まほろ駅前狂騒曲 (文春文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 多田便利軒のドタバタ。今回の騒動は遺伝上は行天の子でもある「はるちゃん」を一ヶ月半ほど預かって欲しいという依頼に端を発する。行天の過去や、山城町の岡さんの横中バス問題、多田の恋心、星のしのぎとか色々絡まり合って、落ち着きどころの見えないままに物語は疾走し、読む手も全く止められない。やっぱりいいよなぁ、多田便利軒。こんなに空気感の良い小説は少ない。面白い。

  • シリーズの集大成、という感じだった。

    行天の子ども嫌いをはるちゃんと過ごすことで克服(?)し、多田さんはちゃっかり女社長をものにし、前巻の終わりに匂わされていた野菜集団とも決着がついた。

    ヤクザもどきの星さんとも、望まないまま仲良しになっていて面白かった笑

    男2人の友情、ともいえないけどなんらかの情があってあったかいお話だった!

    続きが読みたい

  • まほろ駅前に便利軒という便利屋を営む多田とそこに転がり込んできた同級生の行天の二人があらゆるご注文、お手伝いにお答えする業務の中で起こるドタバタと人間模様。
    無口で寡黙な多田はまほろ市でその生業をつつがなくこなし信用を得ていたが、野風増でマイペースな行天が転がり込んで二人分の食い扶持を稼がなくてはいかなくなり、今日もあらゆる仕事を請け負っている。
    そのまほろ駅前の便利軒が請け負った仕事の数々の中に人との繋がりやそれぞれの発注者やそれに絡んで来るヤクザまがいの人々との絡み合いが二人を変えていき、二人の人生を広げて行く。
    読み始めたら止めることが出来ずあっという間に読み終わること請け合いです。

    なお私が読んだのは文庫本ではなく初版の書籍です。
    検索には出てこなかったので文庫を登録しました。

  • 初読。シリーズ3作目。タイトルがうろ覚えで新作と気が付かずやり過ごしていたことに気が付きあわてて読了。今までの登場人物をかき集めてフィナーレへ。主人公2人の関係が、それぞれの重い過去を乗り越えて新しいステージへ。幸せなラストへもっていくために、一歩間違えばご都合主義的な薄っぺらいものになりそうなところを、しをん様が見事に導いてくれた。自然によかったよかった、と微笑ましくなりました。

著者プロフィール

1976年東京生まれ。2000年『格闘する者に○』で、デビュー。06年『まほろ駅前多田便利軒』で「直木賞」、12年『舟を編む』で「本屋大賞」、15年『あの家に暮らす四人の女』で「織田作之助賞」、18年『ののはな通信』で「島清恋愛文学賞」19年に「河合隼雄物語賞」、同年『愛なき世界』で「日本植物学会賞特別賞」を受賞する。その他小説に、『風が強く吹いている』『光』『神去なあなあ日常』『きみはポラリス』、エッセイ集に『乙女なげやり』『のっけから失礼します』『好きになってしまいました。』等がある。

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