その男、凶暴につき

監督 : 北野武 
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Amazon.co.jp ・映画 / ISBN・EAN: 4934569362681

感想・レビュー・書評

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  • その男、凶暴につき 1989

    『その男、凶暴につき』(そのおとこ、きょうぼうにつき)は、1989年8月12日公開の日本映画。北野武の映画初監督作。松竹富士配給。興行成績は、配給収入が5億円。
    なお、興行上の理由で、宣伝ポスターでは主演・監督ビートたけしとされ、フィルムのクレジットでは監督北野武、主演ビートたけしとなっている。

    あらすじ
    捜査の為には暴力も辞さない凶暴な刑事・我妻諒介。その行き過ぎた行動と粗暴な性格から、勤務する警察署内でも危険人物として敬遠されていた。自身を理解してくれる数少ない同僚の岩城と他愛もない冗談を言いながらも、完全な孤立は辛うじて免れていた。また、そんな我妻は精神疾患を抱える妹・灯の面倒を観ていた。 ある日、港で麻薬売人の他殺体が発見される。我妻は新人の菊池を引き連れ事件の捜査を開始する。


    登場人物
    我妻諒介(あづま)
    演 - ビートたけし
    港南署刑事課の刑事で階級はおそらく巡査部長と思われる。血の気が多く暴力的で気性が荒い。作中では基本的に何かしら悪事を働いた相手に対し殴る蹴るの暴力をよく振るっている。暴力以外にも刑事にしては素行が悪く、ゲーム機で実際の金で賭博行為をしたり、よく後輩刑事から数千円程度で金を借りたりしている。麻薬が絡んだ売人殺人事件の捜査にあたる。

    清弘
    演 - 白竜
    仁藤に雇われた殺し屋。麻薬ルートを持ち、殺しの依頼が無い時は売人たちに高値で薬物を売って稼いでいる。冒頭、港南の埠頭で取引相手の柄本が欲張ったため殺す。何の躊躇もなく殺人を犯しており、橋爪の仕事仲間の酒井によると「人を殺すことが好き」とのこと。実は同性愛者の模様。


    演 - 川上麻衣子
    我妻の妹。重度の精神疾患を持ち、物語開始前まで入院していた。我妻から気にかけられており、退院後から自宅で面倒を見てもらうようになる。自由気ままに過ごし始めるが、ある時清弘に出会って拉致された後、その手下によって倉庫に監禁された上、凌辱されてしまう。

    吉成
    演 - 佐野史郎
    冒頭で1年間の予定で港南署に赴任してきた署長。署内の刑事たちを纏める。警察署の屋上に署員たちを集め、警察官は聖職者であることを念頭に置いて職務に誇りを持って励むよう告げる。後日、強引な方法で塩田を逮捕した我妻を注意し、始末書を書かせる。

    菊地
    演 - 芦川誠
    冒頭で刑事課に新しく配属された若手刑事。赴任直後に我妻に挨拶をしたことで親しくなり、相棒として行動を共にしはじめる。礼儀正しく真面目で誠実な性格だが、若手ということもあり仕事の手際が悪く我妻からよく叱られている。時々ガールズバーを訪れて酒を楽しんでいる。

    柄本
    演 - 遠藤憲一
    麻薬の売人。清弘と麻薬の取引をするが、もう少し値段を負けてくれるよう頼んだ所、ナイフでめった刺しにされて殺される。違法薬物の売買で前科あり。

    織田
    演 - 寺島進
    清弘の手下。植田と片平からは「すすむ」と呼ばれている。ある日、清弘に隠れ家に連れて来られた灯をレイプする。

    植田
    演 - 小沢一義
    清弘の手下。織田に犯されても無反応な灯に麻薬を注射した後、自身も彼女と関係を持つ。

    片平
    演 - 佐久間哲
    清弘の手下。オネエ言葉で話すゲイ。麻薬を常用している。織田とテーブル・フットボールをするが、自身が勝ったことでキレられる。

    三宅
    演 - 谷村好一
    本庁の刑事。我妻たちと共に、塩田がいる女の部屋にガサ入れするが、逃げようとする塩田の攻撃を受けて倒される。

    佐藤
    演 - 中村銀次
    本庁の刑事。三宅の相棒。我妻の前で菊地を「半人前」呼ばわりした後、彼の前で先輩風を吹かせて塩田を捕まえようとするがあっさり倒されてしまう。

    樋口
    演 - 勝部演之
    港南署署長。我妻が、ホームレスを襲撃した少年を逮捕せず、暴力で自首を求めたことに苦言を呈する。

    荒木
    演 - 浜田晃
    港南署刑事課長。我妻の上司。我妻が、少年たちがホームレスを襲撃しているのを偶然見つけながらその場で逮捕しなかったことを注意する。

    石橋
    演 - 上田耕一
    我妻の同僚刑事。署内では我妻の向かいの席。ホームレスを襲撃した少年の自宅に我妻が押しかけたことを茶化す。

    友里
    演 - 石田太郎
    我妻の同僚刑事。ホームレスを襲った少年たちが自首してきたことを我妻に伝える。

    田代
    演 - 原吉実

    本間
    演 - 河合佑樹
    港南の埠頭の殺人事件の捜査に当たる。我妻のタクシー代を立替えるが、直後にさらに1万円を貸すよう頼まれ渋々貸す。

    岩城
    演 - 平泉成
    防犯課所属で、部署は違うが我妻と長年親しくしている。面倒見がいい性格で、問題行動を起こす我妻のことを気にかけている。ガラの悪い“ヒモ”男を呼び出し、恋人を大事にするよう注意する。

    岩城の妻
    演 - 音無美紀子
    数日前から岩城が家に帰らなくなり、我妻に夫のことを尋ねる。

    仁藤
    演 - 岸部一徳
    レストランの経営者だが、裏で清弘に殺しを指示している。清弘ですら恐れる存在。

    新開
    演 - 吉澤健
    仁藤の秘書。仁藤の裏の顔も知る人物。仁藤から、万が一のことを考えて清弘を始末するあてを探すよう命じられる。

    橋爪
    演 - 川上泳
    麻薬の売人。我妻とも面識があり、とあるディスコのトイレで男に麻薬を売ろうとしていた所を見つかりどこから入手したかを詰問される。

    塩田
    演 - 井田弘樹(現:井田國彦)
    柄本から麻薬を買っていた常連客。石井という女の部屋に身を潜めていたが、彼女のタレコミでやって来た本庁の刑事と我妻たちに捕まりそうになり、アパートを飛び出して逃走を図る。

    酒井
    演 - 松本公成
    橋爪の仕事仲間。仕事でミスをしてしまい、その後清弘に消される不安を抱えながら隠れて過ごし始める。

    アリサ
    演 - 仁科ひろ子

    精神科医
    演 - 趙方豪
    病院を退院することになった灯と、迎えに来た我妻を院内から外のタクシーまで付きい彼からお礼を述べられる。

    女秘書
    演 - 速水渓
    仁藤の秘書。エンドロール直前などに登場。

    ホームレス
    演 - 田村元治
    ある夜公園でご飯を食べていた所、突然現れた中学生らしき数人の少年たちから暇つぶしに暴行される。

    スタッフ
    監修:黒井和男
    監督:北野武
    監督補:天間敏広
    企画:末吉博彦
    製作者・原案:奥山和由
    プロデューサー:鍋島壽夫、吉田多喜男、市山尚三
    脚本:野沢尚
    撮影:佐々木原保志
    美術:望月正照
    照明:高屋齋
    音楽:久米大作
    歌:トレイシー
    録音:堀内戦治
    編集:神谷信武
    助監督:月野木隆
    スチール:野上哲夫
    記録:中田秀子
    音響効果:帆苅幸雄(東洋音響)
    技斗:菊地剣友会(菊地竜志、津川誠)
    ガンエフェクト:BIGSHOT
    カースタント:カースタントTAKA
    特殊メイク:原口智生
    MA:アオイスタジオ
    現像:東京現像所
    スタジオ:にっかつ撮影所
    製作協力:ライトヴィジョン

    製作
    幻の原作
    プロデューサーの奥山和由によれば、当初この映画は、佐木隆三のノンフィクション小説「旅人たちの南十字星」を映画化する企画からスタートしている。保険金詐欺事件をテーマとする同小説を映画化するにあたり、深作欣二監督・神波史男脚本、主演はビートたけしと陣内孝則という予定で、既に脚本も完成していたものの、クランクイン直前にたけしがフライデー襲撃事件を起こしたためこの企画は流れてしまった。なおこの際、吉本興業の木村政雄からはたけしの代役として、当時関西で売出中だった松本人志はどうかという打診があったが、脚本を読んだ大﨑洋が難色を示し、この話も流れている。

    奥山は深作と相談し、たけしの復帰を待つことになり、内容も「犯罪者に犯罪者を演じてもらうわけにはいかない」として、本作のような刑事モノに変更された。

    『週刊宝石』1988年8月12日号に「松竹VS.東映、"たけし主演映画争奪戦"で意外な結末」というタイトルで、松竹富士が『灼熱』を東映が『二人の刑事(デカ)』を掲げてたけしの次回主演映画の奪い合いをやっているという記事が載る。しかし日本テレビ『番組の途中ですが』が1988年秋に打ち切りが決定、テレビ朝日系の『スポーツ大将』も視聴率8–9%と低迷し、かつての勢いに翳りが見えていたことから、東映は「もう客をタレントではない」と判断し、たけし映画の企画を中止し、自動的に次回作は松竹富士に落ち着いた[7]、奥山和由プロデューサーは「ウチの方で最初にやっうてもらうことになりました」と声を弾ませた、などと書かれている。

    監督
    深作によると、プロデューサーの奥山が意向として出したアクション映画という部分にひっかかりがあり、時間を取っているうちにタイミングを逸してスケジュール調整が出来なかったため、彼は監督を降りている。一方で奥山は「撮影前のテストの方針で深作とたけしが対立した」としており、本番前に10回以上テストを繰り返すスタイルの深作に対し、たけしは「浅草から自分たちは一発勝負で笑わせてきた。繰り返せば繰り返すほど鮮度も熱量も薄れていく」として一発撮りを要求し、どちらも方針を曲げないため、奥山の判断で深作に降りてもらったと語っている。

    結局、奥山がビートたけしのスケジュールに沿って好きに撮っていいということで、ビートたけしに監督を依頼。ビートたけしは脚本の書き直しを唯一の条件にこれを引き受け、北野武名義で監督を務める事となった。当初、現場サイドではお笑い芸人がメガホンを取るという事で、たけしへの些細な進言が多かったが、ラッシュを見たスタッフは徐々に言うことを聞くようになったという。

    出資
    本作は松竹富士配給だが、当初は通常の松竹作品として制作・配給される予定だった。しかしフライデー襲撃事件の影響で、松竹が出資見送りを取締役会で決めてしまったため、奥山は急遽別の出資者を探すことになる。一時は東北新社が全額出資する方針がまとまるものの、深作が監督を降りた影響で東北新社も出資を中止し、同社社長の植村伴次郎からバンダイ社長の山科誠を紹介され、結局バンダイがスポンサーとして制作されることになった。ところが、当時のバンダイのキャッチコピーが『母と子のバンダイ』だったため「暴力的な作品に名前が出るのはまずい」として「出資はするものの、スポンサーとしてバンダイの名前は出さない」という形になった。

    脚本
    脚本を手がけた野沢尚は、内容が大幅に改編されたことに納得出来ず、宝島社刊『別冊宝島144 シナリオ入門』の脚本家アンケートにて「変えられる前の『その男、凶暴につき』」と記入する程だった。野沢自身は亡くなる直前の2004年、オリジナル・シナリオを元にした長編小説『烈火の月』を出版し、自分なりの決着を付けている。

    評価
    たけしの処女監督作品は『キネマ旬報』で賛辞一色であった。

    評論家の山根貞男は、当時数多く登場していた有名人の新人監督の一人と見くびっていたが、徹底したハードな暴力描写に度肝を抜かれたとし、突出した新人監督だと才能を評価した。
    監督予定だった深作欣二も「面白かった」と感想を述べた。
    淀川長治はカメラワークが、ジュールス・ダッシン作品を感じさせたと述べた。
    松本人志は北野武作品で一番好きな作品と述べている

    脚本の野沢尚は、前述の通り他人の手で脚本に手を加えられたことに不愉快さを抱き、そんな作品は駄作に仕上がることを願ってすらいたが、たけしのアイデア力、特にクライマックスにおける妹の銃殺を高く評価していた。ただし、本作が傑作に仕上がったのは偶然であり、「きっとアイツは馬脚を現すに違いない」というのが野沢の北野武評であった。

    映画評論家の大場正明は、野沢尚の脚本を読んだ上で、この映画は脚本と目指している所がはっきり違い、他のたけしの作品とも違いがあると評している。

    映画史研究家の春日太一は、芸人たけしのイメージで映画を見に行ったところ、そのギャップに強烈な印象を受けたと述懐している。その理由として春日は、日本映画にありがちな叙情性や劇的な盛り上がりを排した冷たいタッチ、そして作り物ではない剥き出しの暴力性を挙げた。

    受賞歴
    第11回ヨコハマ映画祭
    監督賞
    日本映画ベストテン第2位
    第63回キネマ旬報ベスト・テン
    日本映画第8位

    パロディ
    ビートたけしがレギュラーを務めていた、バラエティ番組『オレたちひょうきん族』(フジテレビ)のレギュラー放送最終回となる、1989年(平成元年)8月26日放送分は、本作の公開直後ということもあり、「タケちゃんマン」コーナーで本作のパロディを行った。北野武監督役を松村邦洋が演じた。

    その他『その○○、△△につき』という言い回しは、様々な場面で用いられることがある(週刊新潮2017年6月29日号の「その女代議士、凶暴につき」など)。

    ストーリー
    一匹狼の刑事・我妻諒介は凶暴なるがゆえに署内から異端視されていた。ある晩、浮浪者を襲った少年の自宅へ押し入り、殴る蹴るの暴行を加えて無理矢理自白させた。暴力には暴力で対抗するのが彼のやり方だった。麻薬売人の柄本が惨殺された事件を追ううち、青年実業家・仁藤と殺し屋・清弘の存在にたどり着いたが、麻薬を横流ししていたのは、諒介の親友で防犯課係長の岩城だった。やがて岩城も口封じのため、自殺に見せかけて殺されてしまう。若い菊地は諒介と組むが、いつもハラハラのし通しだった。一方、清弘の仲間たちは知的障害の少女を諒介の妹と知らずシャブ漬けにして輪姦する。諒介は刑事を辞めて、岩城の復讐のために仁藤を撃ち殺した。さらに清弘もアジトで射殺するが、その死体にすがるのは変わり果てた妹・灯の姿だった。諒介は最愛の妹にも引き金をひいたのだった。その時、背後から忍び寄った仁藤の部下・新開が諒介を射殺、菊地に岩城の代わりをさせて麻薬の密売を引き継ぐことになったのだった。

    名言

    「どいつもこいつもキチガイや」

    「いい趣味してんなオイ」

    「お前ら女まわしといて逃げる気じゃねえだろうな。逃げたら俺がお前らを殺すからな。どっちにしろお前らはみんな死ぬかもしれねえな」

    「刑事さん、こんど食事にでも来ませんか。裏口に用意させますから」

    「ちゃんと狙ったらどうだい。兄妹そろってテメエらキチガイか?」

    「警察全体のことも考えてみたまえ。君はいろいろ探っているようだが、岩城は自殺だよ」

    「元刑事が拳銃買いに来るなんて、変な話ですね。一応、用意しましたけど。何かあるんですか。まあいいですけど。これから仲良くやりましょう」

    「刑事なら刑事らしく、泥棒のケツでも追っかけてたらどうなんだよ」

    「いざというときに、あれを始末する人間はいるのか」

    「お金目当てにくっついてるだけじゃないのよ、あんたなんて」

    その男、凶暴につきの名言1・・・我妻諒介
    その男、凶暴につきの名言1「明日な、仲間を連れて警察に来なさい。何もやってないのか? うん? 何もやってないのか。じゃあ、俺もな、何もやってないだろ、オラ!」

    その男、凶暴につきの名言2・・・我妻諒介
    その男、凶暴につきの名言2「おい、ヒモならヒモらしくなあ、女大事にしろバカヤロウ。
    てめえが働きゃいいんだよ」

    その男、凶暴につきの名言3・・・我妻諒介
    その男、凶暴につきの名言3「妹貰ってくれるんだろうなあ!? 仲人どうした、仲人? 結納しなきゃなあ、お前なあ? なんだ、てめえ逃げんのか、おら!」

    その男、凶暴につきの名言4・・・我妻諒介
    その男、凶暴につきの名言4「オラオラオラオラオラ、はは!」

    その男、凶暴につきの名言5・・・我妻諒介
    その男、凶暴につきの名言5「おい、つまんねえ芝居してんじゃねーよ! 柄本死んだの知ってるな? うん? じゃあ、お前、どっからヤク仕入れてんだ? どっから仕入れてんだよ!? どっからだい? 帰れ! どっから仕入れてんだよ!? あん? どっからだあ! どっからだって聞いてんだよ! どっからだい! どっからだよお!? ・・・・・・」

    その男、凶暴につきの名言6・・・仁藤
    その男、凶暴につきの名言6「新開、いざという時、あれを始末する人間はいるのか?」

    その男、凶暴につきの名言7・・・仁藤
    その男、凶暴につきの名言7「刑事さん、今度食事にでも来ませんか? 裏口に用意させますから」

    その男、凶暴につきの名言8・・・我妻諒介
    その男、凶暴につきの名言8「あった」

    その男、凶暴につきの名言9・・・清弘
    その男、凶暴につきの名言9「ちゃんと狙ったらどうだい? 兄妹揃ってお前らキチガイかあ」

    その男、凶暴につきの名言10・・・吉成署長
    その男、凶暴につきの名言10「まあ、君にこれ以上不祥事でも起こされでもしたら、わたしはもうアウトだった。君の行為は懲戒免職に値するものだが、なんとか穏便に取り計らい、出来るだけのことはするつもりだ。警察全体のことも考えてみたまえ。君はいろいろ探っているようだが、岩城は自殺だよ」

    その男、凶暴につきの名言11・・・喫茶店のマスター
    その男、凶暴につきの名言11「これから仲良くやりましょう」

    その男、凶暴につきの名言12・・・清弘
    その男、凶暴につきの名言12「この女の兄貴が来る。これから殺し合いになるかもな。お前ら女回しておいて逃げる気じゃないだろうな? 逃げたら俺がお前らを殺すからな。どっちにしろお前らはみんな死ぬかもしれないな」

    その男、凶暴につきの名言13・・・新開
    その男、凶暴につきの名言13「どいつもこいつもキチガイだ」


    以上のようにWikipedia、各種サイトで解説される北野武映画。
    初めての監督映画作品でもある。
    1947年生まれの北野武が42歳?頃の作品のようだ。
    私自身は2004年6月4日(金)に大学図書館にて初めて視聴した。
    だから21年ぶりの視聴か。
    2004年ですら本作はDVDではなく、VHSビデオを借りて視聴した記憶がある。
    たけし映画は暴力モノ、ヤクザものが多いのは既に知っていた。
    ただ本作は度肝を抜かれた。
    今(2025年)では地上波TVでは放送は難しいように思う。
    出演している佐野史郎や岸部一徳も当たり前だけど若いな。
    遠藤憲一に至っては若すぎてエンドロールを見るまで遠藤憲一が出ている事に気づかなかった。
    今(2025年)から36年前(1989年)の映画作品なのだからある意味当たり前か。
    自殺処理されてしまった岩城のお葬式も自宅で行われている場面なんか時代を感じる。
    今ではどこでも葬儀会館でお通夜や葬式、告別式を行うのが当たり前に変化した。
    細かい所でも1989年なんだなと思う。
    最後、警察内での麻薬の横流しが相変わらず続くことが暗示される所はアウトレイジ(2010)の最後の場面を彷彿とさせる。
    敵方、警察のどちらの人間が死んでいても腐敗の構造が変わらないというか・・・また世の中のどうしようも無さが描かれている。
    他のたけし映画と違い、歩く場面が多い、表情の変化が少ない、台詞が最小限度などの特徴がある。アウトレイジシリーズなんて「なんだこの野郎」「バカ野郎」のオンパレードなのでちょっとうるさいくらいだから余計に。
    ただ個人的にこの主人公吾妻を憎めないのは、おやじ狩りをするバカガキやヒモなどどうしようもない連中を殴っているのである種の爽快感がある。
    パトカーで追いかける犯人を二度轢きする所もだ。

    2025/08/24(日)記述

  • やっぱり何度見てもいい。

    最近続けてたけし映画観てるけど似たような役者、似たようなシーンがあって初期のころの暴力性は最高ですな。

    オープニングの少年殴るシーンはショート動画であがるたびについ見ちゃう中毒性がある。

  • 初見のときは、連ドラやベタなハリウッド映画しか見たことなかったので、「何となく怖いけど、何か雑な作りだな」としか感じませんでした。
    その後、何度か定期的に見直したりネットに上がっている解説?的なものを見たり読んだりしているうちに北野武監督の作品に向き合うときの基礎みたいなものが自分の中に出来てきて、そこからものすごく面白い魅力的な作品になっていきました。
    中でも個人的には主人公の我妻のキャラクターが好きで、ギャグっぽいときとシリアスなときの雰囲気が独特でホントに何を考えてるかわからない怖さがたまりません。YouTubeで見たフライデー襲撃の後の会見映像の武さんにも同じような雰囲気を感じましたので、昔の武さん自身がそんな感じだったんでしょうかね。

  • 基本はここにあるよね。

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著者プロフィール

ビートたけし。1947年、東京都足立区生まれ。72年ツービート結成。89年『その男、凶暴につき』で映画監督デビュー。97年『HANA-BI』でベネチア国際映画祭金獅子賞を受賞。著書多数。

「2020年 『浅草迄』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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