苫米地博士の「知の教室」: 本当の知性とは難しいことをわかりやすく説明することです! [Kindle]

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  • サイゾー
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感想・レビュー・書評

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  • 「四次元とは」
    タテヨコ高さの三次元に時間軸を加えたものですがよくわからなかったのは僕も同じでした。
    そこに「待ち合わせ」の概念を持ち込むととてもよくわかります。
    たしかに同じ場所に座標軸を取っても時間軸が合わないと出会うことはありません。
    時間の感覚ってそういうことなんやなあと思います。

    「時間は未来から過去に流れる」
    何をいってるかわからないかもしれませんが本書を読むとスッと入ってきます。
    となると「未来は決まってるから何をやっても無駄なのか」
    というとそうではなくて
    「人間には未来に影響を与える能力を持っている可能性がある」
    ということです。
    未来はたくさんの可能性があるということですよね。
    どれと出会うかは思考次第ということやそうです。

    「思考は時空を越えることができる」
    球技をしてると相手をコントロールしてこちらの有利に誘導することが可能な感覚があります。
    これは未来を変えてるんやということです。
    「未来を引き寄せる」
    と自己啓発本でよく言いますがこれも同じ意味なんやということです。

    「行動よりも思考の方が大事」
    著者は今日頑張るんではなくて「明日、自分がこうなってほしい」未来に向けて「こうなりたい」という強い欲求を起こすことが大事になってくるとおっしゃってます。
    たしかに思考の大切さはよくわかるんですが行動を起こさないと何も起こらないように僕は思います。
    ただ思考の大切さがより強力に想起されました。

    「どれほど努力しても報われない時は報われない。それは別の因果」
    そりゃそうなんですけどねσ^_^;
    でも僕は成功したものは須く努力しているという言葉が大好きです。

    「臨場感を上げる」
    現実と変わらないくらい未来にリアリティを持つということでしょうか。
    本書でも「ゴールを達成した自分を臨場感豊かにイメージするしかない」とおっしゃってます。
    「未来を自分好みになる」
    ように思考を持っていかないといけないということです。

  • 苫米地博士に取材者が疑問を投げかける取材形式の内容を収録したもの。
    「へぇ」って思う面白いところが、深堀されずにサラっと流れちゃうのがちょっと残念だった。
    そこをもっと解説してほしいのに!っていう場面が結構ありました。
    (物理の話とかは特に!!)
    でも全体的にはものすごく納得。
    物事の本質をどうやって見るか?
    不思議だけど、科学技術が確立されていない何千年も昔に、「これは真理」として気付いた人がいる。
    これが今では科学的に証明されていたりするのだけど、なぜ当時「これは真理」として揺るぎない自信で人に伝えられたのだろうか?
    「何か現象があって、真理にたどり着く」というよりも、実際は「真理に気が付いてしまった。
    その証明のために現象を追いかける」という事をしている方が、圧倒的に多いのではないだろうか?
    つまり「真理」って「直感的に気が付くかどうか?」なのだと思う。
    普通の人には見えない世界が、この天才たちには見えるのだろう。
    「時間」の概念の説明が秀逸。
    なんで我々は時間が「過去から未来に流れている」って思いこんでいたのだろう?
    正解は逆!
    「未来から過去に向かっているのが時間」なのだ。
    内容もさることながら、その「真理」を「分かりやすく」伝えていることがスゴイのですよね。
    (ただ本書では、もっと詳細に説明してほしい部分が多かった)
    そうは言いつつも、是非、雑学ネタとしても、本書を読んでほしい。
    (2017/9/20)

  • 次元、時間などぼんやりとしたイメージで捉えていた様々な概念が本書で腑に落ちました。

  •  苫米地英人氏の独特の言葉、考え方についてご自身が解りやすく解説したもの。書籍を読んだりやYouTubeを見る時に参照するとより理解が深まって良いだろう。
     入社時は財務、その後留学しプログラミングのスキルを生かしてAI研究、その後洗脳、コーチングなどを専門にされているという非常に変わった人。
     一般の人から見ると共通項がないと思われるこの取組の広がりは彼なりの言葉で言えば「情報空間」とその「操作」という風に考えているのだろう。
     乱暴な言い方をすれば、コンピュータはプログラムでいかなるアプリケーションも実現できるが、それと同様にヒトの情動や行動も変えられるということなのだろう。
     そのように考えるヒトはどのように世界を見ているのか。ある意味用語集のこの本を読むことで理解が深まると思う。

  • 話し方がラフすぎて引いてしまうのだが、「第6時限 怒りのコントロール」は参考になった。
    怒りは生理現象である。うんこ、だれも電車の中でうんこしないで我慢する。うんこはためていたら体に悪い、だからトイレで出す。怒りも同じ、ただ、上司の前、妻の前でうんこする人はだれもいない、そこは我慢して少ししてトイレでゆっくり出したらいい。そしてその復讐策を練る。

  • 見えているものが全く異なる人からその感覚を教えてもらう。おもしろかった!

  • 苫米地氏とインタビュアー氏の掛け合いで、現代の世の中にある真実に触れようとする一冊

    書籍の書下ろしではなく、サロンメンバー(?だったかな)向けの会報かなにかの一部を再編して掲載しているそうで、話の前後や背景がいまひとつわからず理解が及ばなかった部分もあり

    またインタビュアーの方と世界観・前提知識が共有されているせいか、言葉が足らなくてよくわからないところもかなりあったし、口語体なのでニュアンスがくみ取れない部分も……

    総じていえば、面白い部分もあったけどかなり断片的な情報の吸収にとどまったという感じで、他の苫米地氏の書籍に比べるとちょっと物足りないかなという印象でした

    心理を突き詰めるとやはりお釈迦様の教えにたどりつくのが興味深い

    ・限定合理性
    我々の満足感、幸福感は資産の量ではなく資産の変化であるダニエル・カーネマン

    金田中(かねたなか)

    ・確率論
    ベイズ理論 100万回やっても1/2の確率は変わらない
    デンプスター・シェーファー理論 1000万回とかやっていると偏っていく 前の事象に次の事象は必ず影響を受ける
    ……が実際に統計学ではいまだにベイズ理論が使われる

    IQにはほとんど差がない、人との差が出るのは知識の量
    中学生も大学教授もIQはほとんど差がない

    怒りの感情は感情としてTPOをわきまえて出す。排泄と同じ。

    ただし何もしないのではなく、再度攻撃されないように対処する

    抑止力としての復讐は怒り狂った状態ではなく冷静になって行う

    感情表現をだしていくようにしたのは戦後GHQ
    出さないのが日本人の美徳だった。情動は人前で出さない。

    情動優位をやるめるためには論理的に復讐する方法を考えること

    一番いいのは感情的にならない人間になること。情動は娯楽

    常に批判的に聞く「なんで?」

  • 聞き手が、話し手である苫米地氏の会員制ウェブサイトの会員から寄せられた質問をベースに、苫米地氏の考えを深堀していく対話形式の書籍。正直に言うと、専門的な用語や話し手の主張の背景を理解していないといけない部分も多くあり、半分くらいは十分に理解できなかったと思う。ただ、これまでの考えを覆すぐらいのインパクトがあり、意外な所で意外な観点から切り込みを入れてもらった面もあった。苫米地氏の書籍をもっと手に取っていきたいと思う。


    ◆怒りのコントロール
    ・本当に大事なのは怒った後。
    ・次の理不尽な攻撃を防ぐための抑止力としての復讐をどうやってやるのか。
    ・でも、その大事なことを怒ってはできない。情動に負けてて抑止力としての復讐なんて論理的に考えられない。
    ・怒りながら抽象度の高い作業はできない。
    ・怒ること自体は問題ない。TPOに合わせて吐き出せばOK.
    ・都度「怒るべきか、怒らざるべきか」と立ち止まるから問題。
    ・ただ、繰り返しだが、本当の問題は相手の次の攻撃があるかどうか、ありそうなら抑止力としての報復行動を考えること。

    ◆並列化
    ・推論の重要性、推論の前提は一定の抽象化された知識とネタ。
    ・具体的な練習方法として、30分以内に5紙を読んで必要な情報を抽出する。

    ・「自分のゴールに対するグレインが生まれてゲシュタルトが生まれるから、ある素材に対してこれは重要だ、重要じゃないって判断が瞬時にできるようになる」

    ◆日本が形成してきた社会とグローバリゼーション
    ・「株主本人なんだから好きに決めて何が悪いって話でしょ。これは極めてフェアな世界なんだよ。というか、そういう日本式のフェアな世界を、日本は平安の昔からずっとやってきたわけだ。社会的、公共的なところでフェアネスト個人的身内の中のアンフェアネスの中でのバランスをとって文化的に維持して2000年だよ・・(略)。ところがグローバリズム論理のワンルールの世界は違う。・・(略)・・要は、ワンルールの席アハ建前しかない世界なんだよ」

  • 時間と空間、4次元、時間は未来から流れるなど、分かり易くイメージ出来た。
    前半はグイグイ読めたが、後半はグタグタになった。苫米地氏の著書は、掴みはすごいが、オチがなく煙に巻かれた感じになる事が多い。って分かってても読みたくなる。
    人や世の中のニッチ(問題)が凄く分かってる人なんだと思う。抽象度を上げる重要性に説得力を感じる。

  • 本当の知性とは「難しいことをわかりやすく説明すること」という主張に共感した。
    仕事、教育、世の中のしくみ等、自分自身で難しく捉えていたことで、自らの成長を留めてしまっていたことに気付いた。
    そして、良くも悪くも「感情」に流されないためには、マイナスな感情も「楽しみ」=娯楽として捉える事。
    筆者の言葉には、ある意味希望を与えられた。

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著者プロフィール

認知科学者(計算言語学・認知心理学・機能脳科学・離散数理科学・分析哲学)。
カーネギーメロン大学博士( Ph.D)、同 CyLab フェロー、ジョージメイソン大学C4I&サイバー研究所研究教授、公益社団法人日本ジャーナリスト協会代表理事、日本外交政策学会会長、コグニティブリサーチラボ株式会社CEO 兼基礎研究所長。マサチューセッツ大学を経て上智大学外国語学部英語学科卒業後、三菱地所へ入社、財務担当者としてロックフェラーセンター買収等を経験、三菱地所在籍のままフルブライト全額給付特待生としてイェール大学大学院計算機科学博士課程に留学、人工知能の父と呼ばれるロジャー・シャンクに学ぶ。同認知科学研究所、同人工知能研究所を経て、コンピュータ科学と人工知能の世界最高峰カーネギーメロン大学大学院博士課程に転入。計算機科学部機械翻訳研究所(現 Language Technologies Institute)等に在籍し、人工知能、自然言語処理、ニューラルネットワーク等を研究、全米で4人目、日本人として初の計算言語学の博士号を取得。帰国後、徳島大学助教授、ジャストシステム基礎研究所所長、同ピッツバーグ研究所取締役、通商産業省情報処理振興審議会専門委員、早稲田大学研究院客員教授などを歴任。また、晩年のルー・タイスの右腕として活動、ルー・タイスの指示により米国認知科学の研究成果を盛り込んだ最新の能力開発プログラム「 TPIE」、「 PX2」、「 TICE」コーチングなどの開発を担当。その後、全世界での普及にルー・タイスと共に活動。現在もルー・タイスの遺言によりコーチング普及及び後継者として全世界で活動中。一般財団法人サヴォイア王家諸騎士団日本代表、聖マウリツィオ・ラザロ騎士団大十字騎士。近年では、サヴォイア王家によるジュニアナイト養成コーチングプログラムも開発。日本でも完全無償のボランティアプログラムとして「PX2」と並行して普及活動中。

「2023年 『新・夢が勝手にかなう手帳 2023年度版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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