本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Amazon.co.jp ・電子書籍 (171ページ)
みんなの感想まとめ
複雑な人間関係を描いた物語であり、特に四角関係の難しさを巧みに表現しています。自己愛や共依存が絡み合う中で、登場人物たちは異常な執着に翻弄され、時にはホラーじみた状況に陥ります。恋愛とは異なる崇拝の感...
感想・レビュー・書評
-
三角関係は物語としてたくさんある。夏目漱石の小説はだいたいそう。「三」の話は、中上健次もどこかでしてたと思う。
対して、四角関係を物語にするのはむずかしい。偶数は安定してしまう。ドラマが起きづらくなるのだろう。漫画だけど、あだち充の「H2」も、四角関係から始まったものの途中から三角関係に収束してしまっていた。
その点、「卍」はなんとかぎりぎりうまくいっているように思える。四角関係は、三角を複数作ることでうまくまわるのだろうが、それはけっきょく三角関係の物語ではある。ただそのなかでも、結果的にきれいな四角を描いているように見える。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ぶっ飛んでますね。
自己愛サイコパスの入り乱れた関係は、恋愛とは呼ばないであろう。
崇拝って言ってる時点で恋愛とは違うのにどんどん深みにはまっていく人達。ホラーじみている。
子供みたいに自分を死ぬほど好きでいて欲しいという異常自己愛の光子に巻き込まれていく他の3人も大して変わらない。
性も情欲も関係ない世界でこそ高みに上がる執着と共依存。
行き着く先は破滅。
暇な金持ち2世はろくなもんじゃないのかも。
あ、でも怖くて面白かったです。
サイコサスペンス -
なんというかドロドロの内容をコテコテの関西弁で語られると何だか脂っこいというかしつこいというかもうたくさんですという気分になります。押さえておくべき古典的な作品だと思うけれど、結構ぶっ飛んでいると思います。なんか他の手立てはなかったのかという気持ちが残ります。
-
ぞっとする
-
不穏な感じはするものの、比較的ゆっくりと物語が展開されてきたのが、クライマックスで奈落の底に突き落とされたような感じでした。
まるで絶叫マシンのようだと思いました。 -
読むのは大変だったけど、ドキッとする結末だった
-
痴人の愛や春琴抄に通じるようなアブノーマルな関係を描きつつも、サスペンスやミステリー、最後にはホラーを読んでるような気分になるほど、話しが二転三転しつつ怖ろしい。
結局、光子さんの本音がどこにあって、どこまでが嘘で本当だったのかは読む人によって見解が分かれそうだ。 -
ゾーッとした。狭い世界に引きずりこもうとする人は怖い。関西弁の語りが良いが内容が怖すぎてよくこれをずっと書いていられると思う。
-
面白かった!
登場人物一人一人が狂っていく過程が興味深くて。
ほんの些細なこと。ちょっとしたきっかけ。
優越感や劣等感。
独占欲。
環境。
少しの出来心。
理由なんてあって無いようなもので、なるべくしてなったのかな。いや、全ては光子の掌の上だったのか。
光子は加害者なのか被害者なのかも意見が分かれそうなところ。
光子は全てに対して本気で正直だったかもしれないけど、こういうのを"もてあそぶ"っていうんじゃないかと。
利己的な愛情は本物の愛なのか?
-
満員電車でスペースが無い状況、吊革に掴まっていて片手が塞がっている状況などでは、スマホのkindleでの読書となります。
本作もそのような状況で読んだ作品。
kindleストアの青空文庫にて無料で入手。
学生時代に、読書をサボっていたため
日本文学には疎い私。
復習がてら故作家の作品に挑んでいます。
ちょうどwowowにて谷崎作品の映画が特集されていたので、読んでみました。
他人を操ること操られることに歓びを感じる
精神的なSMが乱れて飛んでいる感じでした。
映画化は何回かされているようなので、見てみようと思います。 -
残り15%くらいからの展開が半端ない。世界仰天ニュースで取り上げられそうなレベル。
もう、誰も信じられない、的な。
神に崇拝するってこんな感じなのかなぁ。観音様、と光子が妙な伏線となって最後まで展開されていく。人の気持ちなんて詮索したところでそれが真実とは限らない、けど自分の中で相手に期待するものって少なからずあって、そうさせるためにいろいろボロを隠しながら操っていくけど、相手も相手なりに狡猾なこと考えてて、結局嘘を上塗りしていくような。 -
光子は何も考えていない。
すごい。 -
主な登場人物は、美術学校に通う園子、その夫で弁護士の幸太郎、園子と美術学校で知り合った光子、光子の恋人である綿貫。
園子が作家である「先生」に過去に起こった出来事を関西弁で告白する話だが、助詞の「に」を「い」で表記していたりして、関西人の私でも若干読みにくかった。
園子と光子の同性愛が中心となって物語が進んでいくが、二人が親密になっていく過程、綿貫の登場による二人の絶縁、関係修復のための一芝居、綿貫から園子への奇妙な申し出、自殺騒ぎ、光子と幸太郎との間の出来事、光子による支配、破局へと波乱万丈の展開を見せる。
同性愛自体、私には理解できない感情なのだが、物語の中身にもいろいろと理解できない事柄があるし、特に光子の気持ちや考えが謎。
登場人物はみんな感情が理性を凌駕してしまっており、お互いに騙し騙されしながらも、騙されるのを承知のうえでその役割に満足して、ひとつの劇を演じているように感じた。
著者プロフィール
谷崎潤一郎の作品
本棚登録 :
感想 :
