子どもの脳を傷つける親たち NHK出版新書 [Kindle]

  • NHK出版 (2017年8月10日発売)
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みんなの感想まとめ

心の痛みが子どもの脳に与える影響について、衝撃的な研究成果が紹介されています。特に、マルトリートメントという概念は、意図的かどうかにかかわらず、子どもに傷を与える行為全般を指し、親自身がその理解を深め...

感想・レビュー・書評

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  • ・心の痛みが脳容積を変化させるという研究成果は衝撃的。脳の部位別機能を解明する実験はよく聞くが、各機能に影響を与える要因を経験の側面から解明するという研究は新鮮。こうした研究成果は、臨床につながり、意識変革につながり、教育・カウンセリング手法や制度につながりうるインパクトの大きいもの。
    ・マルトリートメントは行為の強弱、傷つける意図の有無に関わらず、結果的に“子どもが傷つく行為すべて”という定義は常に心にとめておくべきことと感じた。

  • 繊細な子どもの脳、壊すのは簡単だが、これを元通りにするのは莫大な時間と手間がかかる。そのことを考えると普段の関わり方が重要となるのは言うまでもないだろう。

    “マルトリートメント”と言う言葉は“虐待”と言う言葉と比べて、誰にでも起こりうるものだという意味合いがあるが、親自身もこのことを理解して自分の行動を省みる必要がある。親自身が、子どもの頃に満足な親の愛情を受けられなかったかもしれない。けれどそれを子どもにしわ寄せしてはならない。(本書で述べられているような回復プログラムではないが)そのような過去を受け入れ、自分と向き合うことで、これからの子どもとの接し方を考えてもらいたい(自戒の念も込めて)

    親とて完璧な人間ではない。外してはいけないところは外さなければとりあえずは良し、という心持ちで臨みたい。60点取れれば試験は合格。

  • 暴言やDVなどのマルトリートメントは、子どもの脳を変形させるほどのダメージがある。
    子どもを見守り、共感、その時の環境について癒してあげることで、改善することもわかっている。早期の治療が大事。

    子どもには褒め育てが大事。
    スキンシップ、話を聞く、見守ること。

  • 子どもの育成に対する親の不適切行動をマルトリートメントとし、それが子どもの脳に及ぼす影響について。回避方法と負の連鎖になってしまうことを防ぐ手段についても示されている。

    全体的にはエビデンスに基づいた正しい議論だとは思うが、こうやって子育てのハードルを上げていることが少子化につながっているので、これが良いこととも悪いこととも言えない。

  • この本のおかげで不適切な養育=マルトリートメントという概念を知れた。

  • この著者の他の本も読んだが、基本的には同じような内容。しかし、何回読んでも説得力があるし、理解がより深まります。
    子供にとって「安全」な場所が一番大切。マルトリートメントによってその安全が脅かされ、様々な症状がでてくる。
    このことを知っていると、昨今の自殺問題、イジメ、不登校など様々な社会問題がリンクしてくるように思える。親、親になる人、学校関係者は絶対に読むべき本です。もっとこの著者の活動が広まり、たくさんの人が救われることを願っています。

  • 本を読むと、マルトリートメントが子供の脳にもたらす影響が想像以上だとわかる。
    子供の前での夫婦喧嘩など、気をつけようと思わせてくれる本。

  • 虐待によって子供の脳に与える悪影響と,脳に与えた悪影響が引きおこす症状について解説.
    自分にとって大切な人間が被害にあっている状況を見ることで,直接的な虐待以上に脳にダメージを与えてしまうという話が一番怖かった.

  • 片親育ちの私は小学生の頃から生きづらさを感じていて、母親との関係に長い間悩んできたので読んでみることにしました。読み進めてすぐに、私が幼い頃から受けてきた扱いは"マルトリートメント"だったんだな、と確信しました。
    読みながら昔の記憶が蘇って、あの時悲しかったよね、辛かったよね、と幼い頃の自分を思い切り抱きしめてあげたいと思いました。
    親に嫌われては、捨てられては生きられない非力で無力な子供に対してするべきではないことを、私の母親はしていた。でも私にとって母親は自分が生きる世界そのものだからその行為に何も疑いをもたないし、むしろ自分が悪いからだと思っていた。けど、違った。
    ショックと怒りと悲しみで読み進めるのが辛い時もあったけれど、なんとか読了し、読んでよかったと思っています。
    自分が子供を育てるかはまだわからないけれど、子育てをしている時は教科書として常に読んでいたいなと思いました。

  • 虐待と言う言葉を「マルトリートメント」と言う言葉で表現する。マルトリートメント=間違えた関わり方。この言い方をすると自分も関わり方を間違えているのでは?と言う疑問を持てる。マルトリートメントを受けた子どもは脳が変形する。

  • 子供はマルトリートメントをうけると、脳が深く損傷されるようだ。また、攻撃的になったり、自己肯定感が低かったり等と、子供の態度や性格にも大きく影響する。つまり、外見的には影響がなくても、中身に多大な影響を与える。
    親同士の喧嘩の目撃であっても、同じように脳に影響を与えてしまうということなので、自分も意識しないといけないと思った。

  • 専門家の中でしか通じなかった「マルトリートメント」という言葉を世に知らしめるきっかけとなった本。

  • 自分の子育てに不安があって読んでみた。

    体罰よりも言葉の方が脳は傷つきやすい。
    スキンシップ、安心安全な存在だと示す、褒める、共感、同じものを見る、視線を合わせる、夫婦間のいざこざを見せない

    生存本能で脳は変化する

  • 親の何気ない言葉や接し方ひとつで、子どもの脳の発育に悪い影響を与えることがある。
    極端なものでなくとも、つい心の余裕がないときにやってしまいそうなことばかりで、気を付けなければならないと思った。

  • 『子どもの脳を傷つける親たち』(友田 明美著/NHK出版)vol.436
    http://shirayu.com/blog/topstory/brain/6548.html

  • 子供への酷い虐待のニュースが絶えないが、虐待という言葉の持つ印象によって、自分とは関係無いと考える親は多いという。しかし、実際には、程度を問わず、虐待と言われるような事は普通の家庭でも行われているというのが実情である。臨床の現場で活躍する医師である著者自身も二児の母親であり、自分自身も虐待を行ってしまっていたという。著者は、子供の心や体を傷つける行為を、身近で現実的なものとして捉えて欲しいという願いから、あえて、マルトリートメントという言葉を使っている。

    マルトリートメントによって、子供の脳は物理的に傷つき、変更する。それがその後の人生に大きく影響するような結果をもたらすという。例えば、酷い体罰を受け続けた子供は、脳の痛みを感じる神経系統が細くなり、痛みを感じにくくなるという。これは、脳が環境に合わせて変化しようとした合理的な適応である。そうした、子供は大人になってからより刺激が強いものを求めてギャンブルやアルコール依存、ドラッグなどへと走ってしまう。

    マルトリートメントは、体罰といった身体的なものに限らず、暴言やニグレクトなどによる心理的なものも同様に含まれる。マルトリートメントがもっとも影響するのは、6〜8才頃だという。冷静さを欠いた教育やしつけは、結果的に子供を傷つけ、将来の伸びしろを縮めてしまう事にもなるのである。

  • 子供への酷い虐待のニュースが絶えないが、虐待という言葉の持つ印象によって、自分とは関係無いと考える親は多いという。しかし、実際には、程度を問わず、虐待と言われるような事は普通の家庭でも行われているというのが実情である。臨床の現場で活躍する医師である著者自身も二児の母親であり、自分自身も虐待を行ってしまっていたという。著者は、子供の心や体を傷つける行為を、身近で現実的なものとして捉えて欲しいという願いから、あえて、マルトリートメントという言葉を使っている。

    マルトリートメントによって、子供の脳は物理的に傷つき、変更する。それがその後の人生に大きく影響するような結果をもたらすという。例えば、酷い体罰を受け続けた子供は、脳の痛みを感じる神経系統が細くなり、痛みを感じにくくなるという。これは、脳が環境に合わせて変化しようとした合理的な適応である。そうした、子供は大人になってからより刺激が強いものを求めてギャンブルやアルコール依存、ドラッグなどへと走ってしまう。

    マルトリートメントは、体罰といった身体的なものに限らず、暴言やニグレクトなどによる心理的なものも同様に含まれる。マルトリートメントがもっとも影響するのは、6〜8才頃だという。冷静さを欠いた教育やしつけは、結果的に子供を傷つけ、将来の伸びしろを縮めてしまう事にもなるのである。

  • 色々科学的な裏づけをもって書いているが、結局は、言葉の暴力を含むマルトリートメントを受けた子どもは脳の変形をするなど、多大な影響を受ける、という点。根拠を丁寧に示しているが、同じことの繰り返しで、途中で読むのを止めた。

  • 脳は外界の情報を得て様々に変わりうる可塑性を持っている。それが虐待であれば萎縮し、脳機能は低下しうる。福井大の友田先生は膨大な画像研究からその様子を追っている人だ。でもそこにどんなリジリエンスが働いているのかも知りたかった。

  • 親や身近な大人が子どもに対して「積極的に使いたい三つのコミュニケーション」があります。 ①繰り返す ②行動を言葉にする ③具体的に褒める

    具体的に褒める、大人にも出来ていない自分が、果たしてまだ見ぬ自分の子供にも出来るのか、少し不安です。なんか欠点ばかり漁っている気がしています。褒めた方が色々やりやすいはずなんですけどね。

    この心持ちは何処から来るのでしょう。それが解明できたら、少しは人を褒めたり出来るのでしょうか。子供で試すわけにはいかないので、原因がわかるまでは、大人相手に練習したいと思います。

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著者プロフィール

小児精神科医。医学博士。福井大学子どものこころの発達研究センター教授。熊本大学医学部医学科修了。同大学大学院小児発達学分野准教授を経て、2011年6月より現職。福井大学医学部附属病院子どものこころ診療部部長兼任。2009─2011年および2017─2019年に日米科学技術協力事業「脳研究」分野グループ共同研究日本側代表を務める。著書に『子どもの脳を傷つける親たち』(NHK出版新書)、『新版 いやされない傷』(診断と治療社)、共著に『虐待が脳を変える─脳科学者からのメッセージ』(新曜社)などがある。

「2019年 『親の脳を癒やせば子どもの脳は変わる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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