超スピード文章術 [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  •  著者の上阪徹は、かつてゴーストライターと呼ばれた職業が、現在ではブックライターとしての役割を担い、文章術を教える時代になったことを示している。彼の著作は累計200万部を超え、締め切りには必ず間に合わせるという驚異的な生産力を誇る。著者は、5日で1冊の本を書くことができる。日本でも屈指の人物であり、そうした人物が提案する文章術は必読である。

     文章を書くスピードを向上させるためには、ラインで行っているように、用件のみを伝えるコミュニケーション手法が有効である。また、文章を書く際には「どう書くか」ではなく、「何を書くか」に焦点を当てることが重要である。文章を書くためには、まず素材を集める必要がある。この素材とは、独自の事実やエピソード、数字を指す。

     著者は、巧妙な文章を書くことを目指すのではなく、わかりやすく読者にとって役立つ文章を書くことを重視している。具体的には、書く目的と読者を明確にし、素材を集め、それを効果的に組み立て、一気に書き上げ、最後に見直しを行う。この過程においては、読者が何を感じるかを意識しながら素材集めを行うことが求められる。

     また、彼は『プロ論』として、素材は「良い仕事をするためのヒント」であるとし、「あの人に、この話を聞かせてやろう」という姿勢を持つべきだと述べている。誰にでも伝わる文章を書こうとするあまり、結果的に誰にも伝わらなくなることは避けるべきである。日本の現場の感覚を持つことで、何が面白いのか、何を書いてはいけないのかを戦略的に考え、素材を選び抜くことが推奨されている。そして、素材は早めにたくさん集め、後で厳選することが重要である。

     読みやすい文章を書くためには、一文を短くし、すらすらと読めるリズムを意識することが大切である。「」の強調も効果的であり、従来の接続詞を避け、逆説の接続詞を用いて展開を生み出すテクニックも紹介されている。さらに、難解な日本語は翻訳し、リアリティを持たせつつクオリティを高めるために、文章を時間をかけて寝かせることが推奨されている。最後に、初めてその文章を読む人の視点で読み直すことが、クオリティ向上に寄与する。

    「自ら機会を作り出し、機会によって自らを変えよ」という言葉が示すように、自らの成長のためには積極的に機会を探し出す努力が必要である。このように、上阪徹の文章術は、実践的かつ確かな知見に基づいて構築されている。
    #上阪徹 #文章術

  • 「文章を書くのが遅くて悩んでいる」という方にピッタリの1冊です。

    実際、私も3,000文字程度の文章を書くのに1週間かかるという、文章を書く遅さに悩んでおり、「速く書けるようになりたい」と手に取ったのが本書でした。

    『10倍速く書ける超スピード文章術』で扱っている、文章を速く書くポイントは「素材」。
    良質な「素材」とどう集め、どのような順番で組み立てるのかが、文章を書く速度を左右します。
    『10倍速く書ける超スピード文章術』で序章を含めた全7章の内、4章分は「素材」に関することなので、重要だとわかります。

    私も本書の内容を実践したところ、3,000文字に1週間かかっていたのが3日まで短縮できました。
    まだ短縮できそうなので、これからも『10倍速く書ける超スピード文章術』の内容を実践していきます。

  • ビジネスライティングの専門家上阪徹氏のベストセラー。文章を書くのが遅くて悩んでいたときに読破し、とても参考になった。
    文章を書くスピードを格段に速くする最大の秘訣は、「どう書くか」ではなく「何を書くか」に集中するということ、さらに素材を集めること。
    書く前のリサーチが重要だと気づかせてくれた一冊。感謝!

  • どのように書くか、より何を書くか
    素材がほぼ10割
    作法やよい文章にこだわらない

    カラーバス的、いつもネタ探しアンドメモ
    文章は寝かせる、一瞬でもいい
    読者と目的

  • 素材が9割

  • 「形容詞を素材に置き換える」位しか頭に残らなかった。

  • 文章を書くのが下手な自分にとっては参考になった

    個人メモ

    どう書くかではなく何を書くか
     独自の事実、エピソード、数字
    読者の立場でイメージする
    素材は多く集めて後で削る
    どんな課題をどのように解決しようとするのか

    ①資料の真の目的を理解する
    素材の集め方
     各目的と読者を定める
     素材を集める
     素材を組み立てる
     一気に書ききる
     見直す

    ②具体的な一人の読者をイメージする
     30代で大企業に勤めている男性
     30代でチームリーダーになったが、人前で話すのが得意ではない

    面白い素材の集め方
     イメージした層の人に聞いてみる
     自分で経験してみる
     ひたすらメモ
     メールの下書き→自分に送る

    文章を書く際

    素材を見える化→順番に並べる

    文章の構成として、まずは人に話すように大枠を書いてみる
    完璧主義を目指さない

    寝かせて、見直す

    全体から、細部へ
     読みやすく、分かりやすくする
     「読み手は何も知らない」

  • 「書く」ということが、これまで以上に求められる時代になってきているといいます。

    タイトルを見るとテクニック的なコツが紹介されているものと思ってしまいます。

    実際は「何のために書くのか」「誰に向けて書くのか」といったことを考え抜いた著者の主張がメインです。

    実際に早く書くためには「素材」集めが重要とのことです。素材をたくさん集めることができれば、全体の文章の流れを考え一気に書き上げることができるそうです。

    綺麗な文章、上手い言い回し、正確な句読点など、そういったことは気にせず、伝えたい人にどうやって伝えるのかを意識して書く練習をしてみたいと思います。

  • ブログを始めたものの、文章に苦手意識が強く、中々記事を書くことができなかったため購入。
    『文章をうまく書こうとしない』、『素材集めが重要』など、今までの文章に対するイメージが大きく変わりました。
    文章に苦手意識がある人はぜひ読んでみることをおすすめします。

  • 勉強になった。
    書いていることは当たり前のことではあるが、実績を出している人がここまでしっかりと言うと説得力がある。
    内容的には「とにかく素材を集めろ」「書けなくなったり速度か落ちるのは素材が足りないからだ」というもの。
    ごもっともですハイ。

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著者プロフィール

1966年、兵庫県生まれ。早稲田大学商学部卒。リクルート・グループなどを経て、94年よりフリー。幅広く執筆やインタビューを手がける。著書に『マイクロソフト 再始動する最強企業』『10倍速く書ける 超スピード文章術』(共にダイヤモンド社)、『JALの心づかい』(河出書房新社)、『職業、ブックライター。』(講談社)等多数。ブックライターとしても、『プロ論。』シリーズなど100冊以上を執筆、累計売上は200万部を超える。2011年より宣伝会議「編集・ライター養成講座」講師。2013年、ブックライター塾開講。

「2019年 『これなら書ける! 大人の文章講座』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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