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感想・レビュー・書評
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まほろシリーズ完結編。
多田と行天の掛け合いが缶を追うごとに面白くなっていった。
行天!おい、行天!!
はい、たしかに驚きですね
には笑ったww
岡老人がとうとう決起したんだけど、老人たちはどうも呑気で緩いのが可愛い。運転手の中野もなんだかんだ馴染んでていい味出してた。
行天とはるが少しずつ仲良くなって、はると指だけで手繋いだりするの萌える。
亜沙子と多田がくっつくのはいいけどルルとくっ付くのも良かったなって思うw
終盤、行天が初めてはるの事を名前で呼んで
はるを預かって良かったかもしれない。いざという時、はるを傷つけるんじゃなくて守るために動ける自分を知れて良かった
って台詞に感動した。
なのに!最後の最後やっぱあんたあ門松を持ってくるんかいってのがぽくてイイね。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「まほろ駅前多田便利軒」、「まほろ駅前番外地」は割と早めに読んで
いたのですが、この作品はだいぶ前に買っていましたが、何故か読んでいなくて今頃になって読了です。
なので以前の作品を少し忘れかけて読んでいましたが、
多田と行天のやり取りを辿っていくうちに徐々に
この二人の微妙な関係の面白さが伝わってきて
どんどんと物語に引き込まれていきました。
多田と居候の行天との破天荒な日々が描かれている中、
少し癖のある登場人物と関わることによって、
また一波乱二波乱とあり喜怒哀楽満載な内容となっていました。
息子を失っていて心に傷を負っていた多田と
夫を亡くした亜沙子がこんなにも急展開になっていくとは
ちょっと想像つかなかったので意外でした。
それと同時に行天も過去の心の痛みを心の奥底に秘めながら日々を過ごしていたこと。
それが女の子の「はる」を預かることによって、
徐々に心変わりしていったことによってその後の生き方にも
影響を与えていたことが良いスパイスになったのかなと思えました。
誰もが心に何かを悩みを抱え込んで生活をしているけれど、
それを日常では表すことなく過ごしているけれど、
窮地になった時にはそれを近くの人達がそっと
支え合って生きている姿に心を打たれました。
多田と行天だけの二人の物語だけではなく、
登場してくる人の数だけ物語があり、
それが人との繋がりや絆となっていくというのが
この作品ではよく伝わりました。
行天が突然いなくなってしまった部分は
多田の悲壮感が伝わり、行天のいつものユニークな人柄が
このまま抜けてしまうのかと寂しく読んでいたら
ラストにはまたあのいつもの言動が見えたのでほっと出来ました。
腐れ縁でもなんでもこの二人のコンビは最高でした。
シリーズ完結編となっていますが、
それでもこの二人のコンビの行く末が気になったり、
多田と亜沙子の恋の行方も気になりました。
行天の言った
「でも、俺はあんたのこと、なるべく覚えているようにする。
あんたが死んじゃっても。俺が死ぬまで。それじゃだめ?」
という言葉が心にぐっときました。
命は無くなるのではなく、
誰かの人の記憶に残りながら
命はこうやって引き継いでいくのかもしれないと思いました。
この作品ではさりげなく、会話の端々で大事なことや素敵な言葉が
出て来るのでそれぞれを思い噛みしめたいと思います。 -
まほろ駅前シリーズ3作目。これで一旦は終着しているが、続編を十分書けるような状況での終わり方。
多田と行天の二人。相棒というのも、友達というのも、パートナーというとのも違うような。三浦しをんだけに、ボーイズラブも連想してしまうが、そういうものでもないと思う。
関係性の名称はなくとも、この二人に限らず、誰かが誰かを覚えていたら、そこに何かが生まれる。生きている以上、少なくとも誰にもその可能性がある。
夢を見たっていいじゃない、という、何かで見たフレーズを思い出す。
それは、大島弓子の漫画のふわふわした絵面の奥に、もの凄いような孤独が伴走している、そんな感想にも通ずる。相当甘い認識から発せられているんだろうと推測しとしまうその言葉が、実はギリギリの精神が発している可能性だってあるのだと思ったりもする。
夢を見たっていいじゃないと、言わなければ生きていられない時もあり、実際、何で人が生きているのかと言えば、それぞれの頭の中にしかその答えはないのかもしれない。食べ物が必要なだけあれば。 -
シリーズの集大成、という感じだった。
行天の子ども嫌いをはるちゃんと過ごすことで克服(?)し、多田さんはちゃっかり女社長をものにし、前巻の終わりに匂わされていた野菜集団とも決着がついた。
ヤクザもどきの星さんとも、望まないまま仲良しになっていて面白かった笑
男2人の友情、ともいえないけどなんらかの情があってあったかいお話だった!
続きが読みたい -
行天の子・はるを預かる。野菜団体と岡老人の決起。行天の過去。多田と柏木の仲が進展。
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まるでドラマや映画を見ているかのようにすらすら読めます。毎度予想の付かない展開にのめり込んでしまう。シリーズ完結編なので前二作を読んでおく必要がありますが、前二作も同様にすらすら読めるので問題ありませんね。
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まほろ市は東京都南西部最大の町。駅前で便利屋を営む多田と、居候になって丸二年がたつ行天。四歳の女の子「はる」を預かることになった二人は、無農薬野菜を生産販売する謎の団体の沢村、まほろの裏社会を仕切る星、おなじみの岡老人たちにより、前代未聞の大騒動に巻き込まれる!まほろシリーズ完結篇。
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東京都南西部最大の町まほろ市で、便利屋を営む多田と居候の行天が四歳の女の子を預かることに。町では無農薬野菜を販売する謎の団体と裏社会のドンが衝突。前代未聞の大騒動に二人が巻き込まれるシリーズ完結編。
独特な世界観と個性的な登場人物が次々と登場したこのシリーズも遂に終わり。ラストに相応しく、これまでの登場人物が総出演し、いつもよりドタドタ感が増えた。何より嬉しいのは、そのみんなが成長していること。文庫版特別収録短編も良い味出してる。 -
多田便利軒のドタバタ。今回の騒動は遺伝上は行天の子でもある「はるちゃん」を一ヶ月半ほど預かって欲しいという依頼に端を発する。行天の過去や、山城町の岡さんの横中バス問題、多田の恋心、星のしのぎとか色々絡まり合って、落ち着きどころの見えないままに物語は疾走し、読む手も全く止められない。やっぱりいいよなぁ、多田便利軒。こんなに空気感の良い小説は少ない。面白い。