東の果て、夜へ (ハヤカワ・ミステリ文庫) [Kindle]

  • 早川書房 (2017年9月15日発売)
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みんなの感想まとめ

主人公の成長と変化を描いた物語は、麻薬組織の見張り役を務める黒人少年が、仲間と共にある判事を殺すためにLAからウィスコンシンへ旅する過程を追います。物語は、深夜のハイウェイや寂しいドーナツ屋、荒廃した...

感想・レビュー・書評

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  • 麻薬組織の見張り役を務めていた主人公の黒人少年。警察のガサ入れをきっかけにその任を解かれ、ボスの命令で三人の仲間と共にある判事を殺しにLAからウィスコンシンへ旅をする。寂寥な国土を走る、負を抱えた主人公の成長と変化に頁をめくる手が止まらなかった。
    深夜のハイウェイの物量感。ドーナツ屋の寂寥。どこまでも続く農地と捨てられた家々の荒廃。ガソリンスタンドの公衆電話の静寂。車社会。ラストベルトの苦み。人種差別。剥き出しの暴力と銃の冷たさ。こうした描写のなかにアメリカという風土が立ち上がる。犯罪小説でもあり優れたロードノベルだった。
    なにより、この表紙。レコードやCDでジャケット買いというのがある。本も同じ。「東の果て、夜へ」はそのひとつの例。一目で手にとってしまった。ガソリンスタンドの淋しさと荒寥感がなんとも言えない味がある。

  • 日本でいうところのヤクザの下使いの少年イースト。トップを務めるフィン叔父から、他の少年たちとの4人組で「殺し」をしてくるように言われて。。明るい場面が全然ないままに進んでいく。この手の設定でアメリカが舞台だと、どうしても「白人」「黒人」みたいな話は付き纏うけれど、大きなテーマは再生というか、生きる気持ちというか、そんなところにあるのかな。後半、主人公の少年はなかなかの奴になっていく。映画っぽい話だった。

  • 重厚にして叙事や情景描写に文字を割いているようで、細かな感情の機微が丁寧に描かれている。通過儀礼、渇いているようで瑞々しかった。「ロード」と言われると「ムービー」を連想してしまいがちだが、小説の方が土地や文化を調べて時間をかけて堪能できる良さがある。タイに自分を重ねたけど、イーストの成長も、回り出した歯車が止まらない様子もクライムノベルらしくて好きだった。全ての表現を原文で味わいたいと思った。

  • おもしろくてさくさく読んでしまった。
    この手の他の小説と比べると汚いものの表現がマイルドなのでよみやすい。
    この環境下で染まらずに命令以外の「やってはいけないこと」やらずにおかしくなっていないの、主人公がいちばん狂人なのではないかと思った。

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