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Amazon.co.jp ・映画 / ISBN・EAN: 4988101196081
感想・レビュー・書評
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石井輝男監督の『江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間』。カルト映画として有名だけどようやく鑑賞。主演は吉田輝雄さんで、新東宝時代から石井監督作品に出てる。が、私が知ったのは『吸血鬼ゴケミドロ』でなんだが……これで良いのか?笑
吉田輝雄が子供の頃の記憶から自分の出生の秘密を探っていく。前半はわりと普通の当時の東映作品ぽくて、ちゃんと由利徹さんが出るコメディシーンも有り。由利徹、大泉滉、上田吉二郎、桜京美のコント。
映画の丁度半分、50分あたりからの後半はガラッと変わり、メインは土方巽さんの石井輝男ワールドに突入していく。私が石井作品を最初に観たのはこの翌年の、梶芽衣子さん主演『怪談 昇り竜』から。やはり土方巽さんも出ていた。島もの、ユートピアもの、ヒッピーコミューンもの……大好き。土方さんと言えばもちろん暗黒舞踏なわけで、このシーンは良いもの見せてもらった!!
この部分は後年の『地獄』とほとんど同じ印象。なんでも元々は『地獄』の企画があり、『恐怖奇形人間』になって、神代辰巳が『地獄』を監督し、99年に石井監督が『地獄』を作ったそう。こちらはオウムなど実在の事件と絡めていて、違う意味で怖くて気持ち悪い映画になっていた。
しかし、やってることはあまり変わらなくても99年の『地獄』はチープで、『恐怖奇形人間』の方は当時基準だと素晴らしい映像で完成度が高い。そして、良く知らずに観ていたらあの男が登場して乱歩作品が色々と出てくる。あっ、『江戸川乱歩全集』になってるわと。
特筆すべきは小池朝雄の使い方。先日『必殺仕掛人 梅安蟻地獄』を観て、小池朝雄さんの魅力が全然生かされてないし、むしろ間違った方向性なのでは?と思っていた。しかし!この映画の小池朝雄さんはサイコー!!これこれ、こういう小池朝雄を見たかったんだよー!!と大満足。
他にOPクレジットで近藤正臣さんの名前があったけれど、どこに出てたかがさっぱりわからず。調べるとそこかよ!!と。『エレファントマン』のジョンハート様や、『ハンニバル』のゲイリーオールドマンの如し。どちらにも出てるアンソニーホプキンス。
こういう映画を「カルト映画」としてあまり構えて見たくないなーと思う。石井監督はキングオブカルトだけれど、『網走番外地』みたいな普通の、いや普通以上に完成度の高い名作も撮っているから……振れ幅のデカさがすごい。エログロ、乱歩と土方巽という、石井監督の好きなものを詰め込んだ良い映画。最後はバカでポカーンとなったけど。
石井輝男作品で良かったのは、今んとこ『網走番外地』『恐怖奇形人間』『怪談 昇り竜』『直撃地獄拳 大逆転』など。『怪談 昇り竜』大好きなんだけど、杉作J太郎さんも大好きでよく語ってるらしい(私は杉作さんのことをよく知らん)。そういや先日たまたま見たローカル番組で、リリーフランキーさんが石井監督に褒められたことを仰ってたけど、この話はまた別の機会に。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
精神病院に監禁された医大生・広介(吉田輝雄)は、幻覚の中で、聞き覚えのある子守唄を耳にし、その唄を追って病院を脱走。唄の主は曲馬団の美少女・初代だった。だが初代は広介の目の前で何者かに殺されてしまう。広介は、子守唄の謎を解くべく北陸へと向かうが…。
『孤島の鬼』をベースに『屋根裏の散歩者』、『人間椅子』、『白髪鬼』などをミックスし制作された、日本を代表するカルト映画。強引な展開が鼻につきますが、江戸川乱歩のおどろおどろしさと石井監督のエロスが相俟った異常な世界観が強烈で、特に土方巽演じる菰田丈五郎のイカれっぷりと、ラストの人間花火はかなりショッキングです。 -
某ネットレンタルで長い間一位登録していて、忘れた頃に順番が回って来て見ることができました。
前半は本格ミステリー風。
後半は『丈五郎博士の島』の悪夢。乱歩的秘宝館の世界です。
なかなか本格的なストーリー展開と映像かと思いました。
『パノラマ島奇談』『孤島の鬼』が主要なモチーフとなっているようです。残念ながら私はこの二作品を読んでいなかった。順番待ちをしている間に読んでおけば良かった。
ウィキペディアには『屋根裏の散歩者』『人間椅子』『白髪鬼』の要素も入っているという指摘が。
あと、私が最近読んだ『蜘蛛男』の要素も入っていると指摘しておきたい。
ブログでネタバレ感想書きました。どうでもいいつまらないことを突っ込んでいます。
少年少女・ネタバレsalono(ネタバレ注意!)
江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間 空気読まないネタバレ検討会
https://sfklubo.blog.jp/archives/12884383.html -
20年前から観たいと切望していたこの映画がDVDレンタルで観られるとは良い時代になったものだ。
長い年月の間に想像が膨らみ過ぎて思っていたより大人しいと感じてしまったけれど、カルト映画であることには変わりなく…
物語のベースは『パノラマ島奇談』『孤島の鬼』、そこに他の乱歩作品を混ぜてある(夢野久作作品も混ざってる感じ)
奇形人間をうたっているけれどもちろんリアリティはなく(映画『フリークス』のようなものは日本では無理だろう)、大半はただの暗黒舞踏の公演を観ているよう。後は唐突に由利徹と大泉滉のコミカルなシーンがぶち込まれていたりとその異空間ぶりはある意味素晴らしい。ストーリーも唐突な展開をみせ、原作を読んでいる者からすると急に本筋に戻ってきてビックリ。まあ美しいといえなくはないけれど私はちょっと笑ってしまった。
この映画が観られたというだけで満足なので、思い入れがない人にはお薦めできない。
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