の人生である。当初思い描いていた理想の人生を「オプションA」とみなし、それを達成できないと分かったなら、今の状況から目指すベストが「オプションB」というわけだ。
Facebook初の女性役員というエリート中のエリートみたいな人であっても、夫を失うというのは相当なダメージらしい。情緒が不安定になって、仕事でも急に涙が出しまったという。どうやって立ち直ったかということよりも、こんな強い人でもここまで苦しむのかということに興味を惹かれた。この人が書くからこそ意味がある。
ともあれ、回復への一歩は現状を受け入れることだということは分かった。理想の人生が歩めないと分かった以上、それに固執するのは残りの人生を浪費することに等しい。今の状態からどうすればマシになるか、そう考え、行動に移すべきなのだ。これは家族を失うといった特別なイベントを待つ必要はない。日常的にこの思考で生きるのが、よりよい人生を歩むのに必要なのだと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
学歴もキャリアも配偶者も抜群な女性の自分語りと思ってたけど全く違った。
苦境、挫折は避けられない。
しかし回復するためのレジリエンスは「身につけられる」ことを、合理的に科学的に、同時にエモーショナルに解説していく。
回復を妨げるバリアを取り除くために、自分が、家族や友人が、コミュニティができることが、大量の科学的エビデンスを元に具体的に例示されている。
これは生涯の友になる一冊。 -
アダムと筆者(シェリル)がレジリエンス(再起力)について共に学んだことを書いている。この本は、人間、精神に備わった、がんばり抜く力についての本。配偶者の喪失に向き合ったシェリルの体験記。物語のようにすらすら読めた。
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縄田持ち帰り済み(2023/2/17)
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夫をなくした人の立ち直りの話。
3つのPが苦難からの立ち直りを妨げる。
自責化:自分が悪いのだと思うこと
普遍化:あるできごとが人生の全ての側面に影響すると思うこと
永続化:あるできごとの余波がいつまでも続くと思うこと
人は心の痛む話題を避けがち。聞いてくれない。なんと言ったらわからないから。でしゃばりすき?自分まで引きずり込まれる。
人生は思い描いた夢を追うことではなく、充実した人生を送ること。 -
レジリエンス。そしてFacebookのOption Bへと繋がる。
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リーン・インの時ほどの真新しさは無かったけど、喪失から立ち上がるためのレジリエンスの育み方や、自分の幸せとは?といったことについて知り考えることができた。ゾウの話は本当によくあることで、自分ももっとオープンにしていきたいし、もしそこにゾウがいたのならば私が追い出していきたい。