- Amazon.co.jp ・電子書籍 (210ページ)
感想・レビュー・書評
-
著者のうち宇野重規氏は、例の日本学術会議の件で、政府に任命拒否された6人のうちのひとりである。
私は日本学術会議と関わったことはないし、任命拒否が妥当かどうかは正直分からないが、たまたま気になった本の著者がそんな渦中の問題に晒されている方だったので、本書を読んでみた。
本書はタイトルのとおり、未来を語るために若手向けに社会の仕組み、歴史の中の現在、そして未来、希望を各著者が専門分野の知識を活かして語っている。
通して平易な文で書かれているので、大学生や高校生にも読みやすいと思う。
例の宇野氏は、「私」、「信頼」、「希望」の章を担当されている。
特に「信頼」について、本書が書かれたのは2017年だが、今に至るまでに増々この社会関係資本の重要性が増してきている。
「希望」では、社会科学の視点から未来の希望を語られており、渦中の問題も相まってとても読みごたえがあった。
その他、個人的には松沢氏の「歴史認識」で語られるアーカイブの考えや、井出氏の「公」で語られるコモン、パブリック、財政の考えもここ最近で重要性が増してきているように思い、とても勉強になった。
サブタイトルのとおり、未来を語るために今読むべき一冊。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
僕は年を経るごとに社会へ対する関心を失っていて、個人の問題に帰着してます。中年で社会に関心を持ち続けている人はすごいと素直に思う。でも、分断された社会を接着するなんてできるのかしら。どうなんでしょうね。
-
自分なりの尺度を持ちたいですね。
-
4人の方がこの社会についてそれぞれ高度な見識をお持ちですが、分かり易く解説されていて、いろいろと考えさせられました。家族、友人におすすめしたいとも思いました。
-
現代の社会科学を一望できるような本であり、大変勉強になった。