消失!(『中西智明掌編集』特別書き下ろし収録) (講談社ノベルス) [Kindle]

  • 講談社 (2007年10月4日発売)
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みんなの感想まとめ

人間消失とミッシング・リンクをテーマにしたミステリーで、驚きの連続が展開される作品です。物語は、犯人の視点から描かれる赤毛の連続殺人や、現場から消失する死体の謎を中心に進みます。読者は、犯人と被害者が...

感想・レビュー・書評

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  • 消失!
    200813読了。
    今年64冊目今月5冊目。
    #読了
    #消失
    #中西智明

    図書館本。入手困難。
    寡作の著者唯一の長編。
    この年代にこの年齢でこのミステリをかけるのはぶったまげる。

    正直3度仰天した。
    また、文庫版の表紙にもある仕掛けがしてある。読後確認したが、さらにやられた!感がある。

    惜しむらくはこの一作で作者も消失!したことか。

  • 2026/8/10
    これはすごく消えた
    タイトルに偽りなし(ミステリのタイトルには偽りしかないだろう、問題は偽られていないとどう思わせるかだ)



    圧縮すげー

  • 2026年4月読了。

     人間消失とミッシング・リンクのイリュージョン。種明かしからの驚きの連続に開いた口が塞がらない!
     物語の序盤、いきなり犯人の視点から赤毛殺しが描写される。どうも犯人は赤毛に対して強い憎しみをもっているらしい。その憎しみは連続殺人へと発展し、次々に赤毛が襲われていく。
     所変わってアマチュアバンドの練習場であるビルの空室で、赤毛の持ち主マリーが撲殺されている。しかも現場から脱出できないはずの犯人の姿が見当たらない。大騒ぎしている間にマリーの死体も消えてしまう。
     また別の場所では未亡人の女が息子同然に育てた純二を探している。必死の捜索のすえ、女は黒ずくめの人物が純二を手にかけている現場に出くわす。逃走する犯人が逃げ込んだ場所は袋小路だ。しかしまたしても犯人は姿を消してしまう。それも純二の亡骸といっしょに。
     このように、今作は犯人と被害者の死体が消失する。まるでマジックショーのように、そこに捕らわれたはずの人物が跡形もなく消えるのだ。さらには無差別に殺される赤毛の持ち主には、何か他に共通点があるのか。読み進めるごとに謎が深まっていく。
     そして驚きの種明かしはまさにひっくり返るような衝撃だ。そういうことだったのかと頭を抱えることだろう。手の込んだトリックと捻りのある真相にうなった傑作だ。
     ついでに中西智明掌編集も不思議な読み心地で楽しかった。中でもマウスの話が独創的で好みだった。

  • 現場から犯人が消えるという事件が立て続けに起こり、また別の行方不明事件が発生、それを解決する、お話(?)。

    驚きの事実、なんとなくその考えにに至りそうになりかけるも、見事に騙されましたな。
    からの、さらなるどんでん返し真実が恐ろしかったですな。

    3つの事件に関係性があることはわかりながら、まさかそう繋がるとはねぇ。

    繋がったと思ったら、恐るべき展開に。
    きれいに裏切られましたわねぇ。

  • ネコだと思ったらイヌだった。
    いずれにしても犯人は許せない。

    冒頭のユカのモノローグチックな描写の時点で「こいつネコだろ」とほぼ確信。
    まさかこれ一本でいくつもりか、、?と不安になったがどうやらそうではなかったらしく、とりあえず読み進めてみる。

    マリー殺しや裕二殺しのトリック推理のパートでは「何をちんたら古臭いトリックやってんだ」と思ったものだが、逆にそれ自体がメタ的な伏線、、、といえるのかも、、、

    自分自身、騙されることを求めている節はある。
    しかし、騙されればいいってもんでもないな、と感じた作品。
    犯人の必然性が感じられないので最後のサプライズは蛇足。

  • 3つのどんでん返し?ポイントのうち一つ目は最初から違和感に気づいてしまい(種類が思ってたのと違ってたけど)、なんだかなあ〜と思って読んでたら二つ目で「え?!」、最後で「ああ?!」としっかり楽しませてもらいました。

  • 消失という中編と、ショートショートを再アレンジした短編の構成。
    消失: コペルニクス的発想に加え、どんでん返しあり。ただ後味は良くない。まず構想ありきのようで、辻褄合わせ感あり。とは言え、斬新な作品であるし、ライト感あり、十分楽しめた。

  • お勧め度:☆7個(満点10個)。読み終えて一番の感想は、何とも後味悪い、腑に落ちないミステリーだと思う。これが、ミステリーファンの中で本格ミステリーと評されることがちょっと不思議な気がする。さすがに、私も最初は騙されていた(誰でもそうだろうけど)これはミステリーの根本を崩す展開だと思う。ネタバレなので言えないけど、それを知れば何とばかばかしいとさえ思う。要するに解説でも言っているように、消失マジックなのだ。「人間消失」のミステリーの本質を覆すような作品と言えるかもしれない。ただ、それはタブーとも言える。

  •  中西智明というミステリ作家をご存知だろうか。1990年に、講談社ノベルスから初版刊行されたこの作品が、唯一の単行本である。以下に、過去に書いた感想を転載する。

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     なぜ著作リストがないのかというと、中西智明さんの著作は本作一作のみだからである。同志社大学在学中の1990年10月に講談社ノベルスから刊行され、1993年7月に講談社文庫化されたが、それ以降次作は刊行されず、本作も絶版となってしまった。

     そんな本作だが、本格ミステリーが好きな方限定の作品であると、まず断言しよう。ストーリー性は皆無。単純かつ大胆なトリックこそミステリの命、と言ってはばからないだけあって、読者を騙すことのみに特化している。一切の濁りのなさは、さしずめ本格ミステリーの大吟醸とでも言うべきか。

     タイトル通り、死体と真犯人の消失を扱っている。大きく分けて三つの罠が仕掛けられているのだが、わははははは、これはやられました。露骨すぎるくらいの伏線が、あっちこっちに張られているではないか。文庫版では、さらに堂々と…。でも騙された。実に愉快痛快。うーん、至福の一時であった。

     と僕は拍手喝采を送りたいのだが、人によっては青筋立てて怒りまくることうけあいだろう。本格のスピリットを凝縮した作品であると同時に、本格嫌いな人が指摘するところの欠点を凝縮した作品である。それでいいのだ。だからこそ、綾辻行人さんや我孫子武丸さんの後押しが得られたのだろう。

     一日も早い再会を期して…とあとがきは結ばれているが、結局再会は果たされぬまま。本作のような作品でデビューしてしまうと、後が続かなくなるのも無理はない。読者を騙し続けるプレッシャーの大きさたるや、さぞかし神経をすり減らすに違いない。常に際どい勝負を強いられるのだから。

     この先、中西さんの新刊が刊行されることは期待薄だが、もしも刊行されたら著作リストを作成しよう。同時に、本作の復刊もお願いしたい。本格好きを自認する方は、是非古本屋を探してみよう。手に入れるなら、ノベルス版より文庫版がお薦めだ。その理由は、ここには書けない。

    -----

     僕は書籍版も所有しているが、今回電子書籍版を購入したのには、理由がある。電子書籍限定で、『中西智明掌編集』が、特別書き下ろし収録されているという。かなり期待して、その掌編集を読んでみた。

     ………。7編とも、掌編と呼ぶには中途半端に長いが、何よりとっても期待外れ。まとめ部分もとってつけた感じだし、お金を取れるレベルではないだろこれ。「結界」の話とかは、膨らませる余地がありそうだが、あくまで本編のおまけと思っておいた方がいい。

     ミステリ業界との接点は持っていることはわかったが、本気で単行本第2作を出す気はなさそうである。あ、本編は本格好きならお薦めですよ。

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