これからのSierの話をしよう エンジニアの働き方改革 ThinkIT Books [Kindle]
- インプレス (2017年9月8日発売)
- Amazon.co.jp ・電子書籍 (200ページ)
感想・レビュー・書評
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SIerの経営者が、これからSierのエンジニアや経営者はどういうふうにしていけばいいかを書いた本。
特別目新しいことが書いてあるわけではなかったけど、納得できる部分も多かった。
「SIerのホームページを見ると「技術力」「 ソリューション力」「高品質」などの漠然とした強みをアピールしている会社が多い」って、うちの会社もそうだなと思った。全く持って特徴や強みが見えない。じゃあ、なんて書けばいいのかと考えても確かに思いつかないんだけど…。
驚いたのが、SIerの多くは帰社日を月1日としているということ。うちの会社は特別、帰社日というものはないなぁ。せいぜい、半年に1回、全体会議があるぐらい(来ない人も多い)。他に社員旅行や忘年会などのイベントごとではある程度集まることもあるけど、もっとうちの会社も客先常駐の人が集まる機会を多くしてもいいのかなと思った(ちなみに、著者の会社は月3日ぐらい帰社日があるらしい。そんなに多いと、面倒くさがって嫌がる社員が多そうな気がするけど)。
後、性別や人種によるキャリアアップを阻む差別のことを、「グラスシーリング」や「バンブーシーリング」と呼ぶということを初めて知った。こういう言葉ができるぐらい、よくあることなんだろうな。うちの会社ははたしてどうなんだろうか…。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
エンジニアとして個人・組織がスキルアップするために何をしたらよいか、具体的に書かれている。Sier 従事者として、残業時間を減らすのは無理、帰属意識がないのは仕方ない、スキルアップしなくても営業が強ければお仕事はなくならないビジネスモデルだと考えていたが、そんなことはないのだとわかった。周りと一緒に、本書の内容を実践していきたい。
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前職は中小SIerとして大手SIerに常駐するような職場だった。その時はドンピシャの状況だったが、転職したので少し事情が変わった。SIerならではの問題というのを解消することに対してはかなり懐疑的。現職も多少はSIの要素があるので参考にする部分はある。結局は会社に依存せず個人がどれだけ力を発揮できるかか。
●なぜ「SIerはダメ」と言われてしまうのか
・SIerが抱える「会社」と「個人」の問題
・常駐・派遣ビジネスの問題点
・元請け、下請け、孫請け…「ピラミッド型」業界構造の問題点
●事業の視点で取り組むべき改革を考えてみよう
・まずはKPIで事業を数値管理!
・社員も大事な財産!企業にとっての大損失の退職者を減らす
・あなたの会社は「先行投資」を」していますか?
・「社員育成」は会社の総合力を上げるための王道!
・社員がイキイキ働ける職場づくり
・メンタルヘルス問題を見て見ぬふりをしない
・会社のコアコンピタンス(強み)をみんなで作る
・社員それぞれが「生産性の向上」を意識する
・自ら情報システム化を一気に進める
・営業・マーケティングを疎かにしない!
・経営者としての経営力・マネジメント力を身につけよう
●SIer企業で働く個人が目指すべきこと
・プロ意識を持って自らの成長プランを描く
・社内に閉じこもらず、積極的に外へ出よう
・自分のコアコンピタンスを磨いて尖る
・自分を取り巻く世界に5%貢献する