持たない幸福論 働きたくない、家族を作らない、お金に縛られない (幻冬舎文庫) [Kindle]

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  • 幻冬舎
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感想・レビュー・書評

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  • 「まっとうな生き方」をしようと努力することは間違いではないんだけど、そういう生き方に向いていない人にまで強要させる社会にあわせる必要はないんだな、と気持ちが楽になれる本。
    少しは自分の気持ちに正直に生きていこうと思う。

    文章はとても読みやすく、さらりと読める。

  • 生きる上で本当に大事なことは「一人で孤立せずに社会や他人との繫がりを持ち続けること」と「自分が何を好きか、何をしているときに一番充実や幸せを感じられるかをちゃんと把握すること」の二つだというphaさんの幸福論。「労働」「家族」「お金」に対してこだわり過ぎない自身の見解を述べる。

    社会で普通とされている価値観は一種の宗教に過ぎない、だから自分がそれに合わせられなくても気に病まなくていい、社会より自分の気持ちを大事にしろ、しんどいと思ったら逃げてもいい。「働きたくない」の章の「社会⇄自分」「肯定⇄否定」の図に首肯した。労働ばかりだと嫌になってくる、何もしなければ暇すぎて何かしたくなる、という人間の性。

    橘玲さんは人間の幸福を規定するのは金融資産、人的資本、社会資本だと述べた。それに則るならphaさんは社会資本を豊かにすることを意識して暮らしている。資産や労働スキルが少なくても人との繋がりがあれば幸福になれる。「仲間がいればあんまりお金がかからない。一人でいると寂しさに襲われないためについ街に出てお金を使ったりしてしまうけど、なんか適当にゆるく過ごせる仲間がいれば、そんなにお金を使わなくてもわりと楽しく過ごせる」。人間にとって最も重要なのは「孤立しないこと」。そのためには価値観や趣味を共有する仲間の存在が重要。

    大企業に就職して結婚して子供を持って家を買って…などの「普通の生活」は現代では高い理想モデルと化してしまった、何もしたくないときは無理せず休め、だるさは体からの異常を伝えるサイン、読書と料理はお金のかからない趣味、知識は人を自由にする、などの指摘がよかった。

  • この人みたいな生き方したい。

  • phaさんの本はいつも共感だらけ。

  • ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ 再読したい
    ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ 再読しないが良かった
    ⭐︎⭐︎⭐︎ 普通

  • 闇期に突入し全てが嫌になっていたとき、救いを求めるように手に取った本。これが幸せなんだと自分語りをつらつらと書かれている本なのかなと思っていたけれど、時代のニーズとのミスマッチからくる制度としての結婚や家族の限界など、論理的でわかりやすく興味深かった。気張らずに読めて私にとってはお守り的な存在になりそうです。見田宗介さんの解説は、もはや解説というよりも論文。数ページの文章ながら、とても興味深くハイカロリーな内容でした。

  • 働きたくない。寝てたい。のんびり暮らしたい。

    身も蓋もないぶれない本音を実践した生活の記録。

    少しだけ働き、シェアハウスを営みながら読書と散歩と猫と将棋と園芸と料理を楽しむ。人と比べない。別世界の人は別の生き物とする。インターネットで最新の情報も手に入れており、もくもくというイベントでコミュニティも作っている。

    ニートというより隠遁生活か。

  • 良い意味で方の力が抜け、自分らしく生きることを見つめ直すことができる本。
    いつの間にか、お金や時間にコントロールされている自分。時間や効率的にという概念を忘れて、没頭できる時間を人生の中にたくさん積み上げていきたい。

  • 長いことどうにか会社という組織に所属しての働き方から解放されることは出来ないものか、と考えていたときにこの著者を知った。
    丁度自分に今必要な本だという思いから読んだのだが、なかなか面白い本だった。

    岡田斗司夫が、これからの働き方は一つの仕事に従事するのではなくて複数の仕事を持つ働き方に変わってくるだろう、と言っていたが、この著者もまさにそういう働き方で生活をしていた。
    自分はどうも頭が固すぎるのかなと感じた。
    これまで長いこと多くの人が会社組織に所属するという生き方をしているため、社会で生きていくにはどこかに所属して生計を立てるという考え方がスタンダードになっている。
    だが今はそうではない。多様な生き方、働き方が選択できる世の中になっている。
    自分はそういう生き方をもっと考えないと、組織に所属しての生き方からは解放されないかもな、と。
    自分が思いこんでいるだけで、意外と簡単に生き方は選択出来るのかもしれない。

  • 仕事をしたくないというと、仕事しないとか暇じゃない?とか働かないとダメとか言われてきたけど、同じような価値観を持ってて発信してる人がいると知って気持ちが楽になった。
    話題に出てきたシェアハウスについても、楽しそうで自分で企画してみたくなった。

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著者プロフィール

1978年、大阪府生まれ。シェアハウス「ギークハウスプロジェクト」発起人として知られる元”日本一有名なニート”で作家。京都大学総合人間学部を24歳で卒業したのち、25歳で就職。できるだけ働きたくなくて“社内ニート”になるものの、30歳を前にツイッターとプログラミングに衝撃を受けて退社し上京。現在に至る。著書に『持たない幸福論』『しないことリスト』『どこでもいいからどこかへ行きたい』などがある。

「2020年 『夜のこと』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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