一行怪談 (PHP文芸文庫) [Kindle]

  • PHP研究所 (2017年7月7日発売)
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  • 本 ・電子書籍 (206ページ)

感想・レビュー・書評

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  • タイトル通り、一行の怪談。一文の話(というか情景)なんだけど詩ではなくて、ちゃんと話になってるのがすごい。そしてよくこれだけ考えつくな〜。オカルトエンタメ大学とかTVでの印象が強いけど、吉田さんの書く本も面白いのかなと思った。

    • 土瓶さん
      へ~!!
      なんか想像できそうでできない。
      おもしろそう。
      もしくはまったくピンとこないか(笑)
      へ~!!
      なんか想像できそうでできない。
      おもしろそう。
      もしくはまったくピンとこないか(笑)
      2024/09/26
    • ゆきやままさん
      土瓶さん
      短歌みたいな感じかな。それなりにルールがあって、「。」は一回しか使わない。なかなか書くにはキツい縛りだと思います。
      土瓶さん
      短歌みたいな感じかな。それなりにルールがあって、「。」は一回しか使わない。なかなか書くにはキツい縛りだと思います。
      2024/09/26
  • 淡々と1ページに1行ずつ、綴られる怪談。

    ・題名は入らない。
    ・文章に句点は一つ。
    ・詩ではなく物語である。
    ・物語の中でも怪談に近い。
    ・以上を踏まえた一続きの文章。

    この五つの凡例で、サクッと読めて、ブワッと想像力を掻き立てられる。

    『誕生日のたび、鉈と花束を持った女が現れ、窓の外から祝いの言葉を叫ぶのだが、花の数は毎年一本ずつ減っていて、今年はついに鉈だけを手にした女が来ることになる。』

    でゾッとなったり、

    『そっと箪笥をのぞくと、片一方の靴下がもう片一方を飲み込んでいた。』

    なんていう、ちょっと、それは表現力のなせる一行だったりと、くすり。

  • 飯田茂実『世界は蜜でみたされる: 一行物語集』に触発されて読んでみた。やはり一文だけで紡がれた掌編集。飯田の物語が、その一文の前、そして一文の後ろに無限の時空が茫漠と拡がり、そこにあるものを想像してしまうのに対し、こちらはその一文だけですっくと屹立し、独立した世界を構築している作品が多かった感じがする。

  • 一行だけ、本当にたった一行だけでここまで不気味なものを書けるのは正直凄い。
    しかも、それが何種類も続くんですよ。驚き。
    それほどネタがあるんだ、という驚きもあるけど、淡々と一行だけで怖い話を書き続けられるのが凄い技量だと思う。

    一見すると「?」と首を傾げたくなるような内容もあったけれど、一行だから戻って文章を確認してもう一回読んでを繰り返せる。
    そしてようやく分かる怖さ。怖さが分かってくると楽しめる。
    お手軽に恐怖心を摂取したかったらお勧めですね。

    ちなみにこの本、最後に解説があるんですよね。
    私はいつも解説なんて「物語に何も関係ないだろ、つーか蛇足だろ解説なんて。余韻に浸らせろ」と思っているタチなんでいらないんですけども、解説の文章があまりにも軽いノリだから読みやすい。
    解説もセットで楽しめる物語! こういう解説なら大歓迎ですね!

  • 一行で恐怖を想像させるって、いくつかならともかく、一冊全部って難しいみたい。解説も出来ないし。
    ただ、よくわからない文が多い。期待したから残念。

  • 怪談というほど怖くはなかったけど、独特の雰囲気が漂ってて、読んでると居心地が悪くなる。

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著者プロフィール

怪談研究家。1980年、東京都生まれ。早稲田大学卒業後、ライター・
編集活動を開始。怪談サークル「とうもろこしの会」の会長をつとめ、
オカルトや怪談の研究をライフワークに。テレビ番組「クレイジージ
ャーニー」では日本の禁足地を案内するほか各メディアで活動中。
著書に『一生忘れない怖い話の語り方』(KADOKAWA)、『オカルト探
偵ヨシダの実話怪談』シリーズ1~4巻(岩崎書店)、『怖いうわさ 
ぼくらの都市伝説』シリーズ1~5巻(教育画劇)、『恐怖実話
怪の残香』(竹書房)、『日めくり怪談』(集英社)、『禁足地巡礼』
(扶桑社)、『一行怪談(一)(二)』(PHP研究所)など多数。

「2022年 『現代怪談考』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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