縮小ニッポンの衝撃 (講談社現代新書) [Kindle]

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  • 2019.01―読了

  • 少子高齢化がさらに進むこれこらの時代、地方の限界集落と言われる僻地のインフラを都市部と同等のレベルで維持するのはコストがかかり過ぎる。そもそも、高度経済成長時代に後のメンテナンスを考慮せずインフラを広げ過ぎたのではないか。これから人口が減少する中、早急に勇気ある撤退をする必要がある。日本人には生まれ育った土地を離れたくないという高齢者が多いこの高齢者をどれだけ説得出来るかが問題でる。この様な人々はインフラを止めるなど強制的な手段を取れるような仕組み作りが必要である。

  • 人口減が招く、今の、そして未来の日本の姿。
    人口が減ると言うことは、税収が減り、公共サービスが低下し、インフラを整備する人も予算もなくなる。
    国土強靱化、地方創生という言葉が空しく響く。口減に対する具体的な「処方箋はない」と。それも執筆陣が取材した結果の答えなのだろう。
    しかし、せめて、何かしらの提案のようなものがあってもよかった。

  • 少子高齢化の時代、その未来の姿に近い自治体を取材された内容を本にされています。NHKの同タイトルの番組を製作された際の取材内容が元になっています。
    消滅の可能性があるとして、取材対象になっているのが、豊島区など驚くような大都市であったり、夕張市のように、すでにその象徴のようになっている自治体もあります。私たちが認識しているよりも、実態が違っているということを知ることができます。そして、同じく私たちが知っていない、その現場の実態についても。過酷な問題に立ち向かうのは、もはや行政だけでなく、住民にも求められているということ。
    私たち一人ひとり、他人事で済まない状況が、待ったなしに近づいているのを感じました。

  • アカデミックではないが、現場に根付いた調査で、現実味を感じさせた。戦略的縮小を前提に地方自治体が先手を打つ必要がある。

  • 人口減少の深刻さが改めて理解できます。
    政府は言及しませんが人口減少は出生率の低下が原因ではありません。
    戦前戦後の後先を考えない政府の人口政策が主因です。

    戦前を富国強兵策、戦後は労働力確保の名目で「人口をいじった」からです。
    日本の他にドイツが、この政策を行いました。
    だからドイツは人口構造を維持するために、移民を積極的に受け入れ、今移民問題が発生しています。

    狭い国土の日本でなぜこれほどの人口(世界10位)がいるのか?それは戦争と経済に勝つためです。
    しかし、それが今、この国を衰退させる主因になっています。

    多くの有用なレビューが書かれています。
    多くの人は、人口減少社会によって、

    ①自分や家族の生活が、どのようになるのか?
    ②自分はどうすればいいのか?

    が非常に気になると思います。
    この問いに答えることは、自分が置かれた状況によって、
    異なります。「こうした方が良い」という正解もありません。
    個人、個人で考えて行動を起こすしかありません。

    ここで、日本の①人口推移 ②働く人(生産年齢人口比率と人口) 
    ③1人当たりのGDP(政府希望数値)
    を記載しておきます。
    これを見れば、一目で日本が置かれた厳しさがわかります。

    【結果から】
    ①日本は2030年までに人口が現時点での2000万人近く減る
    ②日本は2030年までに働く人が1300万人近く減る
    ③日本政府は、成長戦略として、欧米並みの生産性を実現するとしている(成長戦略)。
     実際は、財源確保が理由で、裏の理由は、既得権益の維持です。
     毎年2%以上の実質GDPの成長をすると
     という仮定で、1人当たりGDP434万→630万にしようとしている。

     では、GDPが増加すると、私たちの生活は豊かになるでしょうか?
     答えは否です。あくまで企業活動の効率化を徹底させるだけで、世帯所得が増加することはありません。
     誰も指摘しませんが、日本はこの20年で平均世帯所得が2割近く(100万以上)減少しています。

    2018年 1億2663万人 60.7%(7700万)  1人当たりGDP 434万(政府希望)
    2020年 1億2400万人 59.2%(7340万)  1人当たりGDP459万(政府希望)
    2025年 1億2000万人 58.7%(7044万)  1人当たりGDP523万(政府希望)
    2030年 1億116万人 58.1%(6483万)   1人当たりGDP 630万(政府希望)

  • 向き合わなければならない日本の未来。

    立地適正化、住民組織、集団移転による撤退戦。
    見える化と合意形成プロセスが鍵か。

    ※kindleにメモ

  • 日本のどこでも同じと思っていた行政サービスに大きな格差。「撤退戦」を生き延びろ!

  • 80年代以降に生まれた30歳代のディレクターたちの真摯な取材が伝わってきた。
    財政破たんをした北海道夕張市の現状、東京豊島区にみる高齢化と単身世帯の実情。島根県にみる消滅集落。
    そのすべてが現実であり、直視してこなかった事実である。
    自治体そして日本の国力が極限まで低下した未来に、若者たちは夢を描くことができるのだろうか。

  • 人口減少が始まった日本の今を切り取った本です。出でくる事例はどれもこれも「でしょうね」って感想しかありませんが、人口が減るって事態に備えるのは難しいのだなと。わかっていても袋小路に入っちゃうんでしょうね。

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著者プロフィール

戦時中、旧満州で密かに細菌兵器を開発し、実戦で使用した731部隊。731部隊はどのようにして生まれ、そして医学者たちはどう関与していったのか。新たに発掘された旧ソ連で行われたハバロフスク裁判の20時間を超える音声記録、元隊員の資料や当時の学術界の膨大な記録から、731部隊設立の謎に迫ったNHKスペシャル『731部隊の真実』(2017年8月13日放送)、BS1スペシャル『731部隊 人体実験はこうして拡大した/隊員たちの素顔』(2018年1月21日放送)は大きな反響を呼んだ。

「2023年 『NHKスペシャル 戦争の真実シリーズ3  731部隊の真実』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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