あたりまえのぜひたく。 [あたりまえのぜひたく。] (一般コミックス) [Kindle]

  • 幻冬舎コミックス (2015年4月9日発売)
4.00
  • (2)
  • (2)
  • (0)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 25
感想 : 1
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・電子書籍 (180ページ)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  •  作者は、マンガ『おせん』を書いた。独特のタッチで風情がある。食をめぐってのマンガは、どうもこだわりに偏ったものが多い。『美味しんぼ』のような食に対する問いかけるインパクトのあるものがない。この『あたりまえのぜひたく』は、作者が主人公で、このマンガの担当の幻冬舎の編集高松と作者の嫁の三人で、物語を綴っていく。
     料理の基本が抑えられていて、なるほどそうやって作るのかとうなづける。
     「我が家ではそばと言ったらカレーそばである」と言って始まる。編集者の高松は、「キクチさんって、食通じゃなかったんだ。B級グルメー」
     きくちは食通とは言っていない。きくち家の金庫番の妻は、絶対音感ならぬ主婦的絶対金銭感覚の持ち主で、カレーそばが1800円もするなら、家で作った方がいいという。そして、きくちはカレーそばを作る。長ネギと豚肉を使い、自家製のカレー粉を使い、自家製の麺つゆを使う。そして、麺は小金井のOKストアで買った臼挽きの冷凍そば。そして、実食。鼻に抜けるカレーの香りの深さ、麺つゆのコクの深さ、豚肉の歯ごたえ、油香るネギのシャキシャキ感、それがカタクリのとろみでそばに絡みつく。これは絶品ですと高松はいう。
     第2話は、きくち家の秘伝の出し汁の作り方を説明する。本格的でありながらコストを下げる工夫をする。そして、ゆずこんにゃくを料理する。ちょっと作り方が面白いし、美味しそうだ。こんにゃくを焦がすところがポイントかな。ゆずと会うだろうなぁ。
     第3話 包丁を研いて。魚屋で青あじを5匹購入。研いだ包丁で、ひらきにして、干物を作る。とにかく、七輪と炭で焼くのだ。
     第4話 きくちのふるさとは、秋田県南部大森町矢沢木という山間部の実家の畑で、さと芋掘りをした。奥さんも秋田県大仙市出身。本場仕込みの「いものこ汁」。山形では、芋煮という。
     第5話 葉のついた大根を購入して、大根の皮を厚く剥く。剥いた皮は、熱湯をかけ、流水で素熱をとり、ペーパータオルで水気をとって適当な大きさに切って、麺つゆをひたひたにはり、鷹の爪、ゆずの皮で、あとは冷蔵庫に入れる。そうすればパリパリしたゆず大根漬けができる。大根の旬は、冬の初霜が降りてからの十日間。大根を食べ尽くす。
     第6話 炭火に塊肉。豚肩ロースの料理の炭火焼きの仕方、美味しそう。
     第7話 きくち家の新年の雑煮。具が多いなぁ。新巻き鮭の焼いたものまで入れる。
     第8話 台所に必要なもの、そうでないもの。きくち家では使い方がよくわからないので電子レンジは要らない。直径40CMの大きな中華鍋と蒸し器で十分。大きなどんぶりで茶碗蒸しを作る。
     第9話 あたりまえの朝めし。実家の田んぼでとれたあきたこまちを土鍋で炊く。春菊の胡麻和え、納豆といぶりがっこ。
     食を作るときに、どんな美味しい味をつくるのかは、まず出汁にこだわる。そして、まさに旬にこだわるのだ。食にも思想や哲学がいる。

全1件中 1 - 1件を表示

きくち正太の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×